日本の工業地帯・地域についてそれぞれの特徴などをまとめています。それぞれの地方には、工業地帯や工業地域が存在します。地形や気候の特徴にちなんだ特徴があります。しっかり押さえていきましょう。それでは、日本の工業地帯・地域についてそれぞれの特徴と比較です。
日本の工業地帯・地域
日本全域をみれば、太平洋沿岸に工業地帯・地域が集中する太平洋ベルトがあります。四大工業地帯とよばれる、京浜、中京、阪神、北九州工業地帯(現在は除かれています)も太平洋ベルトに含まれます。内陸部には、工業団地や機械工業を中心に発達しています。
- 日本の工業の変化…かつては加工貿易に依存していたが、多くの企業が海外に進出し多国籍企業として生産を行っています。
北九州工業地帯(九州地方)
北九州工業地帯は八幡製鉄所を中心に発展しました。IC工場が多くつくられた九州地方は、ICの原料からシリコンアイランドと呼ばれています。以前は 北九州を含めて四大工業地帯とよばれていたが、他の工業地域の生産が北九州を上回るようになり、現在では北九州は除かれています。太平洋ベルトの西端部に立地しています。
瀬戸内工業地域(中国・四国地方)
瀬戸内工業地域の特徴として化学工業の割合が高い。瀬戸内海の水運を始めとして交通が便利なこと、沿岸の埋立により工業用地が得やすいことなどから発展してきました。古くから造船業や繊維工業が盛んでしたが、最近は、石油コンビナートができてからは、化学工業が牽引。
阪神工業地帯(近畿地方)
阪神工業地帯の特徴として、従業員300人未満の中小工業が多いです。大阪府・兵庫県を中心に広がる工業地帯である。京浜工業地帯、中京工業地帯と比較した場合、事業所数で見た規模は最も大きく、製造品出荷額で見た規模でも第2位です。また、阪神工業地帯は機械工業がさかんで、生産額のおよそ40%を占めます。大阪は電気製品を作る会社がいち早く生まれた地域の一つです。
中京工業地帯(中部地方)
中京工業地帯では自動車をはじめとする機械工業がさかんです。広い平野のため、工業用地に恵まれています。東京、名古屋、大阪といった大都市を中心に広がり、人口が多く、労働者を集めやすく、製品を売ることができることで発展。四日市の石油化学工業,一宮・津島などの毛織物工業、瀬戸・多治見・常滑(とこなめ)の窯業なども盛ん。
京浜工業地帯(関東地方)
関東地方の高速道路沿いには工業団地が広がり、北関東工業地域が発達した。京浜工業地帯は、東京・川崎・横浜を中心として,藤沢・平塚などJR東海道本線沿いと、相模原・大宮などの内陸部に広がる日本有数の総合工業地帯です。重化学・機械工業を中心とします。出版業が突出しているのも特徴です。千葉県の東京湾沿岸の埋め立て地につくられた工業地域である京葉工業地域もあります。
京葉工業地域
千葉県の東京湾沿岸の埋め立て地につくられた工業地域である京葉工業地域もあります。
テクノポリス(高度技術集積都市)
産(先端技術産業)・学(研究機関)・住(人口4~5万人の都市)の調和をもとに、コンピュータなどの先端技術の進歩を地方都市へ拡大する計画。函館・仙台北部・宇都宮・浜松・広島中央・熊本など、26都市が指定された。
日本の工業の歴史
- 1955年以降の高度経済成長の際に、鉄鋼・造船・石油化学などの重化学工業が急速に発展を遂げた。
- 1973年と1979年の2度にわたる石油危機を機に、エネルギーを多く消費する工業から自動車・電気機械などの加工組立型工業へ移行した。
- 1980年代からは、半導体などを中心とするエレクトロニクス産業が急速に発展した。
日本の工業地帯の練習問題
A.( )に適語を入れよ。
- 北九州工業地帯は( )を中心に発展。
- 阪神工業地帯の特徴として、従業員300人未満の( )企業が多い。
- 中京工業都市では( )をはじめとする機械工業がさかん。
B.次の問いに答えなさい。
- 1970年代、九州各地の空港や高速道路の周辺に進出したのは、何をつくる工場か。
- 内陸部の東大阪市や八尾市には、従業員数300人未満の企業の工業が集中しています。このような規模の小さい企業を何というか。
日本の工業地帯の解答
A
- 八幡製鉄所
- 中小
- 自動車
B
- IC(集積回路)
- 中小企業
以上が、中学地理「日本の工業地帯・地域」特徴と比較まとめ・練習問題となります。
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