【中学理科発展問題】音の速さの公式に関する計算問題です。
【発展理科問題】音の速さの公式
下の図のように、グラウンドで音の速さを計測する実験を行った。スピーカーから138m離れた所に立ち、スピーカーから出るチャイムの音を観測した。また、スピーカーと反対側に壁があり、観測者は壁ではね返ってきたチャイムの音を、最初にチャイムの音を聞いた0.6秒後に再び聞いた。ただし、この日の気温は22.5℃であり、t[℃]のときの音の速さは次の公式で求めるものとする。
音の速さ=331.5+0.6t
(1)この日の音の速さは何m/sか。
(2)スピーカーから出たチャイムを観測者が最初に聞いたのは、スピーカーからチャイムが出て何秒後か。
(3)観測者と壁の距離は何mか。
(4)音の速さを計測した実験を行った日の夕方、家から数百メートル離れた避雷針に落雷した。このときいなずまを見てから少し遅れて雷鳴が聞こえた。その理由として正しいものを、下のア~エの中から一つ選び、記号で答えよ。
ア 光はどんなときも同じように伝わるが、音は気温や湿度により伝わり方が変わるから。
イ 光は瞬時に伝わるが、音が伝わるのには時間がかかるから。
ウ 放電によりいなずまが出た後に、少し遅れて雷鳴が発生するから。
エ 光と音を同時に観測しているが、音を認識するまでに時間がかかるから。
【解答・解説】音の速さの公式
(1)345m/s
音の速さの公式に気温22.5℃を代入して音の速さを求めます。
音の速さ=331.5+0.6×22.5℃=345m/s
(2)0.4秒後
スピーカーと観測者の間の距離138mと、(1)で求めた音の速さ345m/sで求めます。
138m÷345m/s=0.4s
(3)103.5m
スピーカーから出たチャイムが、観測者を通過し、壁ではね返って2回目のチャイムが観測されます。チャイムは0.6秒間で観測者から壁に進み、壁で反射して再び観測者に達しているので、0.6秒は観測者と壁の往復の時間となります。したがって、片道の0.3秒で計算します。
345m/s×0.3s=103.5m/s
(4)イ
光が空気中を進む速さは秒速30万km、音が空気中を伝わる速さは約340m/sと、圧倒的に光の方が速いので、光は瞬時に伝わり、音はそれから少し遅れて伝わります。
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