中学3年理科。今日は天体の中でも「太陽」に焦点を絞って説明します。表面の温度や黒点の移動からわかることなどがよく出題されますのでマスターしましょう。
太陽は恒星
太陽は、自ら光を放つ天体です。水素原子が核融合反応を起こし、ヘリウム原子になるときに膨大な熱と光を発しています。このように自ら光を放つ天体を恒星といいます。
太陽で覚える用語
太陽の基本的な情報を覚えていきましょう。下の図と一緒に覚えると完璧です

- 黒点
太陽の表面には、黒い斑点のようなものが観察できます。これを黒点といいます。黒点は周りより温度が低いので黒く見える部分です。太陽の活動が活発なときは多く見られ、活動が活発でないときは見られない場合もあります。 - プロミネンス(紅炎)
体表の表面から炎のような形でふき出す高温の濃いガスのことです。 - コロナ
太陽から出る高温の濃いガスの層。日食のときに観察できる。 - フレア
太陽の表面で起こる爆発のこと。
太陽で覚える数字
太陽では、表面温度や地球からの距離など覚える数字があります。計算で使ったりもしますのでしっかりと覚えるようにしましょう。
- 太陽の表面温度…約6000℃
- 黒点の温度…約4000℃
- 太陽の中心部の温度…約1600万℃
- コロナの温度…約100万℃
- 地球と太陽の距離…約1億5000万km
- 太陽の直径…約140万km(地球の直径の約109倍)
太陽の記述問題
太陽の単元では記述問題が出題されます。その中でも次の記述は超頻出です。
- 黒点が黒く見える。
理由→「周りよりも温度が低いから。」 - 黒点が東から西に移動した。
理由→「黒点が東から西に自転しているから。」 - 黒点が周辺部でつぶれて(楕円形に)見えた。
理由→「太陽が球体だから。」 - 太陽投影板を使って太陽を記録しようとしたら太陽の像がずれる。
理由→「地球が自転しているから。」 - 太陽を観察するときに気を付けること。
「失明する恐れがあるので太陽を直接観察しない。」
「ファインダーにキャップをつけておく。」

【対策問題】太陽の表面の観察
図1のように、天体望遠鏡と太陽投影板を使って、2月1日午後2時と、2日後の2月4日午後2時に太陽の表面のようすを観察した。図2は、このときの太陽の表面のようすを投影板に設置した記録用紙にスケッチしたものである。これについて、次の各問いに答えよ。

(1)太陽を観察する場合、図1のように投影板に太陽の像を映し、太陽の表面のようすを観察する。このように観察を行う理由を答えよ。
(2)投影板に設置した記録用紙に、太陽の像が映るように天体望遠鏡を向けスケッチ行ったところ、太陽の像が記録用紙の円からずれてしまった。この理由を簡潔に答えよ。
(3)太陽の表面のようすを観察すると、図2のように、黒い点が多数観察された。この黒い点を何というか。また、なぜ黒く見えるのかを説明せよ。
(4)次の文は、太陽の表面を観察して気付いたことをまとめたものである。文中の( )に適する語句や文章を入れなさい。
【解答・解説】太陽の表面の観察
(1)太陽を天体望遠鏡で直接観察すると、目を痛める恐れがあるため。
太陽は自ら光を放つ天体で、天体望遠鏡で直接観察すると目を痛めてしまします。したがって、太陽投影板に太陽の像を映し観察するようにします。また、ファインダーにもキャップをつけておくようにしましょう。
(2)地球が自転しているため。
記録用紙から太陽の像がずれてしまうのは、地球の自転で太陽が東から西に日周運動をしているからである。したがって、記録用紙に太陽の像をスケッチする場合は、素早くスケッチする必要があります。
(3)黒点、周りよりも温度が低いため。
太陽の表面に見える黒い点を黒点といいます。黒点は周りよりも温度が低いので黒く見えるところです。太陽の表面温度が6000℃なのに対して、黒点の温度は4000℃になります。また、黒点の数が多いほど、太陽の活動が活発であることも知られています。
(4)①東 ②西 ③自転 ④太陽が球形
黒点を観察すると、東から西に移動するようすがわかります。これは、太陽が東から西に自転しているからです。また、黒点が記録用紙の円の端の方に来るとつぶれて楕円形に見えるのは、太陽がサッカーボールのように球形だからです。
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