【中学理科】圧力とは?公式・計算方法を解説!テスト頻出問題付き

圧力の計算アイキャッチ画像 中1理科
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中学理科。今日のテーマは圧力です。圧力とは何なのか。圧力の計算の仕方はどうすればいいのかをマスターしましょう。ここは苦手な生徒が多いので、しっかりと練習し差をつけていきましょう。問題演習もしっかりできるように多彩な問題を準備しています。

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圧力とは

圧力とは、単位面積(1m²や1cm²)あたりの力の大きさです。物体に力を加えるとき、力が加わっている面積によって、物体のへこみ具合などに差が生じます。このように、力が加わる面積も考えた力の大きさを圧力といいます。

圧力の計算方法

圧力を表す単位は、中学校では4つ登場します。単位面積が異なりますので、注意してください。

❶N/cm²

N/cm²(ニュートン毎平方センチメートル)と読みます。その単位の通り、1cm²あたりに何Nの力が加わっているかを表しています。計算方法は次の通りです。

圧力[N/cm²]の求め方!力の大きさ圧力[N/cm²]=[N]÷面積[cm²]

圧力の求め方Q:右の図の物体が床に加える圧力は何N/cm²か?

A:800N÷200cm²=4N/cm²

❷N/m²

N/m²(ニュートン毎平方メートル)と読みます。これも単位の通り、1m²あたりに何Nの力が加わっているかを表します。計算方法は次の通りです。

圧力[N/m²]の求め方!圧力[N/m²]=力の大きさ[N]÷面積[m²]

圧力の求め方Q:右の図の物体が床に加える圧力は何N/m²か?

A:800N÷0.02m²=40000N/m²

❸Pa

Pa(パスカル)と読みます。PaはN/m²と同じ圧力の大きさを表す単位です。つまり、1N/m²=1Paになります。したがって計算方法も次の通りになります。

圧力[Pa]の求め方!圧力[Pa]=力の大きさ[N]÷面積[m²]

圧力の求め方Q:右の図の物体が床に加える圧力は何Paか?

A:800N÷0.02m²=40000Pa

❹hPa

hPa(ヘクトパスカル)と読みます。hPaのhは「ヘクト」という補助単位で、「100」という意味があります。つまり、1hPa=100Paになるのです。

N/cm²とN/m²(Pa)の関係

この2つの圧力は、単位面積が1cm²と1m²と異なります。
1m²=1m×1m=100cm×100cm=10000cm²
単位面積が10000倍違うのです。したがって、N/cm²とN/m²(Pa)には次のような関係があります。

  • 1N/cm²=10000N/m²(Pa)

この関係を知っていると、N/cm²からN/m²(Pa)への変換が非常に早くなります。N/cm²を求めて10000倍するだけでいいのです。

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圧力と力の大きさや面積

圧力と力の大きさや面積にはどのような関係があるのでしょうか。力の大きさ(重さ)や面積が変わると、圧力がどう変化するか見ていきましょう。

圧力と力の大きさ

力が加わる面積が変化しない場合、力の大きさを2倍にすると、圧力も2倍になります。つまり力の大きさと圧力は比例するのです。

圧力と力の大きさ

圧力と面積

物体に加える力が変化しない場合、面積を2倍にすると、圧力は1/2になります。つまり面積と圧力は反比例の関係になるのです。

圧力と面積

圧力と面積の関係を利用した道具もテストに出題されます。

  • 画びょう
    力が加わる面積を小さくした道具。弱い力で壁に穴をあけることができます。
  • スキー
    力が加わる面積を大きくした道具。力を分散させることで、雪に足がめり込むのを防ぎます。

