中学公民の「図表」です。経済については、地理の分野との融合問題としても出題されるでの、全体像をつかんでおく必要があります。それぞれの法律や制度については、その中身や歴史的背景までおさえられていると文句なしです。
経済的分野の図表
日本銀行の役割と仕事
役割 | 内容 |
発券銀行 | 紙幣の日本銀行券(千円札、二千円札、五千円札、一万円札)を発行する。 |
銀行の銀行 | 一般の銀行に資金を貸し付ける。 |
政府の銀行 | 政府の資金の取扱いを行う。 |
管理通貨制度 | 法律に基づき、日本銀行が経済の動きに合わせて紙幣の発行量を調整する制度。 |
財政政策
主に国の財政の歳入や歳出を通じて総需要を管理し、経済に影響を及ぼす政策のこと。政府(国・地方公共団体)が収入(歳入)を得て、それを支出(歳出)する経済活動をしていくわけです。
- 歳入…政府の1年間の収入。税金(租税)が中心。
- 予算…政府の1年間の収入と支出の計画。
金融政策
日本銀行(中央銀行)が景気を安定させるために金融市場に対して行う経済政策のことで、経済を持続的に拡大させることが最終的な目的。物価や景気を安定させるために、市場に流通させる資金の量を調整する。
- 不景気の時…資金の流通量を増やす。
- 好景気の時…資金の流通量を減らす。
景気
状況 | 好景気(好況) | 不景気(不況) |
状態 | 経済活動が活発なるが、物価が上昇するインフレーション(インフレ)が進み、人々の生活を圧迫することもある。 | 企業の生産活動をふるわず、物価が下落するデフレーション(デフレ)が起こることもある。 |
対策 | 増税や公共事業を削減し景気を抑える。 | 減税や公共投資(公共事業への投資)を増やし、生産や消費の活動を活発にしようとする。 |
需要と供給
用語 | 需要 | 供給 |
説明 | 購買意欲 | 商品を市場に出す |
量 | 消費者が買おうとする商品の量 | 生産者が売ろうとする商品の量 |
市場価格とは、市場で決まる価格のことです。
税金
税 | 直接税 | 間接税 |
内容 | 納税者と担税者(実際の負担者)が一致する税 | 納税者と担税者が異なる税 |
例 | 法人税・所得税・相続税・贈与税など | 消費税・印紙税・ゴルフ場利用税など |
政治的分野の図表
近代政治思想
名前 | ロック | モンテスキュー | ルソー |
国 | イギリス | フランス | フランス |
著書 | 統治二論 | 法の精神 | 社会契約論 |
思想 | 社会契約説を唱える | 三権分立を唱える | 人民主権を唱える |
民主制
制度 | 直接民主制 | 間接民主制 |
内容 | 国民や住民が直接話し合いに参加 | 選挙で選ばれた代表者が集まって議会を作り、物事を話し合って決める |
選挙の4原則
- 普通選挙…財産や性別に関係なく、選挙権が与えられます。
- 平等選挙…一人一票を平等にあつかいます。
- 直接選挙…選挙権を持っている人が、議員を直接選出します。
- 秘密選挙…投票の秘密を守るために、無記名投票で行われます。
選挙制度
制度 | 小選挙区 | 中選挙区 | 大選挙区 | 比例代表 |
内容 | 選挙区で1人を選ぶ | 現在は存在しません。 | 2人以上選ぶ | 得票に応じて各政党議席を配分 |
メリット | 民意を反映しやすい | – | 死票が少なく、より多様な利益・意見が反映できる | 死票が少なく、より多様な利益・意見が反映できる |
デメリット | 死票が多くなり、多様な利益・意見を反映しにくくなる | – | 小党分立をおこし、政局が安定しにくい | 小党分立をおこし、政局が安定しにくい |
衆議院と参議院
比較 | 衆議院 | 参議院 |
議員数 | 475人 | 242人 |
任期 | 4年 | 6年 |
解散 | ある | ない |
改選 | ない | 3年ごとに半数 |
選挙権 | 満18歳以上 | 満18歳以上 |
被選挙権 | 満25歳以上 | 満30歳以上 |
選挙区 | 小選挙区295人 | 選挙区146人 |
比例代表180人 | 比例代表96人 |
国会と内閣の仕事
<国会>
- 法律の制定・改正・廃止
- 予算の審議・議決
- 決算の審議
- 内閣総理大臣の指名(両院)
- 内閣不信任の決議(衆議院のみ)
- 国政調査権(内閣の仕事を調査)
- 条約の承認・憲法改正の発議・弾劾裁判所の設置
<内閣>
- 法律を実行する
- 条約を結ぶなどの外交の仕事
- 予算案や法律案をつくり国会に提出する
- 政令を定める
- 最高裁判所の長官を指名、その他の裁判官を任命
- 天皇の国事行為に助言と承認をあたえる
国際連盟と国際連合
名称 | 国際連盟 | 国際連合 |
設立 | 1920年 | 1945年 |
提唱者 | アメリカのウィルソン大統領 | サンフランシスコ会議で設立 |
本部 | スイスのジュネーブ | ニューヨーク |
常任理事国 | イギリス、フランス、イタリア、日本 | アメリカ・ロシア連邦・イギリス・フランス・中国 |
参加国 | 42カ国。アメリカは国内の反対で不参加 | 193カ国 |
目的 | 世界平和と民族自決 | 世界の平和維持 |
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