高校入試によく出題される作図の問題を学習します。高校入試理科では、作図問題が頻繁に出題され、その正確さや理解度が試されます。作図は単なる技術ではなく、理科の概念を深く理解するための重要な手段です。本記事では、よく出る理科作図の対策問題を一覧で紹介し、効果的な学習方法やポイントを解説します。これを参考にして、入試に向けた準備を万全に整えましょう!さあ、一緒に理科の作図問題をマスターしていきましょう!
作図問題「光編」
身近な物理現象である、光は、非常に作図問題が出題されやすい内容になっています。特に光の性質では、光の反射や光の屈折、凸レンズの問題など作図問題のオンパレードです。事前に練習しておかないとかけない問題もありますので、ここでしっかりと練習しておきましょう。
光の反射の作図
下の図に反射光のようすを書き入れなさい。
解答
入射角と反射角が等しくなるように反射させます。下のマス目に注意して記入しましょう。
入射角の作図
下の図で入射角はどこか。角度の記号を書き入れなさい。
解答
鏡と空気の境界線に立てた垂線から入射光までの角度が入射角になります。鏡の面と入射光が造る角度ではないことに注意しましょう。
光の反射の作図 その2
下の図の入射光は、この後、2枚の鏡で反射してどのように進むか。続きを記入しなさい。
解答
入射角と反射角が等しくなるように反射させると、最初の入射光と、2枚目の鏡で反射した光は平行になります。
鏡の作図
下の図のように、鏡を通して物体Pを見ると、鏡の中に物体Pがあるように見える。鏡の中の物体Pの像を点Qとして記入し、さらに、物体Pから出た光が目に届くまでの道筋を記入しなさい。
解答
鏡の線に対して線対称な位置に、物体Pの像であるQを記入します。目の位置から見ると、物体PはQの位置にあるように見えるので、そこから目に向かって線を伸ばします。最後に、物体Pから鏡まで線を伸ばせば、入射角と反射角が等しい作図がかけます。
鏡の中の鉛筆の作図
下の図のように、鏡を通して鉛筆を見ると、鏡の中に鉛筆があるように見える。鏡の中の鉛筆の像を記入し、さらに、鉛筆の両端から出た光が目に届くまでの道筋を記入しなさい。
解答
鏡の線に対して、対称な位置に鉛筆の像を記入します。鉛筆の像の両端から目に向かって線を引き、鏡との交点まで鉛筆から線を伸ばすと完成です。
全身を映す鏡の作図
下の図のように、鏡の前に男性が立っている。全身を映すために必要な鏡の幅がわかるように、作図により鏡の幅を記しなさい。
解答
まずは、鏡の線に対して対称な位置に男性の像を作図します。男性の像の頭の先端と足の先端から、目に向かって線を引きます。それらの線と鏡の交点に向かって、男性の頭の先端と足先から線を引けば作図完成です。これで、全身を映すための鏡の幅がわかります。
鏡で見える範囲の作図
下の図の位置から鏡を見ると、鏡に映って見える範囲はどこになるか。作図により求め、見える範囲を黒く塗りつぶしなさい。
解答
目から鏡の両端に向かって線を引きます。入射角と反射角が等しくなるように、反射させると見える範囲がわかります。
光の屈折の作図 その1
下の図のように、空気中から水中に向かって進んだ光は、この後どのように進むか。
解答
光の屈折の作図 その2
下の図のように、水中から空気中に向かって進んだ光は、この後どのように進むか。
解答
光が密度が小さい(やわらかい)空気から、密度が大きい(硬い)水に進むとき、入射角よりも屈折角が大きくなるように屈折して進みます。
ガラスでの屈折の作図
下の図のように、空気中からガラスの板に向けて光を入射した。この後の光の進み方をかけ。
解答
光が密度が小さい(やわらかい)空気から、密度が大きい(硬い)ガラスに進むとき、入射角よりも屈折角が小さくなるように屈折して進みます。光が密度が大きい(硬い)ガラスから、密度が小さい(やわらかい)空気に進むとき、入射角よりも屈折角が大きくなるように屈折して進みます。ガラスに入る光と、ガラスから出てきた光が平行になることも覚えておきましょう。
半円形レンズの作図
下の図のように、空気中から半円形のガラスに向けて光を入射した。この後の光の進み方をかけ。
解答
光が密度が小さい(やわらかい)空気から、密度が大きい(硬い)ガラスに進むとき、入射角よりも屈折角が小さくなるように屈折して進みます。半円形レンズの下の曲面から光が空気中に出るとき、ガラスと空気の境界面に対して垂直に光が入射するので、光は屈折せずに直進します。
プリズムの作図
下の図のように、プリズム内を光が直進した。このとき、プリズムに入る光と、プリズムから出た光はどのように進んだか。作図により示せ。
解答
光が密度が小さい(やわらかい)空気から、密度が大きい(硬い)ガラスに進むとき、入射角よりも屈折角が小さくなるように屈折して進みます。光が密度が大きい(硬い)ガラスから、密度が小さい(やわらかい)空気に進むとき、入射角よりも屈折角が大きくなるように屈折して進みます。
折れ曲がって見える棒の作図
下の図のように、棒を水の中に入れて見ると、Aの位置にある棒の先端がBの位置に見えた。このとき、Aから目に向かって進む光の道筋を作図しなさい。
解答
まず、棒の先端がBの位置にあるように見えるので、Bから目に向かって線を引きます。その線と水面の交点に向かってAから線を引きます。これで、Aから出て目に向かう光の作図が完了します。
ずれて見える鉛筆の作図
ガラス越しに鉛筆を見ると、ガラス越しに見た鉛筆が左にずれて見えた。下の図は、このときのようすを真上から見た図である。鉛筆から出た光は、ガラスの板を通過してどのよう目に届いたのか。作図しなさい。
解答
まず、鉛筆がずれて見える位置から目に向かって直線を引きます。次にその線と平行になるように鉛筆からガラスと空気の境界線に向かって線を引きます。最後に、ガラスの両面と光の線を結べば作図完成です。
凸レンズでの屈折の作図
下の図のように、凸レンズに向かって光を入射させた。この後、光はどのように進むか。作図しなさい。
解答
