中学2年生の直角三角形の合同についてまとめています。まず最初に、「直角三角形で、直角に対する辺を斜辺という」ことを知っておきましょう。それでは、中2数学「直角三角形の合同」(練習問題付)をみていきましょう。
直角三角形の合同条件
- 斜辺と1つの鋭角がそれぞれ等しい
- 斜辺と他の1辺がそれぞれ等しい
直角三角形が合同になる証明
次の図の2つの直角三角形が合同になることを「直角三角形の斜辺と1つの鋭角がそれぞれ等しいとき、三角形は合同になること」を証明します。
△ABCと△DEFにおいて
仮定より AB=DE…①
仮定より ∠ABC=∠DEF=30°…②
三角形の内角の和は180°だから ∠BAC=∠EDF…③
①②③より 1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しいので、
△ABC≡△DEF
直角三角形の合同条件を使った証明例題
次の図で、AB=ACの二等辺三角形ABCで、頂点Bから辺ACに垂線をひき、その交点をD、また、頂点Cから辺ABに垂線をひき、その交点をEとします。このときAD=AEになることを証明せよ。
△ABDと△ACEにおいて
仮定より AB=AC…①
∠ADB=∠AEC=90°…②
共通な角より ∠BAD=∠CAE…③
①②③より 直角三角形の斜辺と1つの鋭角がそれぞれ等しいので、
△ABD≡△ACE
直角三角形の合同の証明のポイント
直角三角形の合同条件を使った証明では、次のことを頭においておきましょう。
- 斜辺が等しいこと
- 直角があること
- 1つの鋭角または、他の1辺が等しいこと
以上であれば、直角三角形の合同条件を使った証明ができます。
直角三角形の合同証明の練習問題
次の図のように、BD=CDが等しく、∠ABD=∠ACD=90°の2つの三角形があるとき、∠ADB=∠ADCであることを証明せよ。
直角三角形の合同証明の解答
△ABDと△ACDにおいて
仮定より BD=CD…①
仮定より、∠ABD=∠ACD=90°…②
共通な辺より AD=AD…③
①②③より、直角三角形の斜辺と他の1辺がそれぞれ等しいので
△ABD≡△ACD
合同な図形では、対応する角は等しいので、
∠ADB=∠ADC
以上が、中2数学「直角三角形の合同」(練習問題付)となります。直角三角形の合同条件を使った問題は、さまざまな問題を解く際に利用することが多いので、しっかりその性質を理解しておきましょう。
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