【中3理科】イオン式と電離式の一覧と暗記練習

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中3理科のイオンと化学変化では、イオン式を覚えなくてはなりません。また、物質が水に溶けて電離するようすをイオン式と化学式で書けるようにもなっておく必要があります。今日は、完璧にイオン式や電離のようすを表す式を書けるように練習していきましょう。

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イオン式一覧

原子が電気を帯びるとイオンになりました。イオンには+の電気を帯びた陽イオン、-の電気を帯びた陰イオンの2種類がありました。

  • 陽イオン原子が電子を失ってできる。+の電気を帯びている。
  • 陰イオン原子が電子を受け取ってできる。-の電気を帯びている。

イオンは化学式と同じように非常に多く存在しますが、中学校の学習で必要なイオンはそれほど多くありません。ですので、ここで一気に覚えてしまいましょう。陽イオンと陰イオンに分けて紹介します。

今からイオン式を一覧表で紹介しますが、中学校の学習内容で必要な分だけ紹介しています。高校入試でも、これだけ覚えていれば難関私立高校の受験まで対応できます。

陽イオン一覧

価数とは、失った電子の数を表しています。1価の陽イオンとは、電子を1個失い、陽子が1つ多い状態の陽イオンで、イオン式では右上に+が付いているものです。2価の陽イオンは、電子を2個失い、陽子が2つ多い状態の陽イオンで、イオン式では右上に2+が付いています。

陽イオンの名称 価数 イオン式
水素イオン 1価 H⁺
ナトリウムイオン Na⁺
カリウムイオン K⁺
銀イオン Ag⁺
アンモニウムイオン NH₄⁺
銅イオン 2価 Cu²⁺
亜鉛イオン Zn²⁺
カルシウムイオン Ca²⁺
バリウムイオン Ba²⁺
マグネシウムイオン Mg²⁺
アルミニウムイオン 3価 Al³⁺

陽イオンの名称は、基本的に原子名に「~イオン」とつけるだけです。アンモニウムイオンは原子のかたまりで陽イオンになったものです。多原子イオンといわれるものです。

陰イオン一覧

陰イオンの価数も陽イオンの場合と考え方は同じです。1価の陰イオンとは、電子を1個受け取り、陽子よりも電子の数が1個多い状態のイオンです。イオン式では右上に-が付いています。2価の陰イオンは、電子を2個受け取り、陽子よりも電子の数が2個多い状態のイオンです。イオン式では右上に2-と書かれます。

陰イオンの名称 価数 イオン式
塩化物イオン 1価 Cl⁻
フッ化物イオン F⁻
ヨウ化物イオン I⁻
水酸化物イオン OH⁻
硝酸イオン NO₃⁻
酢酸イオン CH₃COO⁻
炭酸水素イオン HCO₃⁻
硫化物イオン 2価 S²⁻
酸化物イオン O²⁻
硫酸イオン SO₄²⁻
炭酸イオン CO₃²⁻

陰イオンの名称は、単純に原子名にイオンを付ければよいのではなく、「~化物イオン」と名称が少し変化します。ただし、硫酸イオンや硝酸イオンなどの多原子イオンの場合は「~化物イオン」とならない場合もあるので、名称をしっかりと意識して覚えましょう。

【確認問題】イオン式

下の表のイオン式を書け。

イオンの名称 イオン式
水素イオン
塩化物イオン
ナトリウムイオン
銅イオン
水酸化物イオン
亜鉛イオン
カルシウムイオン
硫酸イオン
バリウムイオン
マグネシウムイオン
アルミニウムイオン
炭酸イオン
硝酸イオン
ヨウ化物イオン
酢酸イオン
フッ化物イオン
アンモニウムイオン
炭酸水素イオン
硫化物イオン
銀イオン

【解答】イオン式

イオンの名称 イオン式
水素イオン H⁺
塩化物イオン Cl⁻
ナトリウムイオン Na⁺
銅イオン Cu²⁺
水酸化物イオン OH⁻
亜鉛イオン Zn²⁺
カルシウムイオン Ca²⁺
硫酸イオン SO₄²⁻
バリウムイオン Ba²⁺
マグネシウムイオン Mg²⁺
アルミニウムイオン Al³⁺
炭酸イオン CO₃²⁻
硝酸イオン NO₃⁻
ヨウ化物イオン I⁻
酢酸イオン CH₃COO⁻
フッ化物イオン F⁻
アンモニウムイオン NH₄⁺
炭酸水素イオン HCO₃⁻
硫化物イオン S²⁻
銀イオン Ag⁺
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電離のようすを表す式

次は、電解質が水に溶けて陽イオンと陰イオンに電離するようすを表す式を練習します。基本的に化学式の前の方の原子が陽イオンに、後ろの方の原子が陰イオンになることを覚えておきましょう。

まずは、教科書に登場する基本的なレベルの電離をようすを表す式を覚え、余裕があれば、教科書に登場しないレベルも習得してください。

絶対覚えるべき電離式

電解質 電離のようすを表す式
塩化ナトリウム(食塩) NaCl→Na⁺+Cl⁻
塩化水素 HCl→H⁺+Cl⁻
塩化銅 CuCl₂→Cu²⁺+2Cl⁻
水酸化ナトリウム NaOH→Na⁺+OH⁻
硫酸 H₂SO₄→2H⁺+SO₄²⁻
水酸化バリウム Ba(OH)₂→Ba²⁺+2OH⁻

ここまでは、公立高校の入試問題でもよく登場する電離式です。まずは、電解質の化学式を覚えていない生徒は化学式を覚えることからスタートしてください。

少し難しい電離式

ここは余裕がある生徒だけで構いません。公立高校入試でもあまり見かけない式です。私立高校入試には登場することがあります。

電解質 電離のようすを表す式
水酸化カルシウム Ca(OH)₂→Ca²⁺+2OH⁻
酢酸 CH₃COOH→CH₃COO⁻+H⁺
二酸化炭素 CO₂+H₂O→2H⁺+CO₃²⁻
アンモニア NH₃+H₂O→NH₄⁺+OH⁻

二酸化炭素やアンモニアは加水分解といって、水と反してH⁺やOH⁻が生じます。また、酢酸はH⁺が化学式の後の方についているので注意が必要です。

【確認問題】電離のようすを表す式

次の電解質が電離するようすを、化学式とイオン式を使って表せ。

電解質 電離のようすを表す式
塩化ナトリウム(食塩)
塩化銅
硫酸
塩化水素
水酸化バリウム
酢酸
アンモニア

【解答】電離のようすを表す式

電解質 電離のようすを表す式
塩化ナトリウム(食塩) NaCl→Na⁺+Cl⁻
塩化銅 CuCl₂→Cu²⁺+2Cl⁻
硫酸 H₂SO₄→2H⁺+SO₄²⁻
塩化水素 HCl→H⁺+Cl⁻
水酸化バリウム Ba(OH)₂→Ba²⁺+2OH⁻
酢酸 CH₃COOH→CH₃COO⁻+H⁺
アンモニア NH₃+H₂O→NH₄⁺+OH⁻
中3理科
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この記事を書いた人

Exameeでは、理科の記事を担当。中学基礎・基礎学習サイトPikuuの編集長も兼任。普段は、学習塾で理科、高校生物、高校物理、高校地学を担当。丁寧でわかりやすい授業が好評を博する。

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