凸レンズの問題で焦点距離を求めさせる問題が出題されます。焦点距離の2倍の位置、作図、公式を使った求め方がありますのでそれらを紹介します。
焦点距離の求め方
焦点距離を求めさせる問題は次の3つのパターンに分類されます。
焦点距離の求め方3パターン❶焦点距離2倍の位置の関係を利用するパターン
❷作図で求めるパターン
❸公式で計算するパターン
❷作図で求めるパターン
❸公式で計算するパターン
特に高校入試でよく問われるのが、❶の焦点距離2倍の位置の関係を利用するパターンです。
焦点距離の2倍の位置
焦点距離の2倍の位置に光源を置くと、光源と同じ大きさの実像が、焦点距離の2倍の位置にできます。
上の図で説明すると、光源が焦点距離の2倍の位置に置いてあります。焦点距離2倍の位置ですから、凸レンズの中心から焦点までの距離(焦点距離)と、焦点から光源までの距離が等しくなっています。
このとき、実像ができるのはこちらも焦点距離の2倍の位置になります。凸レンズの中心から光源までの距離をa、凸レンズの中心からはっきりとした実度像が映ったスクリーンまでの距離をbとすると、a=bという関係が成り立ちます。
上の図の場合、aの距離が30cm、bの距離が30cmと等しくなっているので、焦点距離は、
30cm÷2=15cm
であると計算できます。
作図で求めるパターン
焦点を作図させ、凸レンズの中心から焦点までの距離を測らせる問題も出題されます。作図の方法は次の通りです。
- ❶レンズの中心を通過する光 → 直進させる
- ❷軸に平行な光 → レンズの中心線で屈折させスクリーン上で❶の光と交わらせる
- ❸❷の光が軸を通ったところに焦点を作図
- ❹凸レンズの中心から焦点までの距離を測る
公式で計算する方法
焦点距離の便利な公式も覚えておいても損はないでしょう。
※fは焦点距離
※aは凸レンズの中心から光源までの距離
※bは凸レンズの中心からスクリーンまでの距離
下の図で焦点距離の公式を実際に使ってみましょう。
焦点距離の公式に、a=20、b=30を代入すると、
1/f = 1/20 + 1/30
1/f = 3/60 + 2/60
1/f = 5/60
1/f = 1/12
したがって、焦点距離は12cmとなります。
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