圧力の計算問題を演習します。圧力計算は中学生が苦手とする理科計算の代表ですが、コツさえマスターすれば確実に計算できるようになります。頑張ってください。
圧力計算の確認問題
- 単位面積当たりの力の大きさを何というか。
- 1は面積が変わらない場合、力の大きさとどのような関係があるか。
- 1は力の大きさが変わらない場合、面積とどのような関係があるか。
- 200gの物体にはたらく重力の大きさは何Nか。
- 1.5kgの物体にはたらく重力の大きさは何Nか。
- 重さが8Nの物体の質量は何gか。
- 重さが70Nの物体の質量は何kgか。
- 重さ20N、底面積10cm²の物体の圧力は何N/cm²か。
- 質量1.6kg、底面積2m²の物体の圧力は何Paか。
解答
- 圧力
- 比例の関係
- 反比例の関係
- 2.0N
- 15N 1.5kg=1500g=15N
- 800g
- 7.0kg 70N=7000g=7.0kg
- 2.0N/cm² 20N÷10cm²=2.0N/cm²
- 8.0Pa 1.6kg=1600g=16N 16N÷2m²=8.0Pa
【練習問題❶】圧力の計算特訓
圧力とは、単位面積(1㎡や1㎠)あたりの力の大きさ〔N〕のことです。この計算では、計算に使う単位の違いにより、N/cm²やN/m²、Pa、hPaなどがあります。しっかりと問われている単位で計算ができるようになりましょう。
1.圧力の求め方〔N/cm²〕
上の図のように、質量1.6㎏の物体を床の上に置いた。このとき、物体が床に与える圧力は何N/cm²か。ただし、100gの物体にはたらく重力の大きさを1.0Nとする。
2.圧力の求め方〔N/m²〕
上の図のように、質量1.6㎏の物体を床の上に置いた。このとき、物体が床に与える圧力は何N/m²か。ただし、100gの物体にはたらく重力の大きさを1.0Nとする。
3.圧力の求め方〔Pa〕
上の図のように、質量5.0kgの物体を床の上に置いた。このとき、物体が床に与える圧力は何Paか。ただし、100gの物体にはたらく重力の大きさを1.0Nとする。
【解答・解説❶】1.圧力の求め方〔N/cm²〕
0.2N/cm²
N/cm²を求めるので、質量1.6㎏をNに、底面積はcm²で求めて計算します。
力の大きさ〔N〕:1.6kg=1600g=16N
底面積〔cm²〕:10cm×8cm=80cm²
圧力〔N/cm²〕:16N÷80cm²=0.2N/cm²
【解答・解説❶】2.圧力の求め方〔N/m²〕
2000N/m²
N/m²を求めるので、質量1.6kgをNに、底面積はm²で求めて計算します。
力の大きさ〔N〕:1.6kg=1600g=16N
底面積〔m²〕:0.1m×0.08m=0.008m²
圧力〔N/m²〕:16N÷0.008m²=2000N/m²
また、1N/cm²=10000N/m²の関係を使って、
0.2N/cm²×10000=2000N/m²
と求めてもいいでしょう。
【解答・解説❶】3.圧力の求め方〔Pa〕
2500Pa
PaとN/m²は同じ大きさです。したがって、Paを求めよというときはN/m²の求め方と同じになります。
力の大きさ〔N〕:5.0kg=5000g=50N
底面積〔m²〕:0.2m×0.1m=0.02m²
圧力〔Pa〕:50N÷0.02m²=2500N/m²=2500Pa
【練習問題❷】圧力の計算(レンガの置き方を変える)
下の図1のように、質量1.6㎏のレンガをA面が下になるようにして床の上に置いた。図2は、同じレンガをB面が下になるようにしておいた図である。これについて、後の各問いに答えよ。ただし、100gの物体にはたらく重力の大きさを1.0Nとする。
(1)図1のように、A面を下にしておいたとき、レンガが床に与える圧力は何Paか。
(2)図2のようにB面を下にしておいたとき、レンガが床に加える力の大きさは、図1のように置いたときと比べてどうなるか。
(3)図2のようにB面を下にしておいたとき、圧力は図1のように置いたときの何倍になるか。
