【中3理科】放射線のポイント

中3理科
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科学技術と人間の章で、放射線の性質について学習します。ここでは最低限押さえておきたいポイントを解説します。

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放射線とは

放射線とは、高いエネルギーをもった粒子や電磁波の流れのことで、原子力発電の燃料や廃棄物から大量に放出されています。放射線自体は岩石や温泉などからも出されています(自然放射線)が、原子力発電などで使用する核燃料やその廃棄物からは大量の放射線(人工放射線)が出ます。

放射線を大量に受けると、細胞や細胞の核の中にあるDNA(遺伝子)が傷つけられてしまい、人体に大きな影響を与えます。多量の放射線を受けることを被ばくといいます。

放射線を出す物質を放射性物質と呼ぶことも覚えておきましょう。

放射線の性質

人体に大きな影響を与える放射線ですが、次のような性質を持っています。

  1. 目に見えない
  2. 物体を通り抜ける(透過性)
  3. 原子をイオンにする(電離作用)

放射線の種類

放射線は次の5種類があり、物体の透過性が異なります。

  • α線(アルファ線)
    ヘリウムの原子核の流れ
  • β線(ベータ線)
    原子核から出た電子の流れ
  • γ線(ガンマ線)
    原子核から出た電磁波
  • X線(エックス線)
    原子核の外から出た電磁波
  • 中性子線
    原子核から出た中性子の流れ

それぞれの放射線の透過性は下の図のようになります。紙によってα線は止められ、β線はアルミニウムなどの薄い金属板で止められ、γ線やX線は鉛などの厚い金属板で止められます。中性子線だけは水やコンクリートによって止められます。

放射線の透過性

放射線の単位

放射性の強さを表す単位には、次の3つがあります。何を基準に大きさが決められているのかを確認しましょう。

  • ベクレル(Bq)…放射線を出す能力(放射能)の大きさ
  • グレイ(Gy)…物質や人体が受けた放射線のエネルギーの大きさ
  • シーベルト(Sv)…放射線が人体に与える影響の大きさ

放射線には多くの危険性がありますが、医療(レントゲン)や工業、農業などの分野で広く利用されています。

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