中1数学の「相対度数と代表値(平均値・中央値・最頻値)」をまとめています。近年、全国的に入試でも頻出する「資料の活用・整理」の単元です。今回は、まずは代表的な問題についてふれています。それでは、中1数学の「相対度数と代表値(平均値・中央値・最頻値)」のまとめです。
相対度数
相対度数は、各階級の度数の全体に対する割合を、その階級の相対度数といいます。
- 相対度数=各階級の度数÷度数の合計
代表値
資料の値全体を代表する値を代表値といいます。
階級値
度数分布表で、各階級の真ん中の値を階級値といいます。
平均値
- 平均値=資料の個々の値の合計÷資料の個数
中央値
資料の値の大きさの順に並べたとき、その中央の値を中央値または、メジアンといいます。資料の個数が偶数の場合は、中央に並ぶ2つの値の平均をとります。
最頻値
資料の値の中で、もっとも頻繁に現れる値を最頻値とまたは、モードといいます。
範囲
資料の最大の値と最小の値の差を分布の範囲、またはレンジといいます。
- 範囲=最大値-最小値
平均値と中央値
値 | 平均値 | 中央値 |
---|---|---|
説明 | データの値の算術平均 | データを大きい順(または小さい順)に並べたとき、真ん中の値 |
求め方 | 与えられた数値の合計÷与えられた数の個数 | 奇数個のときは、真ん中。奇数かのときは、中央2つ値を足して、割る2 |
メリット | 全てのデータを考慮できる | 外れ値に強い。 |
デメリット | 外れ値(異常に大きい値,小さい値)に弱い。 | 全てのデータを十分に考慮できていない。 |
【練習問題】資料の活用
【問1】平均値の練習問題
ある中学校のクラスの6人の数学のテストの点数はそれぞれ 52,68,70,72,88,100 点であった。この6人の点数の平均を求めよ。
【問2】中央値の練習問題
ある中学校のクラスの6人の数学のテストの点数はそれぞれ 52,68,70,72,88,100 点であった。この6人の点数の中央値を求めよ。
【問3】度数分布の総合問題
ある中学校の図書館で、20人の生徒の1か月の借りた本の冊数(冊)を調べると、下の<表1>資料のようでした。また<表2>は、これを度数分布表にしたものです。これについて、次の問いに答えなさい。
<表1>資料(単位:冊)
<表2>度数分布表
階級(冊) | 度数(人) |
---|---|
0以上~2未満 | 1 |
2~4 | 8 |
4~6 | 4 |
6~8 | 5 |
8~10 | 2 |
計 | 20 |
(1)上の<表1>資料から平均値を求めなさい。
(2)上の<表2>度数分布表から平均値を求めなさい。
(3)上の<表2>度数分布表から中央値を求めなさい。
(4)上の<表2>度数分布表から最頻値を求めなさい。
(5)上の<表1>資料から範囲を求めなさい。
【解答・解答】資料の活用
【問1】平均値の練習問題
(52+68+70+72+88+100)÷6=75
よって、75点
【問2】中央値の練習問題
6人の点数を低い点からならべると、55,68,70,72,88,100です。6人は、偶数なので、真ん中にあたる70+72をして、割る2をした値、つまり71が中央値となります。
よって、71点
【問3】度数分布の総合問題
(1)(5+4+6+2+2+7+3+9+7+2+8+4+3+2+6+2+4+2+1+7)÷20=4.3
(2)
階級(冊) | 階級値 | 度数(人) | 階級値×度数 |
---|---|---|---|
0以上~2未満 | 1 | 1 | 1 |
2~4 | 3 | 8 | 24 |
4~6 | 5 | 4 | 20 |
6~8 | 7 | 5 | 35 |
8~10 | 9 | 2 | 18 |
計 | 20 | 98 |
階級値×度数の合計が98となるので、度数分布表をもとにした平均値は、98÷20=4.9冊となります。
(3)資料を小さい順に並べると、10番目、11番目は、4と4になるので、中央値は、(4+4)÷2=4冊となります。
(4)度数分布表の2冊以上4冊未満の度数がもっとも老いの出、最頻値は、この階級値となり3冊になります。
(5)最大値が9、最小値が1なので、9-1=8より、8冊となります。
以上が、中1数学の「相対度数と代表値(平均値・中央値・最頻値)」のまとめとなります。言葉を理解し、しっかり活用できるようになりましょう。入試やテストで出題されたら確実に得点にしたいところです。
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