凸レンズの中心を通る光は直進します。凸レンズの軸に平行な光は、凸レンズを通過すると焦点を通ります。焦点を通って凸レンズに入射した光は屈折したあと軸に平行になります。
実像の作図
下の図ように、焦点の外側に光源を置いた場合、できる像を作図しなさい。
解答
焦点の外側に光源を置いた場合、実像ができます。まず、光源の先端から凸レンズの中心を通る光を作図します。この光は直進します。次に、軸に平行な光を作図します。この光は、凸レンズの中心線で屈折し焦点を通ります。光が交わったところに光源と逆向きの実像を作図すれば完成です。ちなみに、光源が焦点距離の2倍の位置に置いてあるので、できる実像の位置も焦点距離の2倍の位置にできます。また、できる実像の大きさは光源の大きさと同じになります。
凸レンズを通過した光の作図
下の図のように進んだ光は、凸レンズを通過後、どのように進むか。作図によって求めなさい。
解答
このままでは、この光がどのように進むのかわからないので、実像を作図するときのように、凸レンズの中心を通る光と、軸に平行な光を作図します。光が交わったとことに実像ができるので、光源の先端から出た光はすべてこの1点に集まります。これで、光の屈折する方向がわかります。
焦点の作図
下の図のように光源を置いた場合、スクリーン上にはっきりとした実像ができた。このときの、凸レンズとスクリーンの間の焦点の位置を作図により求めなさい。
解答
スクリーン上にはっきりとした実像ができているので、凸レンズで屈折した光は、すべて1つの点に集まります。まずは、光源の先端から出て凸レンズの中心を通る光を作図します。次に軸に平行な光を作図して、凸レンズで屈折させスクリーン上の最初の光が届いた点に進ませます。この光と軸との交点が焦点になります。
虚像の作図
下の図のように、焦点の内側に光源を置いた。このとき凸レンズ越しに見える虚像を作図により示しなさい。
解答
焦点の内側に光源を置いた場合、実像はできず、凸レンズ越しに光源を見ると、光源と同じ向きの大きな虚像が確認できます。まずは、凸レンズの中心を通る光を作図します。この光は直進します。次に軸に平行な光を作図し、凸レンズの中心線で屈折させます。この光は焦点を通って進みます。凸レンズを通過したこの2本の線を、凸レンズから見て光源側に延長します。2本の延長戦が交わった位置に、成立の虚像ができます。
実像の作図 その2
下の図のように、凸レンズの左側に光源が置いてある。このときできる実像を作図しなさい。
解答
この実像の作図のポイントは、光源が軸の下まで伸びていることです。この場合、光源の先端だけでなく、光源の下のほうからも同じ作図をする必要があります。
【作図問題】音に関する編
オシロスコープの作図 振幅の変化
下の図は、ある音さの音をオシロスコープで確認したときのようすを示している。これよりも音さを強くたたいたときのようすを作図しなさい。
解答
音さを強くたたいたので、最初の音と比べると大きな音が出ます。大きな音は振幅が大きくなっているので、最初の振幅(破線)よりも大きな振幅の波形をかきます。振動数が変化しないように注意しましょう。
オシロスコープの作図 振動数の変化
下の図は、ある音さの音をオシロスコープで確認したときのようすを示している。これよりも高い音が出る音さを、最初と同じ強さでたたいたときのようすを作図しなさい。
解答
高い音がする音さをたたいたので、最初の波形よりも振動数が多い波形を作図します。ただし、たたく強さは変化していないので、振幅の大きさが変化しないように注意しましょう。
【作図問題】力と圧力・水圧・浮力
垂直抗力の作図
下の図は、机の上に置いて静止しているおもりのようすを表している。このおもりにはたらく重力は作図してあるので、これとつりあう垂直抗力を作図しなさい。
解答
垂直抗力の作図で注意したいのが作用点の位置です。垂直抗力は、机などの面がおもりを押し返す力なので、机とおもりの境界面に作用点を取るようにします。
糸でつるされたおもりの作図
下の図は、糸でつるされて静止している質量300gのおもりのようすを表している。このおもりにはたらいている力を作図しなさい。ただし、100gの物体にはたらく重力の大きさを1Nとし、下の図の1マスは1Nを表しているものとする。
解答
おもりにはたらく力は、重力と糸がおもりを引く力です。おもりにはたらく重力はおもりの中心から下向きに3N引きます。糸がおもりを引く力は、おもりと糸の接点に作用点を取り、うえ向きに3N引きます。作用点の位置に注意が必要です。
フックの法則 グラフ
ばねにいろいろな重さのおもりをつりさげ、ばねの伸びを調べる実験を行った。このばねに100gのおもりをぶら下げると、ばねの伸びは20cmになった。このばねの伸びと、おもりの重さとの関係を表すグラフを書きなさい。
解答
ばねの伸びと、ばねに加わる力の大きさは比例します。100g(1N)のおもりをぶら下げると、ばねの伸びが20cmになっていることから、0.1Nのおもりで2cmの長さになります。あとは原点を通る直線を作図すれば完成です。
台ばかりの値 グラフ
下の図のように、台はかりに400gの物体をのせ、ばねばかりを使って引き上げる実験を行った。このとき、台はかりの値とばねばかりの値はどのように変化するか。グラフを完成させよ。
解答
400gの物体にはたらく重力の大きさは4.0Nになります。最初はばねばかりで引いていないので、台はかりは4.0Nを示しますが、ばねばかりで上に引くとその分値は小さくなっていきます。物体が宙に浮いた状態になると、台はかりは0Nを示し、ばねばかりは4.0Nを示します。
浮力の大きさとグラフ
下の図のように、質量500gで高さ8cmの円柱形の物体を水の中に沈める実験を行った。この物体が完全に水につかると、浮力の大きさが2.0Nになるとすると、物体の底面から水面までの距離と、ばねばかりの値のグラフはどのようになるか。下のグラフを完成させなさい。
解答