圧力の計算問題を演習します。圧力計算は中学生が苦手とする理科計算の代表ですが、コツさえマスターすれば確実に計算できるようになります。頑張ってください。

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圧力計算の確認問題

  1. 単位面積当たりの力の大きさを何というか。
  2. 1は面積が変わらない場合、力の大きさとどのような関係があるか。
  3. 1は力の大きさが変わらない場合、面積とどのような関係があるか。
  4. 200gの物体にはたらく重力の大きさは何Nか。
  5. 1.5kgの物体にはたらく重力の大きさは何Nか。
  6. 重さが8Nの物体の質量は何gか。
  7. 重さが70Nの物体の質量は何kgか。
  8. 重さ20N、底面積10cm²の物体の圧力は何N/cm²か。
  9. 質量1.6kg、底面積2m²の物体の圧力は何Paか。

解答

  1. 圧力
  2. 比例の関係
  3. 反比例の関係
  4. 2.0N
  5. 15N 1.5kg=1500g=15N
  6. 800g
  7. 7.0kg 70N=7000g=7.0kg
  8. 2.0N/cm² 20N÷10cm²=2.0N/cm²
  9. 8.0Pa 1.6kg=1600g=16N 16N÷2m²=8.0Pa

【練習問題❶】圧力の計算特訓

圧力とは、単位面積(1㎡や1㎠)あたりの力の大きさ〔N〕のことです。この計算では、計算に使う単位の違いにより、N/cm²N/m²PahPaなどがあります。しっかりと問われている単位で計算ができるようになりましょう。

1.圧力の求め方〔N/cm²〕

圧力計算1上の図のように、質量1.6㎏の物体を床の上に置いた。このとき、物体が床に与える圧力は何N/cm²か。ただし、100gの物体にはたらく重力の大きさを1.0Nとする。

2.圧力の求め方〔N/m²〕

圧力計算1上の図のように、質量1.6㎏の物体を床の上に置いた。このとき、物体が床に与える圧力は何N/m²か。ただし、100gの物体にはたらく重力の大きさを1.0Nとする。

3.圧力の求め方〔Pa〕

圧力計算2上の図のように、質量5.0kgの物体を床の上に置いた。このとき、物体が床に与える圧力は何Paか。ただし、100gの物体にはたらく重力の大きさを1.0Nとする。

【解答・解説❶】1.圧力の求め方〔N/cm²〕

0.2N/cm²

N/cm²を求めるので、質量1.6㎏をNに、底面積はcm²で求めて計算します。
力の大きさ〔N〕:1.6kg=1600g=16N
底面積〔cm²〕:10cm×8cm=80cm²
圧力〔N/cm²〕:16N÷80cm²=0.2N/cm²

【解答・解説❶】2.圧力の求め方〔N/m²〕

2000N/m²

N/m²を求めるので、質量1.6kgをNに、底面積はm²で求めて計算します。
力の大きさ〔N〕:1.6kg=1600g=16N
底面積〔m²〕:0.1m×0.08m=0.008m²
圧力〔N/m²〕:16N÷0.008m²=2000N/m²

また、1N/cm²=10000N/m²の関係を使って、
0.2N/cm²×10000=2000N/m²
と求めてもいいでしょう。

【解答・解説❶】3.圧力の求め方〔Pa〕

2500Pa

PaとN/m²は同じ大きさです。したがって、Paを求めよというときはN/m²の求め方と同じになります。
力の大きさ〔N〕:5.0kg=5000g=50N
底面積〔m²〕:0.2m×0.1m=0.02m²
圧力〔Pa〕:50N÷0.02m²=2500N/m²=2500Pa

【練習問題❷】圧力の計算(レンガの置き方を変える)

下の図1のように、質量1.6㎏のレンガをA面が下になるようにして床の上に置いた。図2は、同じレンガをB面が下になるようにしておいた図である。これについて、後の各問いに答えよ。ただし、100gの物体にはたらく重力の大きさを1.0Nとする。

圧力計算3

(1)図1のように、A面を下にしておいたとき、レンガが床に与える圧力は何Paか。

(2)図2のようにB面を下にしておいたとき、レンガが床に加える力の大きさは、図1のように置いたときと比べてどうなるか。

(3)図2のようにB面を下にしておいたとき、圧力は図1のように置いたときの何倍になるか。

(4)図1のレンガをA面、B面、C面のそれぞれの面が下になるように置いたとき、最も圧力が大きくなるのは、どの面を下にしておいたときか。また、そのときの圧力は何Paか。

