太陽や星の動きで登場する透明半球について学習します。天球を模型として表した透明半球は、星の動きや位置を理解するために重要な道具です。特に、中学理科では透明半球を使った計算問題が出題されることがあり、しっかりとポイントを押さえておくことがテスト対策のカギとなります。
本記事では、透明半球の仕組みと天球との関係をわかりやすく解説し、計算問題の解き方を詳しく紹介します。透明半球を使った問題が苦手な人でも理解できるように、重要ポイントを押さえながら解説していくので、ぜひ最後までチェックしてください!南中時刻や昼の長さを計算したりできるようになりましょう。
透明半球の計算問題
透明半球とは、天球を模型にしたもので、この透明半球を使って太陽の一日の動きを記録することができます。その中でも今日は南中時刻や日の出日の入りの時刻の計算方法を練習します。
時間と太陽の移動距離は比例関係
時間と太陽が透明半球上を移動した距離は比例の関係になります。時間が2倍になれば、太陽が動いた距離ももちろん2倍になります。ということは比例式を立てると、南中時刻などを計算することができます。
例えば、太陽が透明半球上を1時間で2cm移動したとします。4cm移動するには何時間かかりますか?と言われたらすぐに答えは計算できますよね。
1時間:2cm=x時間:4cm
2x=4
x=2時間
このように計算すれば南中時刻や日の出日の入りの時刻も計算できます。
太陽の南中時刻の計算問題1
解答・解説
まずは計算しやすい数字にしています。計算の流れを確認しましょう。その前に、文章中に登場した時刻や長さを図に書き込みます。
太陽の動いた距離と時間が比例していることを使って、比例式を立てて計算していきます。
- 1時間:2.4cm=x時間:7.2cm
2.4x=7.2
x=3時間 - 午前10:00+3時間=午後1時
簡単ですね。次は少し計算がややこしくなります。
太陽の南中時刻の計算問題2
解答・解説
まずは計算しやすい数字にしています。計算の流れを確認しましょう。その前に、文章中に登場した時刻や長さを図に書き込みます。
太陽の動いた距離と時間が比例していることを使って、比例式を立てて計算していきます。
- 1時間:2.4cm=x時間:0.4cm
2.4x=0.4
x=1/6時間 - 1/6時間×60=10分
- 午前12:00+10=午前12時10分
時間を分にするのが苦手な生徒は1時間を60分に直してから計算します。
- 60分:2.4cm=x分:0.4cm
2.4x=24
x=10分 - 午前12:00+10=午前12時10分
【問題】透明半球の時間の計算の問題
ある地点で、ある日の太陽の動きを、透明半球上に9時から15時まで1時間ごとに記録した。下の図1は、記録した点をなめらかな線で結んで延長し、透明半球のふちとの交点をP、Qとして示したものである。透明半球にそってPQの長さを測ると39cmで、また、1時間ごとの長さはどれも4cmであった。下の文章は、この観測結果についてのS君とTさんの
意見交換の一部である。
(1)会話文中の( ① )に入る地球の運動のようすを、運動の方向も含めて、簡潔に書け。
(2)会話文中の( ② )に適切な語句を入れよ。
(3)この日の昼の長さは何時間何分か
【解答・解説】透明半球の時間の計算の解答
(1)西から東に一定の速さで自転している
地球は、北極と南極をむすぶ地軸を回転軸とし、1日(24時間)で360°、1時間で15°西から東に自転しています。地球が自転することで、動いていない太陽や星が、1日(24時間)で360°、1時間で15°東から西に日周運動します。
(2)日周
地球の自転によって起こる太陽や星の見かけの運動を日周運動といいます。
(3)9時間45分
太陽の動く距離は時間に比例して長くなります。太陽は透明半球上を1時間に4cm動いているので、太陽が地平線から出ていた長さ39cmは、
1時間:4cm=x時間:39cm
これを解くと、39/4時間となります。9時間と3/4時間になるので、
3/4 × 60=45分
したがって、9時間45分になります。
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