(4)図1のレンガをA面、B面、C面のそれぞれの面が下になるように置いたとき、最も圧力が大きくなるのは、どの面を下にしておいたときか。また、そのときの圧力は何Paか。
【解答・解説❷】圧力の計算(レンガの置き方を変える)
(1)1000Pa
力の大きさ〔N〕:1.6kg=1600g=16N
底面積〔m²〕:0.2m×0.08m=0.016m²
圧力〔Pa〕:16N÷0.016m²=1000N/m²=1000Pa
(2)変わらない
レンガの置き方を変えると圧力は変化しますが、力の大きさ〔N〕は変化しません。ひっかけ問題ですので引っかからないように注意しましょう。
(3)0.8倍
B面を下にしておいたときの圧力を計算します。
力の大きさ〔N〕:1.6kg=1600g=16N
底面積〔m²〕:0.2m×0.1m=0.02m²
圧力〔Pa〕:16N÷0.02m²=800N/m²=800Pa
B面を下にしておいたときの圧力がA面を下にしておいたときの圧力の何倍かを計算します。A面を下にしておいたときの圧力は(1)より1000Paだったので、
800Pa÷1000Pa=0.8倍
また、力の大きさが変わらない場合、圧力は面積に反比例することを利用して解いてもいいでしょう。A面を下にしておいたときの面積が160cm²、B面をした西置いたときは200cm²なので、面積は、
200cm²÷160cm²=5/4倍
圧力と面積は反比例するので、圧力は4/5倍、つまり0.8倍になります。
(4)面:C面 圧力:2000Pa
A面を下にしておいたときの底面積が160cm²、C面を下にしておいたときの底面積が80cm²で、
80cm²÷160cm²=1/2倍
C面を下にしたとき、底面積はA面を下にしたときの1/2倍になります。力の大きさ〔N〕が変化しない場合、圧力と面積は反比例するので、圧力は2倍になります。(1)でA面を下にしたときの圧力1000Paと求めているので、
1000Pa×2=2000Pa
単純に16N÷0.008m²で求めてもいいでしょう。
【練習問題❸】レンガの上に物体をのせる圧力計算
下の図1のように、質量1.6㎏のレンガをA面を下にして床の上に置いた。次に図2のように、同じレンガをB面が下になるようにして置き、その上に石をのせた。このとき、図1と図2の圧力を等しくするために、何gの石をレンガの上に乗せる必要があるか。
【解答・解説❸】レンガの上に物体をのせる圧力計算
400g
まずは図1の圧力を求めます。N/cm²でもN/m²でもPaでも構いません。
力の大きさ〔N〕:1.6kg=1600g=16N
底面積〔cm²〕:20cm×8cm=160cm²
圧力〔N/cm²〕:16N÷160cm²=0.1N/cm²
図2でもこれと同じ圧力になればいいので、
力の大きさ〔N〕:x〔N〕とする
底面積〔cm²〕:20cm×10cm=200cm²
圧力〔N/cm²〕:xN÷200cm²=0.1N/cm² x=20
20N=2000gなので、レンガ分の1600gを引いて400gだと求まります。
【練習問題❹】大気圧の圧力換算
空気の重さによる圧力を大気圧といい、海面上(海抜0m)での大気圧は1013hPaになる。では、海抜0m地点の500㎠の板の上には、何kgの空気があると計算できるか。ただし、板の厚さは無視できるものとし、100gの物体にはたらく重力の大きさを1.0Nとする。
【解答・解説❹】大気圧の圧力換算
506.5㎏
1hPa=100Paなので、
1013hPa=101300Pa
N/m²=Paなので、
101300Pa=101300N/m²
10000N/m²=1N/cm²なので、
101300N/m²=10.13N/cm²
1cm²あたりに10.13Nの空気の重さがのしかかっているとわかったので、
10.13N/cm²×500cm²=5065N
1N=100gなので、
5065N=506500g
1000g=1kgなので、
506500g=506.5kg
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