【中3理科】力学的エネルギーの定期テスト対策問題

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位置エネルギーと運動エネルギーの和である力学的エネルギーについて演習を行います。まずは、確認問題で基礎知識を確認しましょう。

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力学的エネルギーの保存の確認問題

  1. エネルギーとは、他の物体に何をする能力のことか。
  2. 位置エネルギーは、物体の何と何に比例して大きくなるか。
  3. 運動エネルギーは、物体の質量に比例し、何の2乗に比例するか。
  4. 物体の質量を3倍、速さを2倍にすると運動エネルギーは何倍になるか。
  5. 位置エネルギーと運動エネルギーの和を何というか。
  6. 空気の抵抗や摩擦がない場合、5はどうなるか。
  7. 6のことを何というか。
  8. 10mの高さにある物体が、斜面を下って6mの高さA点を通過し、最下点の0m地点を通過した。最下点を通過するときの運動エネルギーはA点を通過するときの運動エネルギーの何倍か。

解答

  1. 仕事
  2. 高さと質量
  3. 速さ
  4. 3×2²=12倍
  5. 力学的エネルギー
  6. 一定になる。
  7. 力学的エネルギーの保存(力学的エネルギー保存の法則)
  8. 2.5倍

【練習問題❶】位置エネルギーと木片の移動距離

下の図のような装置で、質量が10g、20g、30gの3つの小球を、高さを変えて転がして木片に衝突させ、小球と木片が一体となって動く距離をはかった。その結果がグラフのようになった。次の各問いに答えよ。

位置エネルギー

  1. 10gの小球の結果は、グラフのA~Cのうちのどれか。記号で答えよ。
  2. 10gの小球を6cmの高さから転がしたときの木片の移動距離を、30gの小球で動かすためには何cmの高さから転がせばよいか。
  3. 小球の持つエネルギーの大きさは、小球の高さおよび質量と、それぞれどのような関係があるか。
  4. 50gの小球を8cmの高さから転がすと、木片の移動距離は何cmになるか。

【解答・解説❶】位置エネルギーと木片の移動距離

  1. C
    小球の持つ位置エネルギーは質量に比例して大きくなるので、小球の質量が大きければ大きいほど、木片の移動距離も大きくなる。したがって、Cが10g、Bが20g、Aが30gだとわかる。
  2. 2cm
    グラフを見れば、10g(C)を6cmの高さから転がすと、木片の移動距離は15cmだとわかる。30g(A)の小球を転がして、木片を15cm動かすためには、小球を2cmの高さから転がせばよいとわかる。
  3. 高さ:比例する  質量:比例する
    位置エネルギーは高さと質量に比例します。
  4. 100cm
    10g(C)の小球を4cmの高さから転がすと、木片は10cm移動しているので、50gの小球を8cmの高さから転がすと、質量が5倍、高さが2倍で、10g(C)の小球を4cmの高さから転がした場合の10倍の移動距離になります。
    10cm×5×2=100

【練習問題❷】力学的エネルギーの保存

図1は、ふりこの運動のようすを記録したもので、図2はこのときのおもりの持つ位置エネルギーの変化のようすをグラフに表したものである。これについて、次の各問いに答えなさい。ただし、ふりこはAから振り下ろしたものとし、空気の抵抗や摩擦は考えないものとする。

力学的エネルギー

(1)図1のA~Eの中で、おもりの速さが最大になるのはどれか。すべて選び記号で答えなさい。

(2)図1のA~Eの中で、おもりの速さが最小になるのはどれか。すべて選び記号で答えなさい。

(3)図1のA~Eの中で、おもりの持つ運動エネルギーが2番目に大きいのはどれか。すべて選び、記号で答えなさい。

(4)おもりが図1のE点に達したとき、ふりこの糸を切ると、おもりはその後どのように運動するか。次のア~エから選び、記号で答えよ。
ア 右斜め上に飛び出す。
イ 真横に飛び出す。
ウ 自由落下運動をする。
エ その場で静止する。

(5)図2のグラフは、おもりがA~Eまで運動したときの位置エネルギーの変化を表したものである。おもりがA~Eまで運動したときの運動エネルギーの変化のようすを、図2のグラフに表せ。

(6)位置エネルギーと運動エネルギーの和を力学的エネルギーという。ふりこがA~Eまで運動するときの、力学的エネルギーの変化をグラフに表すとどうなるか。図2のグラフに表せ。

(7)空気の抵抗や摩擦がない場合、力学的エネルギーは一定に保たれる。このことを何というか。

(8)図1のAの基準面からの高さを30cm、Bの基準面からの高さを10cm、Cの基準面からの高さを0cmとすると、Cでの運動エネルギーはBでの運動エネルギーの何倍になるか。

【解答・解説❷】力学的エネルギーの保存

(1)

おもりの速さが最大になるのは、おもりの位置エネルギーが全て運動エネルギーに移り変わる最下点になります。

(2)A、E

おもりの速さが最小になるのは、おもりの位置エネルギーが最大になり、運動エネルギーが最小になる点です。おもりの高さが一番高いところがこれにあたります。

(3)B、D

運動エネルギーは、おもりの速さが速いほど大きくなります。おもりがもっとも速いのは、最下点のCを通過するときで、次に速いのは、BとDを通過するときです。

(4)

おもりが最高点に達したとき、おもりの速さが0になります。ここで、ひもを切ると、おもりは真下に自由落下運動をします。

(5運動エネルギーのグラフは、位置エネルギーのグラフの正反対のかたちになります。

運動エネルギー

(6)空気の抵抗や摩擦がない場合、位置エネルギーと運動エネルギーの和である力学的エネルギーは一定に保たれます。

力学的エネルギー

(7)力学的エネルギーの保存(力学的エネルギー保存の法則)

空気の抵抗や摩擦がない場合、位置エネルギーと運動エネルギーの和である力学的エネルギーは一定に保たれることを力学的エネルギーの保存といいます。

(8)1.5倍

Aでの位置エネルギーを30とすると、運動エネルギーは0、その和である力学的エネルギーは30になります。Bでの位置エネルギーは10、力学的エネルギーは保存されるので30、したがって運動エネルギーは、30-10=20。Cでの位置エネルギーは0、力学的エネルギーは保存されて30なので、運動エネルギーは、30-0=30となります。Cでの運動エネルギーはBでの運動エネルギーの、30÷20=1.5倍になるとわかります。

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