物体の質量が500gなので、物体にはたらく重力の大きさは5.0Nになります。物体の底面と水面までの距離が0cm、つまり、まだ物体が水につかっていないとき、ばねばかりは5.0Nを示します。物体を水の中に沈めていくと物体に浮力が生じるので、その分ばねばかりの値は小さくなっていきます。物体を完全に水に沈めると、物体には2.0Nの浮力が生じるので、ばねばかりの値は、5.0-2.0=3.0Nを示します。物体が完全に水につかるには、円柱の高さが8cmなので、物体の底面と水面までの距離が8cmのとき、物体が完全に水につかったことになります。物体が完全に水につかると、浮力の大きさは深かろうが浅かろうが一定に大きさになるので、グラフはこれ以降、水平になります。
水圧の作図
下の図は、水中にある物体にはたらく水圧のようすを矢印を使って表したものである。今、物体の上面にはたらく水圧を矢印で表しているが、物体の側面や下面にはたらく水圧のようすも、矢印を使って書き表しなさい。
解答
水圧は、水の重さによる圧力で、深ければ深いほど大きくなっていきます。したがって、深い位置の矢印ほど長くなり、下面にはたらく矢印が最も長くなります。また、水圧はあらゆる向きにはたらき、面に対しては垂直にはたらきます。
浮かんだ物体の力の作図
下の図は、水面に質量300gの物体が浮かんでいるようすを表している。この物体にはたらく力を書き入れなさい。ただし、100gの物体にはたらく重力の大きさを1.0Nとし、下の図の1マスは1.0Nを示しているものとする。
解答
物体の質量が300gなので、物体にはたらく重力の大きさは3.0Nになります。なので、物体の中心から下向きに3目盛り分、重力を作図します。この重力とつりあっている力が、物体にはたらく浮力です。浮力の大きさも3.0Nにならないといけないので、物体の中心から3目盛り分矢印を上に引きます。浮力も重力と同じように、物体全体にはたらく力ですので、物体の中心に作用点が来ることも覚えておきましょう。
作図問題「身近な物質編」
身近な物質の作図では、気体の捕集方法やろ過、蒸留などの実験に関する作図がよく出題されています。試験管の書き方や液面の書き方など細かなところまで確認していきましょう。
ものが燃えるときの空気
次の図は、口が開いた容器の中でろうそくが燃えているときのようすを表したものである。このろうそくが長時間燃え続けるようにするには、次の図の容器のどこに穴をあければよいか。穴をあける場所として適当な位置に、穴を作図しなさい。
解答
ものが燃えるとき、空気は下から上に流れます。ものが長く燃え続けるには、この空気の流れをつくってあげることが重要です。したがって、容器の下のほうに空気の入り口を作図しましょう。
気体の捕集方法
下の図は、アンモニアを発生させる装置である。発生したアンモニアを集める装置を、試験管やガラス管を使って作図しなさい。
解答
アンモニアは、水に溶けやすく空気よりも密度が小さい(軽い)気体ですので、上方置換法で捕集します。試験管とガラス管を使う作図をしますが、ポイントはガラス管を試験管の奥まで差し込むことがポイントになります。そうしないと、試験管にたまっている空気が追い出せず、アンモニアを上手く捕集できません。また、アンモニアを集める試験管には栓をしないようにしましょう。
物質が水に溶ける様子
下の図は、物質を水に溶かしたときのようすを表している。物質を水に入れてすぐは下のほうにたまっているときのようすを表している。この後、1週間が経過し、完全に物質が溶けたときのようすを作図しなさい。
解答
水溶液の性質に、濃さはどこでも同じという性質があります。物質が水に溶けると、物質を構成していた粒子は、水の中に均一に散らばります。最初は下のほうにたまっていますが、時間が経つと均一になるんですね。
再結晶の量
下のグラフは、100gの水に溶ける硝酸カリウムの質量を表している。40℃の水100gに硝酸カリウムを限度まで溶かした水溶液を10℃まで冷却すると、どれくらいの結晶が出てくるか。結晶として出てくる量がわかるように、棒グラフを書き入れなさい。
解答
40℃の水100gに硝酸カリウムは約63g溶けるとわかります。これを10℃まで冷却すると、約21gしか溶けなくなってしまいます。なので、結晶として出てくる量は、63-21=42gになります。溶解度の曲線を上に飛び出した部分が出てくる結晶の量を表しています。
ろ過
下の図は、ろ過の装置を表したものである。正しくろ過を進めることができるように、ビーカーと必要な器具を図の中に書き入れなさい。
解答
ろ過の作図は頻出です。ポイントはガラス棒とろうとの先端です。まずは、液体をろうとに流しこむとき、必ずガラス棒を伝わらせて流し込みます。そうしないとこぼれてしまうからです。次にろうとの先端ですが、ろうとの先端のとがったほうをビーカーの壁に付けるようにします。こうすることでろ過が速く終わるようになります。
蒸留
下の図は、丸底フラスコを使って、水とエタノールの混合物を加熱し蒸留しているようすを表している。正しく蒸留できるように、下の図の中に、ビーカーや試験管などを書き入れ装置を完成させなさい。
解答
蒸留とは、液体を加熱して気体にし、冷やして再び液体に戻す操作のことです。出てきた気体を冷やさないといけないので、水や氷で気体を冷やしているようすを作図しましょう。このとき、試験管内にたまった液体の液面に注意してください。水平になるように作図してください。
状態変化と体積
液体のろうをビーカーに入れると、次の図の破線の位置にろうの液面が一致した。この液体のろうを冷やして固体にしたときのようすを作図しなさい。
解答
ろうが液体から固体に状態変化すると、上の図のように、中央付近がくぼんで固まります。これは、液体から固体に状態変化することで体積が小さくなるからです。ろうのように普通の物質は固体になると体積が小さくなりますが、水の場合は氷になると体積が大きくなることも重要です。
作図問題「植物編」
植物の作図では、葉脈や維管束に関する作図が頻出になります。該当する箇所を黒く無理つぶす問題形式が大半を占めます。
タンポポの花弁
下の図は、タンポポの花の一部を表したものである。下の図にタンポポの花弁のようすを作図せよ。
解答
タンポポは、花弁が5枚の合弁花です。5枚の花弁が合わさっているようすを作図することがポイントです。
