中学国語の熟語の構成についてまとめています。四字熟語とそれぞれ構成をまとめています。ここで、その構成から意味を類推できるようになること、熟語を正しく読み書きできるようになるまでが大切です。それでは、中学国語の「熟語の構成」をみていきましょう。
四字熟語
漢字一字の組み合わせや二字熟語の組み合わせがあります。次の種類に分類できます。
四字熟語の種類
- 四つの漢字が対等に並ぶ
- 意味の似た二字熟語動どうし
- 反対の意味の二字熟語どうし
- 上の熟語が下の熟語に作用
四つの漢字が対等に並ぶ
- 東西南北(東+西+南+北)
- 春夏秋冬(春+夏+秋+冬)
- 前後左右(前+後+左+右)
意味の似た二字熟語動どうし
- 公明正大(公明=正大)
- 日進月歩(日進=月歩)
- 自由自在(自由=自在)
- 悪戦苦闘(悪戦=苦闘)
反対の意味の二字熟語どうし
- 一喜一憂(一喜↔一憂)
- 竜頭蛇尾(竜頭↔蛇尾)
- 晴耕雨読(晴耕↔雨読)
上の熟語が下の熟語に作用
- 終始一貫(終始→一貫)
- 永久不変(永久→不変)
- 臨機応変(臨機→応変)
入試でよく出る覚えておきたい四字熟語
次の四字熟語は、入試やテストでたびたび登場するものです。漢字で書けるようになることと、意味が分かるようになることが重要です。
- 悪戦苦闘(あくせんくとう)…ひじょうに苦しい戦いをしていること。
- 暗中模索(あんちゅうもさく)…手がかりもなく物を探すこと。
- 意気消沈(いきしょうちん)…気落ちして元気がない様子。
- 意味深長(いみしんちょう)…奥に深い意味を含むこと。
- 異口同音(いくどうおん)…多くの人が同じことを言うこと。
- 以心伝心(いしんでんしん)…話さずに心が相手に通じること。
- 一意専心(いちいせんしん)…心を一つに集中すること。
- 一部始終(いちぶしじゅう)…始めから終わりまで。すべて。
- 一日千秋(いちじつせんしゅう)…大変待ち遠しいこと。
- 一心不乱(いっしんふらん)…物事に熱中する様子。
- 一挙両得(いっきょりょうとく)…一度に二つの得をすること。
- 一石二鳥(いっせきにちょう)…一度に二つの得をすること。
- 一朝一夕(いっちょういっせき)…わずかな時間・短い期間。
- 一触即発(いっしょくそくはつ)…すぐに爆発する状態。
- 因果応報(いんがおうほう)…過去の行為に対する報い。
- 右往左往(うおうさおう)…うろうろすること。
- 栄枯盛衰(えいこせいすい)…栄えたり衰えたりすること。
- 我田引水(がでんいんすい)…自分の都合の良いように行動すること。
- 感慨無量(かんがいむりょう)…物事に深く感じ入ること。
- 勧善懲悪(かんぜんちょうあく)…善を勧め悪を懲らすこと。
- 危機一髪(ききいっぱつ)…大変なところまで、危険がせまっている状態。
- 起死回生(きしかいせい)…だめになりそうだったものが、よい状態にもどること。
- 喜色満面(きしょくまんめん)…うれしい気持ちが顔いっぱいにひろがっていること。
- 疑心暗鬼(ぎしんあんき)…何も信じられなくなること。
- 喜怒哀楽(きどあいらく)…喜び・怒り・悲しみ・楽しみなどの、さまざまな感情。
- 金科玉条(きんかぎょくじょう)…非常に大切な決まり。
- 牛飲馬食(ぎゅういんばしょく)…牛や馬のようにたくさんのものを食べること。
- 空前絶後(くうぜんぜつご)…過去、将来に例のないこと。
- 堅忍不抜(けんにんふばつ)…苦しみに耐え、やり抜くこと。
- 公明正大(こうめいせいだい)…正しく堂々としていること。
- 厚顔無恥(こうがんむち)…あつかましくて図々しいこと。
- 呉越同舟(ごえつどうしゅう)…仲の悪い者どうしが力を合わせること。
- 古今東西(ここんとうざい)…いつでもどこでも。
- 孤立無援(こりつむえん)…仲間や、助けてくれる人がいないこと。
- 五里霧中(ごりむちゅう)…どうしたら良いかわからなくなること。
- 言語道断(ごんごどうだん)…言葉では言い表せないほど、まちがったこと。
- 三々五々(さんさんごご)…あちこちに散らばっているさま。
