【定期テスト対策問題】リトマス紙の色が変化する酸・アルカリ問題です。
【問題】酸・アルカリの問題
下図のように、硝酸カリウム水溶液をしみこませたろ紙上に、赤色、青色リトマス紙を置き、中央に10%の塩酸をしみこませたろ紙を置いて金属クリップの両端に電圧をかけたところ、リトマス紙のある部分の色が変化していった。
(1)図で色が変化する部分を、ア~エの中からから1つ選び、記号で答えよ。
(2)図で色が変化する理由を、原因となるイオン名を用いて、簡潔に説明せよ。
(3)塩酸と同じように、リトマス紙の色を変化させる水溶液を、次のア~オの中からすべて選び、記号で答えよ。
ア 水酸化ナトリウム水溶液
イ 塩化ナトリウム水溶液
ウ エタノール
エ 炭酸水
オ 酢
(4)中央のろ紙に、うすい水酸化ナトリウム水溶液をしみ込ませ、金属クリップの両端に電圧をかけた場合、どのリトマス紙の色が変化するか。ア~エの中から1つ選び、記号で答えよ。
(5)水酸化ナトリウムが水に溶けて電離するようすを、化学式とイオン式を用いて表せ。
【解答・解説】酸・アルカリの解答
(1)イ
塩酸は酸性の水溶液なので、青色リトマス紙を赤色に変色させます。酸性の正体は塩酸中の陽イオンである水素イオンH⁺なので、陰極側に引き寄せられる。したがって、陰極側の青色リトマス紙であるイの色が変化します。
(2)酸性を示す水素イオンは陽イオンなので、陰極に引き寄せられ、青色リトマス紙を赤色に変えるから。
酸性の水溶液中には、必ず水素イオンH⁺が存在します。水素イオンは陽イオンなので、陰極側に引き寄せられます。
(3)エ、オ
炭酸水は二酸化炭素が水に溶けた水溶液で、弱い酸性を示す物質です。酢は酢酸が溶けた水溶液で、これも弱い酸性を示します。水酸化ナトリウム水溶液はアルカリ性で、塩化ナトリウム水溶液(食塩水)とエタノールは中性になります。
・塩酸…気体の塩化水素
・硫酸…液体の硫酸
・炭酸…気体の二酸化炭素
・ホウ酸…固体のホウ酸
・雨水…気体の二酸化炭素
・レモン汁…クエン酸
(4)ウ
水酸化ナトリウム水溶液はアルカリ性の水溶液なので、赤色リトマス紙を青色に変色させます。アルカリ性の正体は水酸化ナトリウム水溶液中の陰イオンである水酸化物イオンOH⁻なので、陽極側に引き寄せられる。したがって、陽極側の赤色リトマス紙であるウの色が変化します。
(5)NaOH→Na⁺+OH⁻
水酸化ナトリウムの化学式はNaOHで、電離するとナトリウムイオンNa⁺と水酸化物イオンOH⁻に電離します。水に溶けて水酸化物イオンOH⁻が生じ、アルカリ性を示す物質をアルカリといいます。
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