【解答・解説❷】圧力の計算(レンガの置き方を変える)

(1)1000Pa

力の大きさ〔N〕:1.6kg=1600g=16N
底面積〔m²〕:0.2m×0.08m=0.016m²
圧力〔Pa〕:16N÷0.016m²=1000N/m²=1000Pa

(2)変わらない

レンガの置き方を変えると圧力は変化しますが、力の大きさ〔N〕は変化しません。ひっかけ問題ですので引っかからないように注意しましょう。

(3)0.8倍

B面を下にしておいたときの圧力を計算します。
力の大きさ〔N〕:1.6kg=1600g=16N
底面積〔m²〕:0.2m×0.1m=0.02m²
圧力〔Pa〕:16N÷0.02m²=800N/m²=800Pa
B面を下にしておいたときの圧力がA面を下にしておいたときの圧力の何倍かを計算します。A面を下にしておいたときの圧力は(1)より1000Paだったので、
800Pa÷1000Pa=0.8倍

また、力の大きさが変わらない場合、圧力は面積に反比例することを利用して解いてもいいでしょう。A面を下にしておいたときの面積が160cm²、B面をした西置いたときは200cm²なので、面積は、
200cm²÷160cm²=5/4倍
圧力と面積は反比例するので、圧力は4/5倍、つまり0.8倍になります。

(4)面:C面 圧力:2000Pa

A面を下にしておいたときの底面積が160cm²、C面を下にしておいたときの底面積が80cm²で、
80cm²÷160cm²=1/2倍
C面を下にしたとき、底面積はA面を下にしたときの1/2倍になります。力の大きさ〔N〕が変化しない場合、圧力と面積は反比例するので、圧力は2倍になります。(1)でA面を下にしたときの圧力1000Paと求めているので、
1000Pa×2=2000Pa

単純に16N÷0.008m²で求めてもいいでしょう。

【練習問題❸】レンガの上に物体をのせる圧力計算

下の図1のように、質量1.6㎏のレンガをA面を下にして床の上に置いた。次に図2のように、同じレンガをB面が下になるようにして置き、その上に石をのせた。このとき、図1と図2の圧力を等しくするために、何gの石をレンガの上に乗せる必要があるか。圧力計算4

 

【解答・解説❸】レンガの上に物体をのせる圧力計算

400g

まずは図1の圧力を求めます。N/cm²でもN/m²でもPaでも構いません。
力の大きさ〔N〕:1.6kg=1600g=16N
底面積〔cm²〕:20cm×8cm=160cm²
圧力〔N/cm²〕:16N÷160cm²=0.1N/cm²
図2でもこれと同じ圧力になればいいので、
力の大きさ〔N〕:x〔N〕とする
底面積〔cm²〕:20cm×10cm=200cm²
圧力〔N/cm²〕:xN÷200cm²=0.1N/cm² x=20
20N=2000gなので、レンガ分の1600gを引いて400gだと求まります。

【練習問題❹】大気圧の圧力換算

空気の重さによる圧力を大気圧といい、海面上(海抜0m)での大気圧は1013hPaになる。では、海抜0m地点の500㎠の板の上には、何kgの空気があると計算できるか。ただし、板の厚さは無視できるものとし、100gの物体にはたらく重力の大きさを1.0Nとする。

【解答・解説❹】大気圧の圧力換算

506.5㎏

1hPa=100Paなので、
1013hPa=101300Pa
N/m²=Paなので、
101300Pa=101300N/m²
10000N/m²=1N/cm²なので、
101300N/m²=10.13N/cm²
1cm²あたりに10.13Nの空気の重さがのしかかっているとわかったので、
10.13N/cm²×500cm²=5065N
1N=100gなので、
5065N=506500g
1000g=1kgなので、
506500g=506.5kg

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