【定期テスト対策問題】植物の対照実験

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植物の葉を使った対照実験の問題演習を行います。実験で行う操作の理由までしっかりと確認しましょう。

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植物の対照実験の確認問題

  1. 植物は、葉の細胞の何というところで光合成を行っているか。
  2. 葉にできたデンプンは、夜の間にどのような物質になって全身に運ばれるか。
  3. 植物の光合成を調べる実験で、十分に日光に当たった葉をつみ取り、葉をやわらかくするために、まず何にひたすか。
  4. 植物の葉の緑色を脱色するために何にひたすか。
  5. デンプンを調べる指示薬は何か。
  6. 5はデンプンがあると何色に変化するか。
  7. 条件を一つだけ変えて行う実験を何というか。

解答

  1. 葉緑体
  2. 糖(水に溶ける養分)
  3. 熱湯
  4. エタノール
  5. ヨウ素液
  6. 青紫色
  7. 対照実験

【練習問題❶】葉のはたらきを調べる実験

鉢植えしたふ入りのアサガオを使って、光合成のはたらきについて調べる実験を行った。実験の操作は下にまとめてある。これについて、次の各問いに答えよ。

実験

【操作1】実験を始める前に、鉢植えしたふ入りのアサガオを一昼夜暗室に置いた。
【操作2】下の図のように、ふ入りのアサガオの葉の一部をアルミニウムはくでおおい、午後まで十分に日光に当てた。
【操作3】十分に日光に当てたアサガオの葉を切り取り、アルミニウムはくを外して熱湯につけ、その後、あたためたエタノールにひたした。
【操作4】アサガオの葉を水洗いし、薬品Aにひたし、葉の色が変化するか調べた。

ふ入りのアサガオの葉

(1)実験の【操作1】で、実験の前に一昼夜アサガオを暗室に置く理由を答えよ。

(2)実験の【操作2】で、アサガオの葉の一部をアルミニウムはくでおおう理由を答えよ。

(3)実験の【操作3】で、アサガオの葉を熱湯にひたす理由を答えよ。

(4)実験の【操作3】で、アサガオの葉をあたためたエタノールにひたす理由を答えよ。

(5)実験の【操作3】で、エタノールをあたためる方法を、その理由とともに答えよ。

(6)実験の【操作4】で使用した薬品Aは、光合成でできるデンプンを調べる薬品である。この薬品Aの名称と、デンプンと反応したときに色を答えよ。

(7)実験のアサガオの図で、薬品Aで色が変化する部分はどこか。図中のア~エの中から選び、記号で答えよ。

(8)光合成に日光が必要かどうかを調べるには、上の図のア~エのどれとどれを比べるとよいか。記号で答えよ。

(9)上の図のアとイを比べると、光合成には何が必要であるとわかるか。

(10)実験後に、葉でつくられたデンプンの行方について調べた。次の文は、その内容の一部である。文中の( )に入る適切な言葉を答えよ。

植物の葉でつくられたデンプンは、( ① )に溶けやすい物質になり、( ② )を通って体の各部分に運ばれ、植物の成長や細胞の呼吸などに使われたり、種子や茎や根に蓄えられたりする。

【解答・解説】葉のはたらきを調べる実験

(1)葉のデンプンをなくすため。

どのような条件で植物が光合成を行いデンプンをつくるのかを調べたいのに、最初から葉にデンプンがあったら意味がないです。なので、葉のデンプンが無い状態で実験をスタートさせる必要があります。暗室に植物を置いておくと、葉のデンプンが水に溶けやすい養分(糖)に変化し全身に運ばれ、葉の中にあるデンプンがなくなります。

(2)日光を当てないようにするため。

対照実験にするために、日光が当たっている、当たっていないという条件の違いをつくりだします。

(3)葉をやわらかくするため。

熱湯に葉を入れると、葉がやわらかくなります。こうすることで、この後の操作をしやすくしたり、エタノールが浸透しやすい条件をつくります。

(4)葉を脱色するため。(葉を白くするため。)

葉をエタノールに入れると、葉の中の緑色の成分がエタノールに溶けだし白くなります。なぜ葉を白くするかというと、ヨウ素液での色の変化がわかりやすいようにするためです。脱色に使ったエタノールは緑色になることも覚えておきましょう。

