中学2年生の理科では、「化学反応式」をしっかり覚えることが重要です。しかし、反応式の数が多く、どれを優先的に覚えればいいのかわからない…と悩む人も多いのではないでしょうか?この記事では、テストによく出る重要な化学反応式を一覧で整理しています。苦手意識を克服して得点アップを目指しましょう!
入試・テストに出る化学反応式
化学反応式とは、化学変化を化学式と数字で表したもので、化学の勉強での必須の知識になります。まずは、それぞれの物質の化学式が書けることが大切です。その後に原子の数合わせで係数をつけることができるようになれば、化学反応式をかけるようになります
黄色マーカーの化学反応式は、入試でよく登場するものです。
分解の化学反応式
分解は、1種類の物質が2種類以上の別の物質に分かれる化学変化でした。
A→B+C
このような化学変化となります。
●炭酸水素ナトリウムの熱分解
炭酸水素ナトリウム→炭酸ナトリウム+二酸化炭素+水
2NaHCO₃→Na₂CO₃+CO₂+H₂O
●酸化銀の熱分解
酸化銀→銀+酸素
2Ag₂O→4Ag+O₂
●水の電気分解
水→水素+酸素
2H₂O→2H₂+O₂
●塩化銅水溶液の電気分解
塩化銅→銅+塩素
CuCl₂→Cu+Cl₂
●塩酸の電気分解
塩酸→水素+塩素
2HCl→H₂+Cl₂
化合の化学反応式
化合は、2種類以上の物質が結びつき、別の物質になる化学変化でした。
A+B→C
という化学変化となります。化合する物質によって、硫化や酸化、さらに激しく熱や光を出す燃焼がありました、
●鉄の硫化
鉄+硫黄→硫化鉄
Fe+S→FeS
●銅の硫化
銅+硫黄→硫化銅
Cu+S→CuS
●銅の酸化
銅+酸素→酸化銅
2Cu+O₂→2CuO
●マグネシウムの燃焼
マグネシウム+酸素→酸化マグネシウム
2Mg+O₂→2MgO
●スチールウールの燃焼
鉄(スチールウール)+酸素→酸化鉄
2Fe+O₂→2FeO
●炭素の燃焼
炭素+酸素→二酸化炭素
C+O₂→CO₂
●水素の燃焼
水素+酸素→水
2H₂+O₂→2H₂O
有機物の燃焼の化学反応式
エタノールやメタンなどのCとHを含む化合物の燃焼の化学反応式です。燃焼後、二酸化炭素と水ができるのが特徴です。
●メタンの燃焼
メタン+酸素→二酸化炭素+水
CH₄+2O₂→CO₂+2H₂O
●エタノールの燃焼
エタノール+酸素→二酸化炭素+水
C₂H₅OH+3O₂→2CO₂+3H₂O
●プロパンの燃焼
プロパン+酸素→二酸化炭素+水
C₃H₈+5O₂→3CO₂+4H₂O
●エタンの燃焼
エタン+酸素→二酸化炭素+水
2C₂H₆+7O₂→4CO₂+6H₂O
還元の化学反応式
還元とは、酸化物から酸素をとり去る化学変化でした。同時に酸化も起こるのが特徴です。
酸化A+B→A+酸化B
●酸化銅を炭素で還元
酸化銅+炭素→銅+二酸化炭素
2CuO+C→2Cu+CO₂
●酸化銅を水素で還元
酸化銅+水素→銅+水
CuO+H₂→Cu+H₂O
●酸化鉄を炭素で還元
酸化鉄+炭素→鉄+二酸化炭素
2Fe₂O₃+3C→4Fe+3CO₂
●二酸化炭素をマグネシウムで還元
二酸化炭素+マグネシウム→炭素+酸化マグネシウム
CO₂+2Mg→C+2MgO
中和
中和とは、酸とアルカリの水溶液を混ぜると、お互いの性質を打ち消し合う反応でした。水と塩ができましたね。
酸の水溶液+アルカリの水溶液→塩+水
●塩酸と水酸化ナトリウム水溶液の中和
塩酸+水酸化ナトリウム→塩化ナトリウム+水
HCl+NaOH→NaCl+H₂O
●硫酸と水酸化バリウム水溶液の中和
硫酸+水酸化バリウム→硫酸バリウム+水
H₂SO₄+Ba(OH)₂→BaSO₄+2H₂O
●酢酸と水酸化ナトリウム水溶液の中和
酢酸+水酸化ナトリウム→酢酸ナトリウム+水
CH₃COOH+NaOH→CH₃COONa+H₂O
●酢酸とアンモニアの中和
酢酸+アンモニア→酢酸アンモニウム
CH₃COOH+NH₃→CH₃COONH₄
(CH₃COOH+NH₃+H₂O→CH₃COONH₄+H₂O)
気体の発生の化学反応式
酸と金属の反応、酸と石灰石の反応などです。質量保存の法則でよく登場します。
●塩酸とマグネシウムの反応
塩酸+マグネシウム→塩化マグネシウム+水素
2HCl+Mg→MgCl₂+H₂
●塩酸と炭酸カルシウムの反応
塩酸+炭酸カルシウム→塩化カルシウム+二酸化炭素
2HCl+CaCO₃→CaCl₂+CO₂+H₂O
●塩酸と炭酸水素ナトリウムの反応
塩酸+炭酸水素ナトリウム→塩化ナトリウム+二酸化炭素+水
HCl+NaHCO₃→NaCl+CO₂+H₂O
●硫化鉄と塩酸の反応
硫化鉄+塩酸→塩化鉄+硫化水素
FeS+2HCl→FeCl₂+H₂S
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