【中学公民】労働者の権利と労働三法の要点をわかりやすく

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中学公民「労働の意義と労働者の権利」についてです。日本政府も新しい「働き方改革」を打ち出すなど、労働についての基準は大きく変わろうとしています。いわば、時事的な旬な単元となりますので、高校入試でも、出題率が高くなることが予想されます。

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労働の意義

労働とは、賃金をもらい収入を得ることのほか、自分の理想などの実現や社会の役割分担への参加です。現在では、労働時間の短縮や、ワーク・ライフ・バランスの実現に向けて対策が取られはじめています。また、労働災害(過労死など)を防ぐことも課題です。

➊労働基本権は、日本国憲法で保障され、活動の主体は、労働組合である。
➋労働基準法では、女性であることを理由に賃金について男性との差別的取り扱いは禁止。
➌1995年に育児・介護休業法が成立し、男女問わず子育てや介護のための休業制度が整えられる。しかし、現状では、気軽に休業できる状態でなく、特に、男性の育児休業制度の利用は少ない。

労働者の権利

権利 内容
団結権 労働組合を結成する権利
団体交渉権 団結して、使用者と交渉する権利
争議権 団結して、ストライキその他の争議行為を行う権利
  • 団結権…労働者が、労働条件の維持・改善について使用者と対等な立場で交渉するために、労働組合を結成する権利
  • 団体交渉権…労働者が団結して,使用者と交渉する権利。日本では憲法第28条で保障されている。労働組合法は、使用者が正当な理由なしに団体交渉を拒否することは不当労働行為にあたるとし、労働委員会による救済手段を定めている。
  • 争議権…労働者が使用者に対し、労働条件の改善などについて自己の主張を貫徹するため、団結してストライキその他の争議行為を行う権利。
労働組合
労働者が団結し、労働条件の改善を要求する。
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労働基本権(労働三法)

法律 内容
労働基準法 賃金の最低基準を定める。
労働組合法 労働者が団結することを保障する。
労働関係調整法 労働者と使用者の紛争の解決をはかる。

労働基準法

労働者の生存権を保障するために、労働契約・賃金・労働時間・休日および年次有給休暇・災害補償・就業規則など、労働条件の基準を定める法律で、昭和22年(1947)施行されています。

労働組合法

労働者が使用者との交渉で対等の立場に立つことを促進することによって、労働者の地位を向上させることを目的とする法律。労働三権を具体的に保障し、労働組合・不当労働行為・労働協約・労働委員会などについて規定され、昭和20年(1945)制定されました。

労働関係調整法

労働関係の公正な調整を図り、労働争議の予防または解決を目的とする法律。労働争議について自主的解決を原則としながら、斡旋(あっせん)・調停・仲裁・緊急調整の四つの調整方法を定め、また争議行為の制限・禁止などを規定され、昭和21年(1946)施行されました。

労働者をめぐる問題

  • 労働時間…週休2日制の採用などで短くなったか、残業時間は先進工業国の中で依然として多い。
  • 労働災害…生産現場や工場現場での事故、ストレスと訴える労働者、過労死過労による自殺など。
  • 非正規労働者…日本の労働者の約3人に1人がアルバイト、パート、派遣労働者、契約労働者など。
  • 外国人労働者…約100万人。働く環境はで劣悪。
  • その他の労働者…高齢者、若者は就職難。女性は男性より不利な扱いを受けることが多い。

対策問題 【定期テスト対策問題】労働者の権利・労働環境の変化と課題

中学公民
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この記事を書いた人
君島琴美

Examee編集長。このサイトでは、理科以外の教科を担当。基礎学習サイトPikuuのライターも務める。普段の学習塾では、数学、面接、総合型選抜対策の講座を受け持つ。エグゼクティブ講師として、数々の難関高校、難関大学への合格者を輩出している。

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