慣性の法則に関する問題演習を行います。身近な慣性の例を記述で書けるか確認しましょう。
慣性の法則の確認問題
(1)物体がその運動を続けようとする法則を何というか。
(2)物体がその運動を続けようとする性質を何というか。
(3)物体に外から力を加えない場合、静止している物体はどうなるか。
(4)運動している物体にはたらく力がつり合っている場合、物体はどんな運動をするか。
(5)慣性の法則を「力」「静止」「等速直線運動」の語句を使って説明せよ。
(6)身近な慣性の具多例を書け。
解答
(1)慣性の法則
法則と聞かれているので「慣性の法則」と答えることに注意しましょう。
(2)慣性
性質と聞かれているので「慣性」と答えることに注意しましょう。
(3)静止をし続ける。
物体に力がはたらかない場合、または、物体にはたらく力がつり合っている場合、静止している物体は静止をし続けます。
(4)等速直線運動を続ける。
物体に力がはたらかない場合、または、物体にはたらく力がつり合っている場合、物体の速さは変化しません。
(5)物体に外から力がはたらかない場合、静止している物体は静止をし続け、運動している物体は等速直線運動を続けようとすること。
書き終わりに注意しましょう。慣性の説明の場合は「…する性質。」としましょう。
(6)電車が急ブレーキをかけると、体が進行方向に傾いた。
または、「電車が急発進すると、体が進行方向と逆向きに傾いた。」
【練習問題】慣性の法則
下図のように、電車の中にいるAくんは、電車が発車するときと、電車が停車するときに自分のからだが傾くことに興味を持った。これについて、次の各問いに答えなさい。
(1)電車が図の進行方向に急発進したとき、Aくんのからだはアとイのどちらに傾くか。記号で答えなさい。
(2)電車が急発進したとき、からだが(1)の向きに傾いたのは、物体がもつ性質によるものである。この性質を何というか。
(3)(2)の性質による起こる現象として正しいものを、次のア~エからすべて選び、記号で答えなさい。
ア 坂道を自転車で下るとき、ペダルをこがなくてもだんだん速くなる。
イ 紙の上に消しゴムを乗せ紙だけを勢いよく横に引くと、消しゴムはその場にとどまった。
ウ 車に乗っているとき、カーブを曲がるときからだが外側に傾いた。
エ 氷の上でスケートを履き押し合うと、両方に離れていく。
(4)次の分は、Aくんが電車の中で感じたことをまとめたものである。文中の①と②に適する語句を書きなさい。
【解答・解説】慣性の法則
(1)ア
電車にはモーターの力がはたらき、進行方向にだんだん速くなっていきますが、電車に乗っているA君には力がはたらかないので、その場にとどまろうとします。
(2)慣性
物体に外から力がはたらかない場合や、力がつり合っている場合、静止している物体は静止をし続け、運動している物体は等速直線運動を続けようとします。この物体が持つ性質を慣性といいます。
(3)イ、ウ
イは、消しゴムがその場に静止し続けた結果で、ウは、車の進行方向に等速直線運動を続けようとした結果である。アは、力がはたらきだんだん速くなる運動説明しており不適。エは、作用・反作用の法則の具体例である。
(4)①静止 ②等速直線運動
慣性の法則とは、物体に外から力がはたらかない場合や、力がつり合っている場合、静止している物体は静止をし続け、運動している物体は等速直線運動を続けようとする法則です。
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