(5)エタノールは引火しやすいので、お湯が入ったビーカーに試験管を入れてあたためる。

エタノールを直接加熱すると引火し炎が上がることがあります。したがって、お湯の中に試験管を入れるなどしてあたためます。

(6)名称:ヨウ素液 色:青紫色

ヨウ素液(ヨウ素溶液)は、デンプンと反応し青紫色になります。ヨウ素液自体の色は黄色(茶色)をしていることも覚えておきましょう。

(7)

光合成をしてデンプンができている場所は、緑色の部分(葉緑体)で、かつ、日光が当たっているアになります。

(8)アとウ

光合成に日光が必要かどうかを調べるには、日光が当たっている、日光が当たっていないという条件が異なるものどうしを比較します。このとき、他の条件は全く同じになっていなければなりません。したがって、葉緑体がある部分で、日光が当たっている、いないという違いがあるのは、アとウになります。

(9)葉緑体

アは日光が当たっていて葉緑体もある部分です。イは日光が当たっていて葉緑体がないふの部分です。この2つを比べると、光合成に葉緑体が必要かどうかがわかります。

(10)①水 師管

葉でできたデンプンは、夜の間に水に溶やすい養分である糖につくりかえられて師管の中を通て全身に運ばれます。

【練習問題❷】光合成の対照実験

ふ(緑色でない部分)入りのアサガオを用いて、光合成について調べる実験を行った。下の実験内容は、このときの実験順序とその結果をまとめたものである。あとの各問いに答えなさい。

実験
  1. アサガオを一昼夜暗室に置いた
  2. 下の図のように、ふ入りのアサガオの葉を一枚選び、その一部をアルミニウムはくでおおった。
  3. アサガオを十分に日光に当てた。
  4. アルミニウムはくでおおったアサガオの葉を摘み取り、アルミニウムはくをはずして熱湯にひたした後、あたためたある液体の中に入れた。
  5. ある液体に入れたアサガオの葉をとり出し、水洗いをした後に、ヨウ素液を使って色の変化を観察した。

光合成

【結果】Aは青紫色になり、B、C、Dは茶色になった。

(1)アサガオの葉脈や根のようす、芽生えのようすから、植物の分類上何という植物に分類されるか。

(2)実験1の下線部①の理由を簡潔に答えよ。

(3)実験4で、下線部②のようにアサガオの葉を熱湯に入れる理由を簡潔に答えよ。

(4)実験4の下線部③のある液体とは何か。液体の名称を答えよ。

(5)下の文章は、この実験でアサガオの光合成についてわかることである。( ① )には用語を、( ② )には正しい組合せの記号を下のア~オの中から1つ選び、記号で答えよ。

アサガオの葉のAとBを比較することで、光合成は葉の( ① )で行われていることがわかる。また、( ② )の色の変化を比較することで、光合成には光が必要であることがわかる。

ア AとC  イ AとD  ウ BとC  エ BとD  オ CとD

【解答・解説】光合成の対照実験

(1)双子葉類
アサガオの葉の葉脈のようすから双子葉類であることがわかる。双子葉類は、芽生えのとき子葉が2枚で、葉脈は網状脈、根は主根と側根、茎の維管束は輪のように並んでいるのが特徴です。

(2)葉のデンプンをなくすため。
光合成によりデンプンができることを確かめる実験なので、はじめから葉の中にデンプンがあっては意味がないです。葉でできたデンプンは夜の間(暗室に置かれているとき)に水に溶ける養分に変えられ、師管を通って全身に運ばれます。

(3)葉をやわらかくするため。
レタスをしゃぶしゃぶするときのことを思い出いください。葉が柔らかくなり、このあとの操作がしやすくなります。

(4)エタノール
あたためたエタノールに入れることで、葉の緑色を脱色することができます。脱色し葉を白くすることで、ヨウ素液での色の変化かをわかりやすくします。脱色した後のエタノールは緑色が溶け出しているので緑色になっています。
また、エタノールは引火しやすいので、お湯の中に入れて温めます。直接加熱しないように気をつけましょう。

(5)①葉緑体 ②
AとBには両方とも日光が当たっていますが、Aには葉緑体があり、Bには葉緑体がありません。実験の結果でAだけにデンプンができているとわかるので、光合成には葉緑体が必要であるとわかります。
AとDには両方とも葉緑体があります。Aには日光が当たっており、Dには日光が当たっていません。実験の結果からAだけにデンプンができているとわかるので、光合成には日光が必要であることがわかります。

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