【高校受験対策社会】頻出の中学社会の文章記述問題・解説解答です。
普段から、用語の意味を説明する問題、ことがらの理由や原因を説明する問題、資料を読み取って説明する問題などに触れて慣れておくことが必要です。
注意事項として、用いる語句が指定されている場合は、必ずその語句を使うこと。また、字数が指定されている場合はその文字数で書くなど、指定されたルールを必ず守ること。さらに理由・原因を答える場合は、文末が「~から。」「~ため。」「~ので。」になるようにしていくことも重要です。
【問題】頻出の中学社会の文章記述問題
【1】世界地理
次の問いに答えなさい。
(1)アフリカ州における国境線には、緯線や経線を利用したまっすぐなものが見られる。その理由について歴史的背景に着目して説明しなさい。
(2)マレーシアの伝統的な家屋が高床式になっているのはなぜか。この国の気候の特色にふれながら、説明しなさい。
(3)ロンドンは釧路より高緯度に位置しているが、冬の気温はロンドンの方が高い。その理由を説明しなさい。
(4)中国と比較したアメリカの農業の特徴を「農林水産業従事者1人あたりの農地面積」「機械化」の2つの語句を用いて説明しなさい。
(5)アフリカ地域では、砂漠化が進んでいる。この主な原因を説明しなさい。
【2】日本地理
次の問いに答えなさい。
(1)日本の領海の範囲を、「海里」「海岸線」の2つの語句を用いて説明しなさい。
(2)中部地方の日本海側と太平洋側の冬の気候は、北西の季節風の影響により、それぞれどのような特徴が見られるか、説明しなさい。
(3)宮崎県では、温暖な気候をいかした促成栽培が行われている。促成栽培を行う生産者の利点を、「出荷時期」「価格」の2つの語句を用いて説明しなさい。
(4)三陸海岸の沖が好漁場となっている理由を説明しなさい。
(5)太平洋ベルトの地域では、臨海部に大規模な鉄鋼工場が分布しているが、その理由を説明しなさい。
【3】歴史前半(原始時代から江戸時代まで)
次の問いに答えなさい。
(1)岩宿遺跡で発見された石器により、歴史上、明らかになったことはどのようなことか。説明しなさい。
(2)大化の改新後、政府は班田収授法を定め、人々に口分田を与えたが、743年に墾田永年私財法を定めて、それまでの土地政策を改めた。この墾田永年私財法が定められた当時の社会の状況を、「口分田」という語句を用いて説明しなさい。
(3)後鳥羽上皇は、1221年に、朝廷の勢力を回復するために挙兵したが、鎌倉幕府の大軍にやぶれた。上皇がやぶれた後、幕府の支配が西国にもおよぶことになった理由を「土地」という語句を用いて説明しなさい。
(4)織田信長が「安土の城下町を楽市とする。」、「座の制約や税はすべて免除する。」といった政策を行った目的を「商工業」という語句を用いて、簡潔に説明しなさい。
(5)水野忠邦が株仲間を解散させた目的を簡潔に説明しなさい。
(6)日米修好通商条約の締結をきっかけに始まった欧米諸国との貿易の特色の1つを「関税自主権が」の書き出しで「綿織物」という語句を用いて説明しなさい。
【4】歴史後半(近現代の歴史)
次の問いに答えなさい。
(1)地租改正によって、課税の基準を収穫高から地価に変えた目的を簡潔に説明しなさい。
(2)1894年、日本はイギリスとの条約改正に一部成功した。このとき、条約改正にイギリスが応じた理由を、「南下」という語句を用いて説明しなさい。
(3)第一次世界大戦中に日本で米騒動が発生した理由について、「シベリア出兵」「米価」の2つの語句を用いて説明しなさい。
(4)世界恐慌の影響による不況が、日本の農村に打撃を与えた原因の1つを、「アメリカ」「生系」の2つの語句を用いて説明しなさい。
(5)第二次世界大戦後、日本の民主化を進めるために農地改革が行われた。これによって、農村社会のしくみはどのように変わったか、改革の内容を含めて説明しなさい。
(6)1946年の衆議院議員選挙では、1928年と比べて全人口に占める有権者の割合が大幅に増えた。その理由を、1928年と1946年に実施されたそれぞれの衆議院議員選挙における有権者の資格にふれて、説明しなさい。
【5】公民政治分野
次の問いに答えなさい。
(1)情報社会においては、簡単に大量の情報を得ることができるが、その情報を活用していくうえで、どのようなことに気をつけなければならないか。説明しなさい。
(2)憲法の改正には特に慎重な手続きを定めている理由を、「効力」という語句を用いて説明しなさい。