被子植物の胚珠
下の図は、ウメの花の断面図である。下の図で将来、果実になる部分を黒く塗りつぶせ。
解答
将来、果実になる部分はめしべの根元にある子房になります。子房の中には胚珠が入っていましたね。
マツのりん片
下の図は、マツの花から取り出したりん片のようすを表したものである。下の図で、将来種子になる胚珠を表す部分を黒く塗りつぶせ。
解答
下の図の左側が雌花のりん片、右側が雄花のりん片でした。雌花のりん片には、将来種子となる鱗片が、雄花のりん片には、花粉が詰まった袋である花粉のうがついていました。
イチョウの胚珠
下の図は、裸子植物であるイチョウの雌花と雄花を表したものである。下の図の中で、胚珠にあたる部分はどこか。黒く塗りつぶしなさい。
解答
イチョウには雄木と雌木があり、雄木には雄花のみができ、雌木には雌花のみができます。胚珠は下の右側の雌木にできます。
気孔
下の図は、葉の裏側を顕微鏡で観察したものである。下の図で気体の出入り口となる気孔を表す部分を黒く塗りつぶしなさい。
解答
気孔は葉の裏側に多くあるつくりで気体の出入り口となる穴になります。三日月形の細胞である孔辺細胞に囲まれた部分が気孔になります。
ツユクサの葉脈
下の図は、ツユクサの葉の一部をスケッチしたものである。下の図の中にツユクサの葉脈のようすをかき入れなさい。
解答
ツユクサは単子葉類で、葉脈は平行脈になります。平行脈といっても完全に平行ではないことに注意が必要です。
葉の葉脈の道管
下の図は、葉の断面図をスケッチしたものである。下の図で、根で吸収した水や水に溶けた無機養分が通る管を表す部分を、黒く塗りつぶしなさい。
解答
葉の断面図では、まず表側と裏側の区別がつかないといけません。気孔があるほうが裏側になります。葉脈の部分では、葉の表側にあるのが道管、裏側にあるのが師管になることも覚えておきましょう。
葉緑体を持つ細胞
下の図は葉の断面図をスケッチしたものである。下の図で、葉の中にみられる箱のようなつくりは細胞であるが、図の中で葉緑体を持つ細胞をすべて黒く塗りつぶしなさい。
解答
葉の細胞で葉緑体を持つのは、葉肉にある細胞と、気孔の周りの孔辺細胞になります。表皮細胞には葉緑体が無いので注意が必要です。
根のようす
下の図は、ある植物の根のようすを表そうとしたものである。下の図の植物の根のようすを葉の葉脈のようすから推測してかき表しなさい。
解答
単子葉類の根はひげ根、双子葉類の根は主根と側根でした。葉脈が網状脈であることから双子葉類であると判断できます。主根から側根を5~6本伸ばしてあげましょう。
茎の維管束
下の図は、双子葉類の茎の断面図を表したものである。下の図の中で、水や水に溶けた無機養分が通る管を表している部分はどこか。黒く塗りつぶして答えなさい。
解答
双子葉類の茎の維管束は、輪のように並んでいるのが特徴でした。維管束の内側が道管であることをしっかりと覚えておきましょう。
作図問題「化学変化編」
化学変化の作図では、圧倒的に化学変化のモデル図と、化学変化と質量に関するグラフの作図が出題されています。原子の個数を一致させるようにモデル図を記入したり、グラフの問題ではそれぞれの軸が何を表しているのかをしっかりと考える必要があります。
熱分解での気体の捕集方法
下の図は、酸化銀を加熱しているようすを表している。酸化銀を加熱したときに発生する気体を集める装置として適当な図を、下の図の中に書き入れなさい。ただし、試験管に気体を集めるものとする。
解答
酸化銀を加熱すると、熱分解が起こり、試験管内に白色の銀が残り、酸素が発生する。発生した酸素は水に溶けにくいという性質があるので、水上置換法で集めるとよい。
固体の加熱方法
炭酸水素ナトリウムを加熱する実験を行う際、炭酸水素ナトリウムが入った試験管をどのように加熱するとよいか。下の図の試験管をガスバーナーの炎の上に書き入れ正しい加熱の仕方を示しなさい。
解答
酸化銀や炭酸水素ナトリウムなどの固体を加熱する実験を行い場合、水などの液体が発生する可能性があるので、発生した液体が加熱部に流れ試験管が割れるのを防ぐために、試験管の口のほうを下げて加熱する必要がある。
水の電気分解
水を電気分解すると、水素と酸素が発生する。下の電気分解装置に、発生した気体がたまっているようすを作図しなさい。ただし、発生した気体の体積がわかるように作図すること。
解答
水を電気分解すると、陰極(-極)から水素、陽極(+極)から酸素が発生します。発生する気体の体積比は、水素:酸素=2:1です。
酸化銀の熱分解 モデル図
下のモデル図は、酸化銀を熱分化したようすを表している。酸化銀を加熱すると、銀と酸素に分解されるが、そのようすを下のようにモデルで表しなさい。ただし、銀原子を●、酸素原子を○とする。
解答
酸化銀を加熱すると、試験管の中に銀が残り、酸素が発生します。化学反応式で、
2Ag2O→4Ag+O2
となります。
酸化銀Ag2Oを2つ、銀Agを4つ、酸素分子O2を2つ書いて、原子の個数を合わせることがポイントです。
水の電気分解 モデル図
下のモデル図は、水の電気分解のようすを表している。化学変化後の粒子のようすを下の図の中に書き入れなさい。ただし、水素原子を○、酸素原子を●とする。
解答
水を電気分解すると、陰極から水素、陽極から酸素が発生します。水分子が4つあるので、生じる水素分子は4つ、酸素分子は2つになります。原子の個数が一致していることをしっかりと確認してください。
酸化銅の還元 モデル図
酸化銅に炭の粉末を混ぜて加熱すると、還元という化学変化が起こる。酸化銅と炭素を混ぜて加熱したときの粒子のようすの変化として正しくなるように、下の図の中に書き入れなさい。ただし、銅原子を●、酸素原子を○、炭素原子を◎とする。
解答
酸化銅CuOに炭素Cを混ぜて加熱すると、酸化銅が還元され銅Cuに、炭素は酸化され二酸化炭素CO2になります。化学反応式は次の通りです。
2CuO+C→2Cu+CO2
原子の個数が両辺で一致するように、CuOを2つ、Cuを2つにします。
鉄と硫黄の硫化
