中学国語文法|指示語と接続語の使い方をわかりやすく解説!練習問題付き

指示語と接続語アイキャッチ画像 中学国語
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文章を正しく読み取るためには、「指示語」と「接続語」の役割をしっかり理解することが大切です。指示語(これ・それ・あれ など)は、文の中で何を指しているのかを考える力が求められます。一方、接続語(しかし・だから・そして など)は、文と文のつながりを明確にし、論理的な文章を作るために欠かせません。この記事では、指示語と接続語の使い方をわかりやすく解説し、実際のテストに出やすい練習問題も紹介します。しっかり学んで、国語の読解力をアップさせましょう!

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指示語とは

指示語とは、具体的な名称の代わりに、物や場所を指し示す言葉です。話し手と聞き手との関係を基準にして物事や場所を指し示す働きをします。下の例文の場合、赤字の「この」「あそこ」「どちら」が指示語になります。

<例>
この写真をみてください。
あそこに見える建物が、東京タワーです。
どちらへいけばいいのだろう。

指示語では話し手と聞き手からの距離が大切

指示語は、話し手と聞き手から距離によって使い分けられます。普段の生活では無意識でできていますが、ここでしっかりと確認しておきましょう。

  • 近称(きんしょう)…話し手に近い物事をさす語
  • 中称(ちゅうしょう)…聞き手に近い物事をさす語
  • 遠称(えんしょう)…話し手からも聞き手からも遠い物事をさす語

話し手と聞き手からの距離がわからない場合は「不定称(ふていしょう)」と呼びます。

指示語の種類

指示語の品詞は4つ

指示語の品詞には、名詞(代名詞)・連体詞・副詞・形容動詞があります。名詞は物事の名を表し、連体詞は体言(名詞など)を修飾する言葉、副詞は主に用言(動詞など)を修飾する言葉、形容動詞は物事の性質・状態を表す言葉でした。

近称 中称 遠祥 不定称
名詞
(代名詞)
物事 これ それ あれ どれ
場所 ここ そこ あそこ どこ
方向 こちら(こっち) そちら(そっち) あちら(あっち) どちら(どっち)
連体詞 この その あの どの
副詞 こう そう ああ どう
形容動詞 こんなだ そんなだ あんなだ どんなだ

指示語には文をつなぐはたらきもある

文中の語句や内容、文全体を差し出すことによって、前後の文をつなぐはたらきもします。

<例>
・机の上に写真があります。それは、家族で旅行したときのものです。

指示語が指し示す内容の読み取り方

文章中の指示語が指し示している内容を答えさせる問題は、学校のテストや入試でよく出題されます。次の内容を理解しておけば、ほとんどの文章で指示語が指し示す内容を読み取ることができます。

  • 指示語の前に内容がある。
  • 話し手と聞き手からの距離を考える。
  • 単数「これ」と複数「これら」を見落とさない。
  • 内容を答えるときは体言(名詞)化する。
例題次の文中の下線部「それ」が指す内容を、文章中の言葉を用いて書きなさい。
 セグロカモメのひなは、親鳥をその全体の容姿から判断しているのではなく、くちばしの形とその先端にある赤い点で判断しているのである。それがひなにとって、親を認識するために先天的に備わったプログラムなのである。

【解答】親鳥をくちばしの形とその先端にある赤い点で判断していること。

このように、指示語が指す内容は、その前に書かれていることがほとんどで、解答する際には、体言(名詞)で文が終わらない場合は、「~こと」や「~もの」などと文末につけて体言化(名詞化)するようにしましょう。

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接続語とは

前後の語句や文、段落がどのような関係でつながっているのかを示す言葉です。文章読解では、段落ごとの意味を推測しながら読んでいくことが重要で、それができると文章全体が頭にスッと入ってきて、読解問題を速く解けるようになります。段落ごとの意味を推測する方法は「接続詞を意識すること」です。接続詞の種類によって、文と文をどのような関係で結び付けるかが決まるからです。

まずは、接続詞の種類と、どのように文と文をつなげるはたらきがあるのかを見ていきましょう。

順接

前に述べたことが、後に述べることの原因・結果となります。

  • したがって
  • だから
  • それで

<例>今日は台風がきている。だから、学校を休むことにした。

逆接

前に述べたこととは逆になることが後にきます。

  • しかし
  • けれども
  • ところが

<例>約束の時間がきた。しかし、彼女はまだ来ていない。

並列・累加

前に述べたことと並べたり、それに加えたりします。

  • そして
  • さらに
  • なお
  • また

<例>かばんを開けた。そして、鏡を取り出した。

対比・選択

前に述べたことと比べたり、どちらかを選んだりします。

  • もしくは
  • または
  • それとも

<例>鉛筆、または、シャープペンシルで記入してください。

説明・補足

前に述べたことをまとめたり、補ったりします。

  • つまり
  • すなわち
  • 例えば

<例>映画は2000円です。ただし、中学生以下は無料です。

転換

前に述べたことと、話題をかえます。

  • さて
  • ところで

<例>おはようございます。さて、今日の話は…。

接続する語句の一覧

接続語
順接 だから、それで、すると など
逆接 しかし、けれども、どころが など
並列・累加 そして、また、しかも、そのうえ など
対比・選択 または、あるいは、それとも など
説明・補足 ただし。つまり、なぜなら、たとえば など
転換 され、ところで、では、いっぽう など
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【対策問題】指示語・接続語

【問1】次の下線部の言葉は、何を指し示していますか。書きなさい。

  1. いいぺンですね。それはどこで買ったのですか。
  2. 坂の上に建物が見えるのですが、あれは何ですか。

【問2】次の(    )に当てはまる言葉を次のア~エより選びなさい。

駅まで必死に走った。(    )、電車に乗り遅れた。

<選択肢>
ア だから
イ しかし
ウ または
エ つまり

【問3】次の①~③の―線の接続詞のはたらきを後から選び、記号で答えよ。

①一人がいい。しかし、寂しいこともある。
②個人はばらばらだ。だから、団結が必要なのだ。
③他人と妥協しながら会話し、また、交際をする。

ア 説明  イ 選択  ウ 順接  エ 逆説  オ 転換  カ 並列

【解答】指示語・接続語

【問1】1ペン 建物

【問2】

【問3】① ② ③

①前後の関係が逆である。②前のことがらを受けて、後が結論となっている。③前と後を同じ位置Ⅾ並べた形である。

以上が、中学国語の「指示語と接続語」となります。読解問題で時折、出題されることがあります。また、作文を書く際には、接続語の使い方は大事なりますので、その用法は気をつけておきたいところです。

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