中3理科の力と運動を学習します。物体にはたらく力と物体の運動について詳しく学習します。物体の運動には速さが変化する運動、等速直線運動があります。
静止している物体にはたらく力
物体に力がはたらいていても動かない、つまり静止している場合、物体にはたらく力がつり合っていると表現します。物体にはたらく2力がつり合うためには次の条件を満たす必要があります。
2力つり合いの条件
- 2力の向きは反対
- 2力の大きさは等しい
- 2力は一直線上ではたらく
上記の3つの条件を満たせば、物体は静止して動かなくなります。
2力つり合いの作図
物体に2力がはたらき、物体が静止しているときにはたらいている力の作図はよく出題されます。次の4つのパターンがよく出題されています。
- 重力と垂直抗力
- 重力と弾性力
- 重力と浮力
- 押す力と摩擦力
作図をする際には、作用点の位置、つまり矢印を書き出す位置が非常に重要になります。重力は物体全体にはたらきますので、物体の中心に作用点を取ってください。その他の力は、物体が接している点からかき出すようにしましょう。
運動している物体にはたらく力
運動している物体に力がはたらくと、物体は力の向きにだんだん速くなる運動を行います。運動している物体に力がはたらいていても、力がつり合っている場合は速さが一定の運動をします。この速さが一定の運動を等速直線運動といいます。
運動の向きと力の向き
物体の速さがどのように変化するのかを考える場合、物体の運動の向きと力の向きがどうなのかを見ると答えがわかります。
- 物体の運動の向きと同じ向きに力がはたらくとき
物体はだんだん速くなる運動をします。 - 物体の運動の向きに力がはたらかないとき
物体の速さは一定になります。(等速直線運動) - 物体の運動の向きと逆向きに力がはたらくとき
物体はだんだん遅くなる運動をします。
斜面上を運動する物体にはたらく力
斜面上にある物体にも重力がはたらきます。この場合、重力を斜面に垂直な方向と、斜面に平行な方向に分解してみる物体にはたらく力がわかりやすくなります。
斜面を下っているときは、運動の向きと重力の斜面に平行な分力が同じ向きになるので、物体はだんだん速くなる運動をします。逆に斜面を登っているときは、運動の方向と重力の斜面に平行な分力が反対になるので、物体はだんだん遅くなる運動をします。
ここで、入試や定期テストに必ず出題されると言っていいのが、斜面を下っている台車にはたらく、斜面に平行な分力の大きさです。
台車は斜面を下っているのでだんだんと速くなりますが、斜面に平行な分力の大きさは、斜面の傾きが変わっていないので変わらないことに注意が必要です。
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