質量保存の法則の練習問題に挑戦します。気体の発生問題とあわせて出題される場合が多いようです。あわせて確認しましょう。
質量保存の法則の確認問題
- 化学変化の前後で物質全体の質量が変化しないことを何というか。
- 化学変化の前後で、物質全体の質量が変化しない理由を「原子」という語句を使って簡単に説明しなさい。
- 1は状態変化でも成り立つか。
- 硫酸と水酸化バリウム水溶液を混ぜると何という沈殿が生じるか。
- 密閉した容器内で炭酸水素ナトリウムに塩酸を加えると、化学変化の前後で質量は変化するか。
- 5の後、容器のふたを開けると質量はどうなるか。
- 6のようになる理由を、発生した気体の名称を使って簡潔に答えよ。
- 銅を空気中で加熱すると、加熱後の物質の質量はどうなるか。
- 8のようになる理由を簡潔に答えよ。
解答
- 質量保存の法則
- 原子の結びつき方は変化するが、原子の種類と数は変化しないから。
- 成り立つ
- 硫酸バリウム
- 変化しない
- 減少する
- 発生した二酸化炭素が空気中に逃げていったから。
- 増加する
- 空気中の酸素が化合したから。
【練習問題】質量保存の法則
[問題]下の実験は、密閉容器内での気体の発生実験である。これについて、次の各問いに答えなさい。
(1)実験②で、炭酸水素ナトリウムとうすい塩酸を反応させたとき、何という気体が発生するか。気体の名称を答えなさい。
(2)実験②で、電子てんびんを使って質量を測定した結果として正しいのもを、次のア~ウの中から一つ選び、記号で答えよ。
ア 45.6gよりも増加している。
イ 45.6gよりも減少している。
ウ 45.6gで変化がなかった。
(3)実験②と実験③から、発生した気体の質量は何gだとわかるか。
(4)この実験は質量保存の法則について調べる実験である。質量保存の法則についてまとめた次の分の( )に適する語を入れなさい。
(5)この実験で起こった化学変化の化学反応式を書きなさい。
【解答・解説】質量保存の法則
(1)二酸化炭素
炭酸水素ナトリウムから発生する気体は二酸化炭素である。炭酸水素ナトリウム加熱しても、水を入れても、うすい塩酸に入れても、すべて二酸化炭素が発生します。
(2)ウ
化学変化で発生した二酸化炭素が容器の外に出ていないので、反応前後の質量は変化しません。容器のふたを開けると、発生した気体が空気中に逃げ、その分質量が減少します。
(3)4.4g
容器のふたを開けると、発生した気体が空気中に逃げ、その分質量が減少します。したがって、発生した二酸化炭素は、
45.6g-41.2g=4.4g
だとわかります。
(4)①変わる(変化する) ②種類
化学変化の前後で、原子の組み合わせ(結びつき方)は変化しますが、原子の種類と数は変化しません。したがって、化学変化の前後で、物質全体の質量は変化しません。これを質量保存の法則といいます。
(5)NaHCO3+HCl→NaCl+H2O+CO2
炭酸水素ナトリウムにうすい塩酸を加えると、塩化ナトリウムと二酸化炭素と水が発生します。化学変化の前後で、原子の個数が一致しているので、係数をつける必要はありません。
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