鉄粉と硫黄の粉末を混ぜ、それを加熱する場合、下の図の試験管のどこを加熱すればよいか。加熱する部分に↑(矢印)を書き入れなさい。
解答
鉄と硫黄が化合するとき、熱が発生します(発熱反応)。試験管の下部を加熱すると、試験管が熱くなりすぎて試験管が割れる恐れがあります。上部を加熱し、一部が赤くなるとガスバーナーの火を止めてください。火を止めた後も、発生した熱で反応が全体に広がります。
マグネシウムの酸化 グラフ
下の表は、マグネシウムを空気中で加熱したときの質量の変化を表している。この表から、マグネシウムの質量と化合した酸素の質量を表すグラフを完成させよ。
マグネシウム〔g〕 | 0.20 | 0.40 | 0.60 | 0.80 | 1.00 | 1.20 |
加熱後の質量〔g〕 | 0.33 | 0.67 | 1.0 | 1.33 | 1.67 | 2.00 |
解答
グラフの縦軸を確認すると、化合した酸素の質量をとっているので、表の加熱後の質量から加熱前のマグネシウムの質量を引いて、化合した酸素の質量を求めます。0.60gのMgを加熱すると、加熱後の質量が1.00gになっていることから、化合した酸素は1.00-0.60=0.40gになります。これをグラフに記入すれば完成です。
銅の酸化 グラフ
下の図のように、ステンレス皿の上に銅粉を広げ、空気中で加熱する実験を行った。下のグラフは、そのときの加熱回数と加熱後のステンレス皿の上の物質の質量を表している。このグラフから、銅の質量と酸化銅の質量の関係を表すグラフを完成させよ。
解答
上のグラフの加熱回数が3回目以降は質量が変化していません。これは、0.4gの銅粉が完全に酸素と化合したことを表していて、0.4gの銅に0.1gの酸素が化合して0.5gの酸化銅ができていることがわかります。下のグラフの銅0.4gと酸化銅0.5gの格子点を通るように比例のグラフを書けば完成です。
気体の反応 グラフ
水素と酸素の混合気体を密閉容器に入れ、点火して反応させる実験を行った。水素と酸素の体積を色々変え、混合気体の体積が6.0㎤になるように気体を混ぜ点火させ、密閉容器に残った気体の体積を測定した。そのときのようすを表すグラフを完成させなさい。ただし、水素と酸素は体積比2:1で反応するものとする。
解答
水素と酸素は体積比2:1で反応するので、酸素の体積が1㎤の場合、水素5㎤のうち2㎤のみ反応するので、反応後水素が3㎤残ります。酸素の体積が2㎤の場合、水素4㎤のすべてが反応するので、気体は残りません。酸素の体積が3㎤の場合、水素の3㎤と反応する酸素は1.5㎤になるので、1.5㎤の酸素が残ります。あとはグラフをつなげるだけです。
気体の発生 グラフ
うすい塩酸40gに、石灰石を0.5g加え発生した気体の質量を測定した。その後、石灰石の質量を1.0g、1.5g、2.0g、2.5g、3.0g、3.5gと変え、同じようにうすい塩酸40gに入れ発生する気体の量を測定した。その結果が下の表である。この表から、加えた石灰石と発生した気体の質量を表すグラフを完成させなさい。
石灰石の質量〔g〕 | 0.5 | 1.0 | 1.5 | 2.0 | 2.5 | 3.0 | 3.5 |
気体発生後の全体の質量〔g〕 | 40.3 | 40.6 | 40.9 | 41.2 | 41.7 | 42.2 | 42.7 |
解答
まず、表から発生した二酸化炭素の質量を求めます。うすい塩酸40gに加えた石灰石の質量を足し、そこから気体発生後の全体の質量を引けば空気中に逃げて行った二酸化炭素の質量が求まります。
石灰石の質量〔g〕 | 0.5 | 1.0 | 1.5 | 2.0 | 2.5 | 3.0 | 3.5 |
気体発生後の質量〔g〕 | 40.3 | 40.6 | 40.9 | 41.2 | 41.7 | 42.2 | 42.7 |
発生した二酸化炭素の質量〔g〕 | 0.2 | 0.4 | 0.6 | 0.8 | 0.8 | 0.8 | 0.8 |
これをグラフに取ると、上のグラフが完成です。加えた石灰石が2.0g以降、二酸化炭素が0.8gから増えないのは、うすい塩酸40gがすべて反応してしまったからです。
酸化銅の還元 グラフ
酸化銅2.00gに炭素の粉末を混ぜ加熱する実験を行った。加える炭素の質量を変えながら実験を行うと、試験管に残る気体の質量が変化することが分かった。炭素の粉末を0.15g混ぜ加熱したとき、試験管の中には赤褐色の物質だけが残った。このときの加えた炭素と試験管に残った固体の質量を表すグラフを完成させなさい。ただし、銅と酸素は、質量比4:1で反応するものとする。
解答
銅と酸素が化合するときの質量比は4:1なので、酸化銅と銅の質量比は5:4になります。したがって、2.00gの酸化銅がすべて還元されると、
5:4=2.00:x これを解くと1.60gの銅ができるとわかります。
加えた炭素が0.15g以降は、還元する酸化銅が無いので、加えた炭素分がそのまま試験管に残ります。
作図問題「動物編」
動物の作図では、血液の循環や神経系に関する作図がよく出題されています。血液が流れる向きを記入させたり、神経系で刺激や信号が伝わる経路を作図させる問題などです。
細胞の核
次の図は、植物の細胞のつくりを表したものである。右の図で、酢酸カーミン液で赤色に染まる部分を黒く塗りつぶしなさい。
解答
核は、酢酸カーミン液、もしくは、酢酸オルセイン液で赤色に染まります。普通細胞に1個存在します。
細胞の葉緑体
次の図は、植物の細胞のつくりを表したものである。この植物に十分に日光を当てた後、ヨウ素液で染色したとき、青紫色になる部分を黒く塗りつぶしなさい。
解答
植物に光が当たると光合成をします。光合成は葉緑体で行われますので、葉緑体にデンプンができヨウ素液で青紫色に染まります。
動物の視野
下の図は、ライオンとシマウマを正面から見たときのようすを表している。シマウマには視野の範囲が表されており、両目で見える部分は黒く塗りつぶしてある。これと同じように、ライオンの視野の範囲を下の図に記入せよ。
解答
