【中学理科作図問題】生殖・遺伝・生態系の作図問題です。
作図問題「生殖・遺伝・生態系編」
生物の成長・生殖、遺伝の規則性、生態系の作図では、細胞分裂時の染色体のようすや遺伝子の組み合わせ、物質の循環、生態数ピラミッドに関する作図がよく出題されています。体細胞分裂や減数分裂などの特徴をしっかりと理解できているか試されます。
根の成長
下の図は、そら豆の根の成長のようすを表したものです。そら豆の根の成長の仕方を記録するために根に等間隔で印をつけた。根が伸びた後、印の間隔はどうなっているか。残りの印を右の根に書き入れなさい。
解答
根の先端でのみ細胞分裂が行われています。したがって先端付近に新しい細胞ができ伸びていきます。
細胞分裂のようす
下の図は、細胞分裂途中の細胞の染色体のようすを表したものである。細胞の中央付近に並んだ染色体は、この後2つに分かれるが、染色体が分かれた直後のようすを右の細胞内に書き入れなさい。
解答
細胞分裂前に、4本の染色体が複製され8本分に増加します。細胞分裂のときにこの染色体が割りばしを割るように2組に分かれ両側に引っ張られていきます。
花粉管の伸び方
下の図は、めしべの柱頭に花粉が受粉したようすを表している。この後、花粉から花粉管が伸び、精細胞の核と卵細胞の核が受精する。このとき、花粉管の伸び方を図の中に書き入れなさい。ただし、花粉管は胚珠まで伸びたときのようすを作図すること。
解答
被子植物の受粉の場合、将来種子になる胚珠が子房に包まれているので、花粉から胚珠に向かって花粉管が伸び、その中を精細胞が通り、胚珠の中の卵細胞と受精します。
減数分裂と染色体
下の図は、ある動物の雄Aと、雌Bの染色体のようすを表したものである。雄Aがつくる精子の中に含まれる染色体のようすを図示しなさい。
解答
雄Aがつくる精子は生殖細胞になります。生殖細胞は体細胞から減数分裂によってつくられるので、染色体の数が半分になります。
受精と染色体
下の図は、ある動物の雄Aと、雌Bの染色体のようすを表したものである。雄Aと雌Bの生殖細胞どうしが受精してできた受精卵の染色体のようすを図示しなさい。
解答
減数分裂でできた、雄Aの生殖細胞と、雌Bの生殖細胞が受精して受精卵ができるので、染色体の数は2本に戻ります。
無性生殖と染色体
下の図は、ある動物AとBの染色体のようすを表したものである。動物Aが無性生殖で増えてできた、子の細胞に含まれる染色体のようすを図示しなさい。
解答
無性生殖の場合、体細胞分裂で増えていくので、できる子は親のクローンになります。つまり、親と全く同じ染色体の組み合わせとなります。
遺伝子と減数分裂
下の図は、エンドウの種子の形質を現す遺伝子について説明した図である。代々丸い種子をつくるエンドウと、代々しわのある種子をつくるエンドウを受粉させ、子のエンドウをつくったところ、できた種子はすべて丸い種子であった。このとき、代々丸い種子をつくるエンドウの生殖細胞の遺伝子ようすを、下の図にならって図示しなさい。ただし、丸を現す遺伝子をA、しわを現す遺伝子をaとする。
解答
代々丸い種子をつくるエンドウの遺伝子の組み合わせはAAとなります。対になっている遺伝子が分かれて生殖細胞に入るので、生殖細胞の中に含まれる遺伝子はAとなります。
遺伝子と受精
下の図は、エンドウの種子の形質を現す遺伝子について説明した図である。代々丸い種子をつくるエンドウと、代々しわのある種子をつくるエンドウを受粉させ、子のエンドウをつくったところ、できた種子はすべて丸い種子であった。このとき、できた子の種子の遺伝子の組み合わせはどうなっているか。下の図にならって図示しなさい。ただし、丸を現す遺伝子をA、しわを現す遺伝子をaとする。
解答
純系の丸からできる生殖細胞の遺伝子はA、純系のしわからできる生殖細胞の遺伝子はaとなります。これが受精するので、できた子の遺伝子の組み合わせはAaとなります。
遺伝の規則性
下の図は、エンドウの種子の形質を現す遺伝子について説明した図である。代々丸い種子をつくるエンドウと、代々しわのある種子をつくるエンドウを受粉させ、子のエンドウをつくったところ、できた種子はすべて丸い種子であった。できた子のエンドウを育て、自家受粉させると、孫の代の種子には丸いものとしわがあるものが現れた。このとき、孫の丸い種子の遺伝子の組み合わせはどうなっているか。下の図にならって考えられるものをすべて図示しなさい。ただし、丸を現す遺伝子をA、しわを現す遺伝子をaとする。
解答
Aaの丸の自家受粉でできる子は、丸としわの形質が3:1で現れます。このうち丸の種子の遺伝子のAAとAaの2通りが考えられます。
炭素の循環
下の図は、自然界での炭素の循環のようすを表したものである。下の図には、炭素の循環を表す矢印が不足している。不足している矢印をすべて図の中に記入しなさい。
解答
生産者(植物)の光合成による二酸化炭素の移動、分解者の呼吸による二酸化炭素の移動が図示されていません。
生態数ピラミッド
下の図は、自然界で植物と草食動物、肉食動物の数量を表したものである。今、何らかの原因で肉食動物の数が減少し、生態数のバランスが崩れたとすると、この後、草食動物と植物の数はどのように変化するか。ただし、破線は草食動物と肉食動物のもともとの数量を表している。
解答
肉食動物が減少すると、肉食動物に食べられていた草食動物の数は増加します。草食動物の数が増加するので、草食動物のえさとなる植物の数は減少します。その後元の数に戻ります。
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