(3)選挙において棄権が多いことで国の政治にどのような問題が生じるか説明しなさい。
(4)国会が衆議院と参議院の2つの院で構成されている理由を簡潔に説明しなさい。
(5)日本では、第一審の裁判所の判決に不服がある場合、第二審の裁判所に控訴し、さらに第三審の裁判所へ上告することができる三審制を採用している。その理由を説明しなさい。
(6)1999年、地方分権を実現するための法律として、地方分権一括法が制定された。この法律は、これまでの国と地方公共団体の関係を、どのように変えることを目的としているか、説明しなさい。
【6】公民経済分野
次の問いに答えなさい。
(1)クレジットカードを利用することの便利な点を「現金」という語句を用いて説明しなさい。
(2)企業の代表的な形態である株式会社について簡潔に説明しなさい。
(3)日本では、所得税などで、累進課税の制度がとられている。この制度はどのような制度か。「所得」「税率」という2つの語を用いて簡潔に述べなさい。
(4)循環型社会が必要とされているのはなぜか。その理由を資源と環境に着目して説明しなさい。
(5)地球温暖化防止対策の1つとして、風力発電や太陽光発電などの普及が進められている。それらが地球温暖化防止対策になる理由を説明しなさい。
(6)国際連合の安全保障理事会の常任理事国には拒否権が認められている。拒否権について、「反対」「決定」の語句を用いて、「安全保障理事会では、」の書き出しに続けて説明しなさい。
【解説・解答】頻出の中学社会の文章記述問題
【1】世界地理
(1)(例)これらの国境線は、アフリカ州の大部分の地域がヨーロッパの国々に植民地として支配さていた時代の境界を利用して引かれたからである。
(2)(例)一年じゅう高温多雨なので風通しを良くし、湿気を逃がすため。
(3)(例)沖合いを流れる暖流と、その上を吹く偏西風の影響を受けるから。
(4)(例)農林水産業従事者1人あたりの農地面積が大きく、機械化が進んでいる。
(5)(例)放牧をし過ぎたり、燃料用に木を切り過ぎたりしたため
【2】日本地理
(1)(例)干潮時の海岸線から12海里までの範囲。
(2)(例)日本海側は雪が多く、太平洋側は乾燥した晴天が続く。
(3)(例)出荷時期を早めることで、、高い価格で売ることができる。
(4)(例)暖流と寒流がぶつかる潮目(潮境)だから。
(5)(例)原料や製品を海上輸送することが多いから。
【3】歴史前半(原始時代~江戸時代まで)
(1)(例)日本に旧石器時代があったこと。
(2)(例)自然災害や人口の増加によって、口分田が不足していた。
(3)(例)鎌倉幕府が、上皇側の貴族や武士からとりあげた西国の土地を東国の武士に与えたから。
(4)(例)商工業の発展をはかるため。
(5)(例)物価を下げるため。
(6)(例)(関税自主権が)なかったため、安い綿織物が大量に輸入された。
【4】歴史後半(近現代)
(1)(例)安定した財源を確保するため。
(2)(例)ロシアの南下に対抗するため、日本との関係を重視したから。
(3)(例)シベリア出兵をみこした米の買い占めにより、米価が急激に上昇したから。
(4)(例)アメリカへ向けた生糸の輸出がおとろえたから。
(5)(例)地主の土地が小作人に安く与えられ、多くの自作農が生まれた。
(6)(例)有権者の資格が満25歳以上の男子から満20歳以上の男女になったから。
【5】公民政治分野
(1)(例)必要な情報を主体的に判断し、選択して活用すること。
(2)(例)憲法は、国の最高法規であり、法の中で最も強い効力をもつから。
(3)(例)一部の国民の意思をもとに国の政治を行うことになり、全体の意見を反映した政治が行われなくなる。
(4)(例)審議を慎重に行うため。
(5)(例)裁判を慎重に行い、人権を守るため。
(6)(例)これまでの中央集権的な関係を改め、国と地方公共団体の関係を対等に位置づけることを目的としている。
【6】公民経済分野
(1)(例)現金の持ち合わせがなくても買い物ができる。
(2)(例)株式会社は、株式を発行することにより、経営に必要な資金を効率よく集めることができる
(3)(例)所得が多いほど税率が高くなる制度。
(4)(例)限りある資源を有効に利用し、環境を維持することができるから。
(5)(例)温暖化の原因となる二酸化炭素などを出さないから。
(6)(例)(安全保障理事会では、)常任理事国のうち1国でも反対すると決定できない。
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