中学1年理科。今日は状態変化と質量・体積・密度について学習します。温度が変わることで物質の状態が固体、液体、気体と変化しますが、このとき質量や体積、そして密度はどのように変化するのでしょうか。
状態変化とは
まずは状態変化とは何かということから考えていきましょう。
物質の温度を上げると、物質は固体から液体、さらに温度を上げると気体へと変化します。逆に、物質の温度を下げると気体から液体、固体へと状態が変化します。温度によって変わる物質の固体、液体、気体を、物質の三態といいます。
状態変化の名称
状態変化には、それぞれ名称があります。
- 融解…固体→液体
- 凝固…液体→固体
- 蒸発…液体→気体
- 凝縮…気体→液体
- 昇華…固体⇄気体
固体から直接気体になることも、気体から直接固体になることもどちらも昇華と呼ばれます。
状態変化と質量
状態変化が起こると、物質の状態が固体、液体、気体と変化します。このとき物質の質量や体積はどのように変化するのでしょうか。物質を加熱し、固体→液体→気体と状態変化した場合で考えてみましょう。
- 質量[g]
物質をつくっている粒子の個数は変わらないので質量は変化しない。 - 体積[cm³]
粒子の集まり方が変わり、すき間が大きくなるので体積は大きくなる。 - 密度[g/cm³]
質量が変わらないのに、体積が大きくなるので密度は小さくなる。
ロウの状態変化
普通の物質の代表例として登場するのがロウです。固体のロウを加熱すると液体のロウになり、さらに過熱すると気体のロウへと状態変化します。
- 質量
固体=液体=気体
変化しない - 体積
固体<液体<気体
加熱すると大きくなる - 密度
固体>液体>気体
固体が一番大きい
水の状態変化
水は特別な状態変化をします。普通の物質と違うのは、液体よりも固体の方が体積が少し大きくなる点です。ペットボトルの水を凍らせるとぱんぱんに膨らんだ思い出はありませんか。
水をつくる粒子が固体になるときに、少し間隔をあけて規則正しく結合してしまうため、液体よりも固体の方が少し体積が大きくなるのです。
- 質量
固体(氷)=液体(水)=気体(水蒸気)
変化しない - 体積
液体(水)<固体(氷)<気体(水蒸気)
液体の水が一番小さい - 密度
液体(水)>固体(氷)>気体(水蒸気)
液体の水が一番大きい
状態変化と質量・体積・温度の基本が分かったところで、次は実際に問題に挑戦しましょう。間違った問題は何度も練習しマスターしましょう。
状態変化と温度変化
固体の物質を加熱すると、じわじわと温度が上昇してきます。ある温度に達すると温度がそれ以上上昇しなくなります。このとき物質は融け始め、固体から液体に状態が変化していきます。このときの温度を融点といい、物質によりその大きさが決まっています。物質が完全に融けて液体だけの状態になるまでは温度は一定で変化しません。
物質が完全に融け終わると、また温度が上昇しはじめます。ある温度に達すると今度は沸騰が始まり、温度が一定で上昇しなくなります。このときの温度を沸点といい、これも物質によりその大きさが決まっています。物質が完全に沸騰し終わるまで温度は一定で変化しません。
物質が完全に沸騰し、気体だけの状態になると、また温度が上昇しはじめます。
❷沸点…物質が沸騰しはじめる温度
❸物質によって融点や沸点が決まっている。
物質の量を増やすと
加熱する物質の量を増やすと、融け始めるまでの時間は長くなります。物質の量を2倍にすると、融け始めるまでの時間も2倍になります。しかし、融点や沸点は変化せずに一定です。
やかんでお湯を沸かす場合、カップラーメン1人分のお湯を沸かすよりも2人分のお湯を沸かす方が時間がかかりますよね。でも、沸騰する温度は100℃で変化しませんよね。それと同じです。
温度と物質の状態
状態変化と温度の単元で必ず聞かれるのが、その温度での物質の状態です。固体なのか気体なのか、はたまた、色んな状態が混ざっているのかが聞かれます。
- 融点に達するまで
固体だけの状態 - 融点のとき
固体と液体が混じっている状態 - 融点から沸点の間のとき
液体だけの状態 - 沸点のとき
液体と気体が混じっている状態 - 沸点より温度が高いとき
気体だけの状態
コメント
良い対策になりました。
ありがとうございます。