【中学公民】財政と国民の福祉|社会保障制度の仕組みと役割をわかりやすく解説

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私たちの生活は、医療・年金・介護・子育てなど、多くの面で国の「社会保障制度」に支えられています。これを支えるのが「財政」であり、国の予算の使い道は私たち一人ひとりに関係しています。本記事では、財政の仕組みと社会保障制度の基本的な内容を、中学生にもわかりやすく解説。テスト対策や時事問題の理解にも役立つ要点をまとめています。

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財政とは?

「財政(ざいせい)」とは、国や地方自治体が、税金などの収入をもとにして、公共のためにお金を使うしくみのことです。
簡単に言えば、政府のお財布のようなもので、みんなの生活を支えるために使われます。

■ 財政の3つの主な役割
① 所得の再分配(さいぶんぱい)
→ お金持ちと生活が苦しい人の差を小さくするための仕組みです。
例:高所得者から多くの税金を集めて、生活保護や年金、医療費助成などで低所得者を支援する。

② 景気の安定
→ 経済の調子が悪いときには、政府が公共事業などにお金を使って景気を良くしようとします。
例:道路や橋の建設などで仕事を増やす。

③ 公共サービスの提供
→ 教育・医療・警察・消防など、私たちの生活に必要なサービスを提供します。
例:小中学校の運営や病院の整備など。

ポイント
・財政は、政府の収入と支出の仕組み
・財政の目的は、国民の生活を支え、社会を安定させること
・そのために、税金が重要な役割を果たしている

財政収入

財政収入のしくみ

種類 概要
租税(税金) 国や地方自治体が国民や企業から徴収するお金。財政収入の中心となる。 所得税、消費税、法人税
公債 国や地方自治体が資金不足を補うために借り入れるお金。将来の税収で返済する必要がある。 国債、地方債
財産収入 国や地方自治体が所有する財産や資産から得られる収入。 国有地の売却収入、株式配当
依存財源 地方自治体が国から受け取る補助金や交付金。地方自治体の収入不足を補う。 地方交付税、国庫支出金

財政収入(歳入)とは、国の収入といべきものですが、その内訳は、租税と公債金がほとんどです。

  • 租税・印紙収入…ほとんどが税金による収入で、一般会計の中で最も大きな割合をしめています。国税、地方税、直接税、間接税など
  • 公債金…国債の発行による借入金です。
種類 概要
一般会計 国や地方自治体の基本的な収入と支出を管理するための予算。 国防費、教育費、社会保障費
特別会計 特定の事業や目的に限定された収入と支出を管理するための予算。 年金、道路整備、国民健康保険
地方財政 地方自治体が行う収入と支出の管理。地方税や国からの交付金で運営。 地域の公共施設整備、福祉事業
財政投融資 国が公共事業や産業振興のために資金を貸し付けたり投資したりする仕組み。「第二の予算」とも呼ばれる。 日本政策金融公庫、住宅ローン支援
国税

国税とは国がかける税金のことです。国税は直接税を中心とした体系になっていますが、消費税の導入によって徐々に間接税のウエイトが高まっています。

地方税

地方税とは、地方自治体がかける税金です。地方税は道府県税と市町村税と分かれ、さらに一般的に経費にあてるための普通税と、特定の費用にあてるための目的税とに分かれます。

直接税と間接税

種類 直接税 間接税
内容 納税者と担税者(実際の負担者)が一致する税 納税者と担税者が異なる税
法人税・所得税・相続税・贈与税など 消費税・印紙税・ゴルフ場利用税など

消費税は収入の少ない人の負担率が高くなるという問題がある。また、所得税は、所得が多いほど税金が高くなる累進課税がとられている。

直接税のメリット・デメリット
  • メリット…納税者の経済的な負担能力に対して、細かい配慮ができる。
  • デメリット…収入が増えれば税負担も増えるため、勤労意欲を損ないやすい。
間接税のメリット・デメリット
  • メリット…消費税の額が同じなら、所得の大きさに関係なく、同じ負担を負う。
  • デメリット…低所得者ほど税負担が重くなる傾向がある。

租税(税金)の役割

国民の「健康で豊かな生活」を実現するために、国や地方公共団体が行う活動の財源となる。私たちは一人では生きていけません。税は、私たちが社会で生活していくための、いわば「会費」といえます。

租税(税金)の徴収方法

租税の徴収の方法には、

  • 申告納税制度…納税者が自主的に収入を申告し、税務署の査定を経て税金を納める
  • 源泉徴収制度…会社などの給与の支払い者が、給与を支払う際に、あらかじめその税額を差し引いて徴収します。
粗税の原則

課税する際に守るべき原則に 次のようなものがある。

  • 公平の原則…租税の負担は、収入に比例して公平であること。
  • 明確性の原則…納税の期日・方法・金額などが明確であること。
  • 便宜の原則…納税の時期や方法が、納税者に便利であること。
  • 徴税費最少の原則…徴税費用ができるだけ少なくてすむこと。

日本の社会保障制度

日本の社会保障制度
わが国の社会保障制度は、憲法第25条の「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」(生存権)という規定に基づいて、社会保障制度が整備されてきました。

憲法第25条

わが国の社会保障制度は、社会保険・公的扶助・社会福祉・公衆衛生の4つの柱で構成されています。

社会保障

社会保障

保障 社会保険 公的扶助 社会福祉 公衆衛生
内容 個人と会社が保険料を支払い、病気になったり高齢なったりした時に給付を受ける 生活に困ってる人々に生活費や教育費などを支給する 自立が困難な人々の生活を保障し、福祉を向上させる 感染症の予防などを行う
社会保険

日常生活の中で「社会保険」という言葉が使われる場合、会社で加入する健康保険と厚生年金のことを指すケースが多いように思われます。実際には狭義での社会保険とは、「医療保険」、「年金保険」、「介護保険」の3つのことを指します。

公的扶助

生活に困窮し日常生活を営むことが難しい人に対して、国が最低限の生活を保障する制度。日本国憲法で規定されている「健康で文化的な最低限の生活を営む権利」の保障を実現するもので、生活保護がこれに該当する。医療扶助、生活扶助。住宅扶助などがあり、これは生活保護法に基づいて行われます。

社会福祉

生活困窮者、身寄りのない老人・児童、身体障害者など、社会的弱者に対する公私の保護および援助。生活保護法・児童福祉法・母子及び寡婦福祉法・老人福祉法・身体障害者福祉法・知的障害者福祉法などによって国や地方公共団体が行うものや社会福祉法によって社会福祉法人が行うものなどがある。

公衆衛生

地域社会の人々の健康の保持・増進をはかり、疾病を予防するため、公私の保健機関や諸組織によって行われる衛生活動。母子保健・学校保健・老人保健・環境衛生・生活習慣病対策・感染症予防など。

まとめ
・憲法第25条の生存権に基づいて社会保障制度が整備されている
・国の財政は税収と公債金(借金)で賄われている
・社会保障制度は4つの柱(社会保険・公的扶助・社会福祉・公衆衛生)で構成
・高齢化により社会保障関係費が増加し、財政圧迫の原因となっている
・持続可能な社会保障制度の構築が重要な課題
中学公民
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