- 枝葉末節(しようまっせつ)…物事の細かな部分。
- 支離滅裂(しりめつれつ)…統一がなくバラバラなこと。
- 自画自賛(じがじさん)…自分の事を自分で褒めること。
- 自業自得(じごうじとく)…自分の行いの報いを受けること。
- 針小棒大(しんしょうぼうだい)…物事を大げさに言うこと。
- 新進気鋭(しんしんきえい)…新たに出現して勢いの良いこと。
- 晴耕雨読(せいこううどく)…田園での生活を楽しむこと。
- 絶体絶命(ぜったいぜつめい)…のっぴきならない状態。
- 千載一遇(せんざいいちぐう)…千年に一度しかないような機会。
- 千差万別(せんさばんべつ)…いろいろなちがいがあること。
- 千変万化(せんぺんばんか)…さまざまに変化すること。
- 前後不覚(ぜんごふかく)…何も分からなくなること。
- 前代未聞(ぜんだいみもん)…今まで聞いたことがないようなめずらしいこと。
- 相思相愛(そうしそうあい)…男女がおたがいに好きであること。
- 大願成就(たいがんじょうじゅ)…大きな願いがかなうこと。
- 大器晩成(たいきばんせい)…年をとってから大物になるということ。
- 大義名分(たいぎめいぶん)…すじの通った理由。
- 大胆不敵(だいたんふてき)…何ものもおそれない態度。
- 大同小異(だいどうしょうい)…大きな違いのないこと。
- 多事多難(たじたなん)…事件が続いておこり、苦しんでいること。
- 単刀直入(たんとうちょくにゅう)…すぐ話の中心に入ること。
- 昼夜兼行(ちゅうやけんこう)…昼も夜も休まず行うこと。
- 適材適所(てきざいてきしょ)…その人の能力にあった役目につけること。
- 徹頭徹尾(てっとうてつび)…始めから終わりまで。
- 電光石火(でんこうせっか)…ほんの短い時間やすばやい行動のたとえ。
- 天変地異(てんぺんちい)…暴風・大水などの自然の異変。
- 当意即妙(とういそくみょう)…場に応じて機転を利かすこと。
- 東奔西走(とうほんせいそう)…あちこちにかけまわること。
- 独断専行(どくだんせんこう)…自分一人の考えて勝手に物事を行うこと。
- 独立独歩(どくりつどっぽ)…他人の力にたよらず、自分の力だけで行うこと。
- 内憂外患(ないゆうがいかん)…内にも外にも心配事が起こること。
- 日進月歩(にっしんげっぽ)…絶えず進歩すること。
- 破顔一笑(はがんいっしょう)…にっこりと笑うこと。
- 馬耳東風(ばじとうふう)…人の話を気にかけないこと。
- 半信半疑(はんしんはんぎ)…半分信じて半分疑うこと。
- 美辞麗句(びじれいく)…うわべだけの美しい言葉。
- 品行方正(ひんこうほうせい)…上品で行いの正しいこと。
- 不言実行(ふげんじっこう)…黙って実行すること。
- 付和雷同(ふわらいどう)…人の話にすぐ賛成するさま。
- 粉骨砕身(ふんこつさいしん)…力の限りを尽くすこと。
- 片言隻語(へんげんせきご)…ほんのわずかな言葉。
- 傍若無人(ぼうじゃくぶじん)…人を人とも思わぬ様。
- 本末転倒(ほんまつてんとう)…重要ごとと細事が逆さになること。
- 無我夢中(むがむちゅう)…心を奪われて我を忘れること。
- 無味乾燥(むみかんそう)…おもしろみのないこと。
- 明鏡止水(めいきょうしすい)…心が澄んでいること。
- 優柔不断(ゆうじゅうふだん)…決断力の乏しいこと。
- 有名無実(ゆうめいむじつ)…名前ばかりで、中身がないこと。
- 油断大敵(ゆだんたいてき)…不注意でいると、思わぬ失敗をすること。
- 用意周到(よういしゅうとう)…準備が十分であること。
- 利害得失(りがいとくしつ)…もうけや、そんのこと。
- 離合集散(りごうしゅうさん)…離れたり集まったりすること。
- 竜頭蛇尾(りゅうとうだび)…最初はいきおいが良いが、最後の方ではいきおいがなくなること。
- 粒粒辛苦(りゅうりゅうしんく)…苦心に苦心を重ねること。
- 臨機応変(りんきおうへん)…その時その時に応じて、かしこく対処すること。
など
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