肉食動物の目は顔の前方についており、両目で見える範囲が広いのが特徴です。両目で見える部分は、立体的にもの見ることができる部分で、獲物との正確な距離をつかむのに適しています。シマウマよりも両目で見える範囲が広く作図できているかがカギとなります。
目のつくり
次の図は、ヒトの目の断面図を表したものである。右の図で、ひとみの大きさを変え、目に入る光の量を調節している部分を黒く塗りつぶしなさい。
解答
ひとみとは目の中に光が入る穴を指します。このひとみの大きさを調節しているつくりが虹彩です。虹彩が閉じるとひとみが小さくなり目に入る光の量が減少し、虹彩が開くとひとみが大きくなり目に入る光の量が増加します。
神経系
下の図は、神経系で刺激や信号が伝わる経路を示したものである。飛んできたボールを目で確認し手でキャッチするとき、感覚器官で受け取った刺激はどのように伝えられ、中枢神経から出された信号はどのように筋肉に伝わるか。伝わる経路を選び、矢印を書き入れなさい。
解答
感覚器官で受け取った刺激の信号は、通常、せきずいを通って脳に伝えられますが、目で受け取った刺激は、視神経によりそのまま脳に伝えられます。脳で判断し命令が出されると、その信号はせきずいを通って、運動神経によって筋肉に伝えられます。
消化器官
次の図は、ヒトの消化器官や呼吸器官を表した図である。右の図の中で、炭水化物、タンパク質、脂肪のすべてを消化する消化液を出している消化器官を選び、その器官を黒く塗りつぶしなさい。
解答
炭水化物、タンパク質、脂肪のすべてを消化する消化液はすい液で、すい臓でつくられています。すい臓は、胃の下あたりに位置しています。
横隔膜
次の図は、ヒトの呼吸器官を表したものである。右の図で、呼吸運動に重要なはたらきをしている横隔膜が破線で表されているが、呼吸で空気をはき出すとき横隔膜はどのように動くか。空気をはき出したときの横隔膜のようすを実線で書き入れよ。
解答
空気をはき出すとき、横隔膜は上に上がります。破線の位置よりも横隔膜の位置が上にくるように作図しましょう。
血液の成分
次の図のA~Dは、ヒトの血液の成分を表したものである。図の中で、ヘモグロビンを含み、酸素を運ぶはたらきをしている血液の成分を選び、すべて黒く塗りつぶしなさい。
解答
血液の成分のうち、ヘモグロビンを含み酸素を運ぶはたらきをするのは赤血球です。赤血球は丸い円盤のような形をしています。
心臓のつくり
次の図は、ホニュウ類の心臓を表したものである。心臓は図のように4つの部屋でできており、全身から戻ってきた血液が肺に送られ、肺から戻ってきた血液が全身にうまく流れるようにできている。図の中の破線の丸の中に、血液が流れる向きを矢印で書き入れなさい。
解答
全身から戻ってきた血液は右心房に流れ込み、次に右心室に送り出されます。右心室から肺に送りだされ、肺から左心房に戻ってきます。最後に左心室から全身に血液が送り出されます。血液の逆流を防ぐ弁のはたらきを考えて作図しましょう。
血液の循環
次の図は、ヒトの血液が全身を循環するようすを表した図である。図の中の矢印は血液が流れる向きを示している。図の中で、養分とアンモニアを最も多く含む血液が流れている血管はどこになるか。当てはまる血管を黒く塗りつぶしなさい。
解答
小腸では、消化された養分を血液中に吸収しています。同時に、タンパク質を消化したときに生じる有害なアンモニアも吸収してしまいます。なので、小腸を通過した後の血液には、養分とアンモニアが多く含まれます。
恒温動物と変温動物
動物には、外界の温度が変化すると体温も変化する変温動物yと、外界の温度が変化しても体温がほぼ一定に保たれる恒温動物xがいる。次のグラフは、周囲の温度が変化したときに、体温がどのように変化するかを表したグラフで、変温動物yの体温の変化のようすが示されている。これと同じように、恒温動物xの体温の変化のようすをグラフの中に書き入れなさい。
解答
セキツイ動物のうち、鳥類とホウニュウ類は恒温動物で、外界の温度が変化しても体温がほぼ一定に保たれます。変温動物との違いがはっきりと分かるよに、水平よりもやや右上がりで作図しましょう。
始祖鳥
図は、ハチュウ類と鳥類の両方の特徴を持つ生物である始祖鳥の骨格を表している。図の中で、ハチュウ類の特徴が表れている部分を3か所丸で示しなさい。
解答
始祖鳥の骨格でみられるハチュウ類の特徴は、くちばし部分に歯がある、翼に爪がある、長い尾骨があることです。
相同器官
下の図は、コウモリの翼、クジラのヒレ、ヒトの腕を表したものである。これらの器官は、もともとのつくりが同じであるが、現在ははたらきが異なる相同器官になる。コウモリの黒く塗りつぶしてある骨と同じであると考えられる骨を、クジラとヒトの両方黒く塗りつぶしなさい。
解答
手の甲の骨と上腕の骨にはさまれた、2本の骨が平行に並んでいる部分を選んでください。
作図問題「生殖・遺伝・生態系編」
生物の成長・生殖、遺伝の規則性、生態系の作図では、細胞分裂時の染色体のようすや遺伝子の組み合わせ、物質の循環、生態数ピラミッドに関する作図がよく出題されています。体細胞分裂や減数分裂などの特徴をしっかりと理解できているか試されます。
根の成長
下の図は、そら豆の根の成長のようすを表したものです。そら豆の根の成長の仕方を記録するために根に等間隔で印をつけた。根が伸びた後、印の間隔はどうなっているか。残りの印を右の根に書き入れなさい。
解答
根の先端でのみ細胞分裂が行われています。したがって先端付近に新しい細胞ができ伸びていきます。
細胞分裂のようす
下の図は、細胞分裂途中の細胞の染色体のようすを表したものである。細胞の中央付近に並んだ染色体は、この後2つに分かれるが、染色体が分かれた直後のようすを右の細胞内に書き入れなさい。
解答
細胞分裂前に、4本の染色体が複製され8本分に増加します。細胞分裂のときにこの染色体が割りばしを割るように2組に分かれ両側に引っ張られていきます。
花粉管の伸び方
下の図は、めしべの柱頭に花粉が受粉したようすを表している。この後、花粉から花粉管が伸び、精細胞の核と卵細胞の核が受精する。このとき、花粉管の伸び方を図の中に書き入れなさい。ただし、花粉管は胚珠まで伸びたときのようすを作図すること。
