中学理科で学習する密度の計算問題の演習です。
密度の求め方の確認問題
- 密度は普通、物質何cm³あたりの質量で表すか。
- 密度が1.0g/cm³の液体と2.0g/cm³の液体を混ぜると、下に行くのはどちらか。
- 質量200gで体積が50cm³の物体の密度を単位ととともに答えよ。
- 密度が2.5g/cm³で体積が20cm³の物体の質量は何gか。
- 密度が2.5g/cm³で質量が20gの物体の体積は何cm³か。
解答
- 1cm³
- 2.0g/cm³の液体
- 4.0g/cm³
- 50g
- 8.0cm³
【練習問題❶】密度の計算
[問題]上皿てんびんとメスシリンダーを使い、下の実験1~2を行った。
(1)上皿てんびんの使い方として誤っているものを、次のア~エから1つ選び、記号で答えよ。
ア 水平な台の上で使う。
イ 薬品をはかるときは薬包紙を下にしく。
ウ 分銅はピンセットを使ってのせる。
エ 分銅は軽いものからのせていく。
(2)実験1の下線部で、上皿てんびんの指針がどうなったときに、つり合ったといえるか。
簡潔に書け。
(3)実験1~2より、この物体の密度は何g/cm3か。
(4)この物体Aを水の中に入れると、この物体は水に浮くか、沈むか。どちらか答えなさい。また、そう判断した理由も簡潔に答えよ。ただし、水の密度は1.0g/cm³とする。
【解答・解説❶】密度の計算
(1)エ
上皿てんびんで物体の質量を測定する場合、物体よりも少し重いと思われる分銅から上皿てんびんにのせていきます。乗せた分銅が、物体よりも重かった場合は、一つ軽い分銅を乗せます。重い分銅から乗せることで、少ない分銅で物体の質量を測定できます。
(2)目盛りの中央から左右に等しくふれたとき。
上皿てんびんでつり合ったかどうかを判断するときは、指針が目盛りの中央から左右に等しくふれているかどうかで判断します。
(3)2.0g/cm³
メスシリンダーの目盛りの位置から、物体の体積は、
56.0cm³-50.0cm³=6.0cm³
になります。質量が12.0gなので、密度は、
12.0g÷6.0cm³=2.0g/cm³
になります。
(4)沈む、理由:水の密度1.0g/cm³よりも物体の密度の方が大きいから。
水の密度は、温度によって若干異なりますが、おおよそ1.0g/cm³になります。これよりも密度が大きければ水の中に沈みますが、これよりも小さければ水に物体が浮きます。
【練習問題❷】密度と物体の浮き沈み
下の図のように、ビーカーにさまざまな液体を入れ、その中に4種類の物体A~Dを入れ、物体の浮き沈みを調べる実験を行った。表はその実験の結果をまとめたものである。これについて、次の各問いに答えよ。
液体の種類 | 物体A | 物体B | 物体C | 物体D |
水 | 浮いた | 沈んだ | 浮いた | 沈んだ |
食塩水 | 浮いた | 沈んだ | 浮いた | 浮いた |
エタノール水溶液 | 浮いた | 沈んだ | 沈んだ | 沈んだ |
(1)食塩水(塩化ナトリウム水溶液)をつくるために、水100gに食塩25gを溶かした、このときできた食塩水の質量パーセント濃度は何%か。
(2)エタノール水溶液は、水50cm³とエタノール100cm³を混合して作った。このとき作ったエタノール水溶液の密度を求めよ。ただし、水の密度を1.00g/cm³、エタノールの密度を0.79g/cm³とする。
(3)物体A~Dを密度の大きいものから順番に並べ、記号で答えよ。
(4)(3)で密度が2番目に大きいものと3番目に大きいものの順番を決定できるのは、それらがどのような結果であったからか。簡単に説明せよ。
【解答・解説❷】密度と物体の浮き沈み
(1)20%
質量パーセント濃度は下の公式で求めます。

溶媒である水100gに、溶質である食塩25gを溶かしたので、分母は100g+25g=125gになります。
25/125×100=20%
(2)0.86g/cm³
密度はテントウムシシリーズで考えます。

水の質量は、1.0g/cm³×50cm³=50g
エタノールの質量は、0.79g/cm³×100cm³=79g
エタノール水溶液の質量は、50g+79g=129g
エタノール水溶液の体積は、50cm³+100cm³=150cm³
したがって密度は、129g÷150cm³=0.86g/cm³
(3)B>D>C>A
水に食塩水にもエタノール水溶液にも沈んでいることから、物体Bが最も密度が大きいとわかります。食塩水だけ浮いた物体Dが次に密度が大きいとわかります。エタノール水溶液だけに沈んだ物体Cはその次に密度が大きいことがわかります。すべての液体に浮いた物体Aは、最も密度が小さいとわかります。
(4)物体Dは水に沈んだが、物体Cは水に浮いたため。
密度の大小を比べる場合、浮くか沈むかを見ればわかります。密度が2番目に大きい物体Dと、密度が3番目に大きい物体Cを比べると、Dは水に沈み、Cは水に浮くことがわかります。これにより、物体Dは物体Cよりも密度が大きいことがわかります。
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