解答
被子植物の受粉の場合、将来種子になる胚珠が子房に包まれているので、花粉から胚珠に向かって花粉管が伸び、その中を精細胞が通り、胚珠の中の卵細胞と受精します。
減数分裂と染色体
下の図は、ある動物の雄Aと、雌Bの染色体のようすを表したものである。雄Aがつくる精子の中に含まれる染色体のようすを図示しなさい。
解答
雄Aがつくる精子は生殖細胞になります。生殖細胞は体細胞から減数分裂によってつくられるので、染色体の数が半分になります。
受精と染色体
下の図は、ある動物の雄Aと、雌Bの染色体のようすを表したものである。雄Aと雌Bの生殖細胞どうしが受精してできた受精卵の染色体のようすを図示しなさい。
解答
減数分裂でできた、雄Aの生殖細胞と、雌Bの生殖細胞が受精して受精卵ができるので、染色体の数は2本に戻ります。
無性生殖と染色体
下の図は、ある動物AとBの染色体のようすを表したものである。動物Aが無性生殖で増えてできた、子の細胞に含まれる染色体のようすを図示しなさい。
解答
無性生殖の場合、体細胞分裂で増えていくので、できる子は親のクローンになります。つまり、親と全く同じ染色体の組み合わせとなります。
遺伝子と減数分裂
下の図は、エンドウの種子の形質を現す遺伝子について説明した図である。代々丸い種子をつくるエンドウと、代々しわのある種子をつくるエンドウを受粉させ、子のエンドウをつくったところ、できた種子はすべて丸い種子であった。このとき、代々丸い種子をつくるエンドウの生殖細胞の遺伝子ようすを、下の図にならって図示しなさい。ただし、丸を現す遺伝子をA、しわを現す遺伝子をaとする。
解答
代々丸い種子をつくるエンドウの遺伝子の組み合わせはAAとなります。対になっている遺伝子が分かれて生殖細胞に入るので、生殖細胞の中に含まれる遺伝子はAとなります。
遺伝子と受精
下の図は、エンドウの種子の形質を現す遺伝子について説明した図である。代々丸い種子をつくるエンドウと、代々しわのある種子をつくるエンドウを受粉させ、子のエンドウをつくったところ、できた種子はすべて丸い種子であった。このとき、できた子の種子の遺伝子の組み合わせはどうなっているか。下の図にならって図示しなさい。ただし、丸を現す遺伝子をA、しわを現す遺伝子をaとする。
解答
純系の丸からできる生殖細胞の遺伝子はA、純系のしわからできる生殖細胞の遺伝子はaとなります。これが受精するので、できた子の遺伝子の組み合わせはAaとなります。
遺伝の規則性
下の図は、エンドウの種子の形質を現す遺伝子について説明した図である。代々丸い種子をつくるエンドウと、代々しわのある種子をつくるエンドウを受粉させ、子のエンドウをつくったところ、できた種子はすべて丸い種子であった。できた子のエンドウを育て、自家受粉させると、孫の代の種子には丸いものとしわがあるものが現れた。このとき、孫の丸い種子の遺伝子の組み合わせはどうなっているか。下の図にならって考えられるものをすべて図示しなさい。ただし、丸を現す遺伝子をA、しわを現す遺伝子をaとする。
解答
Aaの丸の自家受粉でできる子は、丸としわの形質が3:1で現れます。このうち丸の種子の遺伝子のAAとAaの2通りが考えられます。
炭素の循環
下の図は、自然界での炭素の循環のようすを表したものである。下の図には、炭素の循環を表す矢印が不足している。不足している矢印をすべて図の中に記入しなさい。
解答
生産者(植物)の光合成による二酸化炭素の移動、分解者の呼吸による二酸化炭素の移動が図示されていません。
生態数ピラミッド
下の図は、自然界で植物と草食動物、肉食動物の数量を表したものである。今、何らかの原因で肉食動物の数が減少し、生態数のバランスが崩れたとすると、この後、草食動物と植物の数はどのように変化するか。ただし、破線は草食動物と肉食動物のもともとの数量を表している。
解答
肉食動物が減少すると、肉食動物に食べられていた草食動物の数は増加します。草食動物の数が増加するので、草食動物のえさとなる植物の数は減少します。その後元の数に戻ります。
作図問題「イオン編」
イオンと化学変化の作図問題は、電離したときのイオンのようすや、中和反応と水素イオンや水酸化物イオンのようすなどが作図問題としてよく出題されます。また、グラフを使った計算問題なども出題されます。特にグラフの計算は難化しやすいので、しっかりと対策が必要です。
塩酸の電気分解
下の図は、塩酸の電気分解のようすを表したものである。電源装置から出る導線と電気分解装置を正しく接続しなさい。
解答
電源装置の+極が接続されている電極が陽極、-極が接続されている電極が陰極になります。
原子のつくり
物質を構成する最小の粒である原子には、中心に陽子と中性子を含む原子核があり、その周りを電子があります。下の図は原子のつくりを表している。電子のようすがわかるように、下の図に⊖を書き入れなさい。
解答
原子では、必ず陽子の数と電子の数が等しくなります。陽子が原子核中に2個存在しているので、電子の数も2個となります。
塩酸の電離
右の図は、塩化水素を水に溶かしたときの電離のようすの一部を表したものである。塩化水素を水に溶かすと、水素イオンと塩化物イオンが生じるが、水素イオンを●で表している。残りの塩化物イオンのようすを○を使って図の中に書き入れなさい。
解答
塩化水素が水にとけるときの電離のようすは、次の式で表されます。
HCl→H⁺+Cl⁻
つまり、水素イオンと塩化物イオンは1:1で生じます。水素イオン●が2個かいてあるので、塩化物イオン○も1:1になるように2個かきます。
塩化銅の電離
右の図は、塩化銅を水に溶かしたときの電離のようすの一部を表したものである。塩化銅を水に溶かすと、銅イオンと塩化物イオンが生じるが、銅イオンを●で表している。残りの塩化物イオンのようすを○を使って図の中に書き入れなさい。
解答
塩化銅が水に溶け電離するようすは、次の式で表されます。
CuCl₂→Cu²⁺+2Cl⁻
つまり、銅イオンと塩化物イオンは1:2で生じます。銅イオン●が2個かいてあるので、1:2の比になるように、塩化物イオン○は4個かきます。
化学電池と電子
下の図は、うすい塩酸に銅板と亜鉛板を差し込んで作った化学電池を表している。この化学電池にプロペラ付きモーターを接続すると、モーターが回転し始めた。このとき、導線中を電子はどの向きに移動しているか。矢印を書き入れなさい。
解答
亜鉛と銅で電池をつくった場合、亜鉛が-極、銅が+極になり、亜鉛板から銅板に向かって電子が移動します。このとき、電流は銅板から亜鉛板に流れます。
化学電池とイオン
下の図は、うすい塩酸に銅板と亜鉛板を差し込んで作った化学電池を表している。亜鉛板と銅板では、亜鉛板で電子を放出する変化が起こり、銅板では電子を受け取る変化が生じている。下の図の中に、生じるイオンや原子を、イオン式と原子の記号を書き入れて表しなさい。
解答
亜鉛が溶け亜鉛イオンになります。このとき亜鉛原子は電子を2個放出しますので、2価の陽イオンZn²⁺になります。導線を通って銅板にやってきた電子は、うすい塩酸中の水素イオンH⁺が受け取り水素原子に戻ります。できた水素原子は2個結び付き、水素分子となって発生します。
中和とイオン
うすい塩酸と水酸化ナトリウム水溶液を混ぜる、中和の実験を行っている。下の図は、これから混ぜ合わせるうすい塩酸と水酸化ナトリウム水溶液の中の、イオンのようすを表している。この2つの水溶液を混ぜ合わせた後、水溶液中に残るイオンを作図しなさい。
解答
うすい塩酸の中の水素イオンH⁺1個と水酸化ナトリウム水溶液中の水酸化物イオンOH⁻1個が打ち消しあい水になります。それ以外のイオンは水溶液中に残っています。
中和と気体の発生
次の実験①と②を参考に、うすい塩酸8㎤にうすい水酸化ナトリウム水溶液を入れ、その中にマグネシウムリボンを入れて発生する気体の体積を調べたときのグラフを完成させなさい。
〔実験①〕うすい塩酸40㎤にうすい水酸化ナトリウム水溶液30㎤を混ぜると、中和反応が起こりお互いの性質を完全に打ち消しあった。
〔実験②〕うすい塩酸40㎤にマグネシウムリボンを入れると、過不足なく反応し400㎤の気体が発生した。
解答
実験①より、うすい塩酸とうすい水酸化ナトリウム水溶液は4:3で完全に中和することがわかります。したがって、うすい塩酸8㎤と完全に中和するうすい水酸化ナトリウム水溶液は6㎤だと計算できます。また、実験②よりうすい塩酸と発生する気体の体積の比は1:10であることがわかります。したがって、うすい塩酸8㎤から発生する気体は80㎤であるとわかります。うすい水酸化ナトリウム水溶液の量が0のときは、気体が80㎤発生し、うすい水酸化ナトリウム水溶液が6㎤入ると、うすい塩酸が完全に打ち消され、気体が発生しなくなります。
中和と沈殿の量
ビーカー内のうすい硫酸20㎤にBTB溶液を数滴加え、こまごめピペットを使ってうすい水酸化バリウム水溶液を入れる実験を行った。水酸化バリウム水溶液を30㎤加えたところでBTB溶液の色が黄色から緑色に変化した。このとき中和で生じた白い物質の質量を測定すると1.2gであった。この結果を下のグラフに書き入れなさい。ただし、乾燥させた白い物質の質量は、中和で生じた白い物質の質量のみが含まれているものとする。
解答
硫酸と水酸化バリウム水溶液の中和で生じる塩は、水に溶けにくい硫酸バリウムになります。これが白い沈殿物をつくります。硫酸20㎤と水酸化バリウム水溶液30㎤で完全に反応しているので、水酸化バリウム水溶液を30㎤加えた以降は、沈殿が生じなくなります。
中和と水素イオンの数
一定量のうすい塩酸に水酸化ナトリウム水溶液を加える実験を行った。うすい塩酸に水酸化ナトリウム水溶液を12㎤加えると水溶液は中性になった。このときの水素イオンの数の変化を表すグラフを下のグラフに書き入れなさい。
解答
水素イオンは水酸化ナトリウム水溶液中の水酸化物イオンによって打ち消され、どんどん減少していきます。水酸化ナトリウム水溶液を12㎤加えると完全い水素イオンはなくなります。
中和と塩化物イオンの数
一定量のうすい塩酸に水酸化ナトリウム水溶液を加える実験を行った。うすい塩酸に水酸化ナトリウム水溶液を12㎤加えると水溶液は中性になった。このときの塩化物イオンの数の変化を表すグラフを下のグラフに書き入れなさい。
解答
うすい塩酸中の塩化物イオンは、水酸化ナトリウム水溶液を加えても変化しません。
中和とナトリウムイオンの数
一定量のうすい塩酸に水酸化ナトリウム水溶液を加える実験を行った。うすい塩酸に水酸化ナトリウム水溶液を12㎤加えると水溶液は中性になった。このときのナトリウムイオンの数の変化を表すグラフを下のグラフに書き入れなさい。
解答
水酸化ナトリウム水溶液を加えれば加えるほど、ナトリウムイオンの数は増加していきます。
中和と水酸化物イオンの数
一定量のうすい塩酸に水酸化ナトリウム水溶液を加える実験を行った。うすい塩酸に水酸化ナトリウム水溶液を12㎤加えると水溶液は中性になった。このときの水酸化物イオンの数の変化を表すグラフを下のグラフに書き入れなさい。
解答
水酸化ナトリウム水溶液を加えても、最初のうちは塩酸中の水素イオンと反応して水になるので、水酸化物イオンの数は増加しませんが、塩酸中の水素イオンがなくなると、水酸化ナトリウム水溶液を加えた分だけ水酸化物イオンの数は増加していきます。
中和とイオン総数
一定量のうすい塩酸に水酸化ナトリウム水溶液を加える実験を行った。うすい塩酸に水酸化ナトリウム水溶液を12㎤加えると水溶液は中性になった。このときの水溶液中に存在するすべてのイオンの数の変化を表すグラフを下のグラフに書き入れなさい。
解答
完全に打ち消しあうまでは、水素イオンと水酸化物イオンが打ち消しあい水になるので、イオン総数は変化しませんが、完全に中和した後は、加えた水酸化ナトリウム水溶液にあるナトリウムイオンと水酸化物イオンが増加していくので、イオン総数も増加していきます。
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