【中3理科】燃料電池の仕組みをわかりやすく解説&演習問題付き

燃料電池アイキャッチ画像 中3理科
スポンサーリンク

次は電池の中でもクリーンな電池である燃料電池について学習します。私たちの生活に欠かせない電気を生み出す方法のひとつに、「燃料電池」があります。燃料電池は、水素と酸素を反応させて電気を作る仕組みですが、「なぜ電気が発生するのか?」「化学反応式はどうなるのか?」といった疑問を持つ人も多いのではないでしょうか。

この記事では、燃料電池の基本的な仕組みをわかりやすく解説し、実際に計算問題を解くためのポイントも紹介します。中学3年生の理科のテスト対策や、高校入試の準備にも役立つ内容となっているので、ぜひ最後までチェックしてみてください!

スポンサーリンク

燃料電池とは

燃料電池とは、水素と酸素が反応し水ができる化学変化を利用した電池で、化学エネルギー電気エネルギーに変換する装置です。しくみは水の電気分解の逆の反応を起こし発電していることになります。

燃料電池

燃料電池の利点は、電気エネルギーをとり出した後に水しか発生しないということがあげられます。実際にスペースシャトルなどでも利用されており、発生した水は飲み水などにも利用されています。非常にクリーンな発電方法で、次世代のエネルギー資源として期待されています。

燃料電池の化学反応式

燃料電池は、水素H₂と酸素O₂が反応し、水ができるときに電気エネルギーを得る装置です。したがって、化学反応式は水素の燃焼と同じ反応式になります。

  • 水素+酸素→水+電気エネルギー
  • 2H₂+O₂→2H₂O

化学反応式の係数は、反応する気体の体積比にもなっているので、水素と酸素は体積比2:1で反応します。

水の電気分解の逆

燃料電池とあわせて出題されるのは、水の電気分解です。中学2年の化学変化で学習しました。

小さな電圧で電気分解ができるように、水酸化ナトリウムを溶かした水に電極を差し込み電流を流すと、陽極から酸素陰極から水素が発生します。

  • +電気エネルギー→水素+酸素
  • 2H₂O→2H₂+O₂

出題の内容としては、水を電気分解し、発生した水素と酸素を使って燃料電池の装置をつくるという流れが多いようです。化学反応式の右辺と左辺が逆になりますので、燃料電池と電気分解のどちらの化学反応式をかけといっているのかしっかりと確認してください。

燃料電池を少し詳しく説明

燃料電池では、どのように電気がつくりだされるのか少しだけ詳しくみてみましょう。どのよう水素と酸素が使われ、電子がどのように移動するのかを確認します。発展内容なので、飛ばしても構いません。

  1. 水素が-極に触れ電子を離し、水素イオンに変化する
    H₂ → 2H⁺ + 2e⁻
  2. -極で取り出された電子が、+極へ移動します。このとき電流は+極から-極に流れます。
  3. -極で電子を失った水素イオンは、電解質が溶けた水溶液の中に入り+極で電子を受けとり酸素と化合し水になります。
    2H⁺ + 2e⁻ + 1/2O₂ → H₂O

上記のイオン反応式を合体させると、燃料電池の化学反応式ができます。

  • 2H₂+O₂→2H₂O

このように、燃料電池は水素と酸素が反応し、水ができる過程で電気を発生させる装置になります。

スポンサーリンク

【問題】燃料電池の問題

燃料電池右図のように、簡易電気分解装置に水酸化ナトリウムを溶かした水を入れ電源装置で電圧をかけると、それぞれの電極から気体が発生した。これについて、以下の各問いに答えなさい。

(1)水に水酸化ナトリウムを溶かす理由を簡潔に答えよ。

(2)図の電源装置で、+極になるのはアとイのどちらか。

(3)図の簡易電気分解装置で発生した気体Aと同じ気体を発生させる方法として正しいものを、下のア~エの
中から一つ選び、記号で答えよ。
ア 石灰石にうすい塩酸を加える
イ 二酸化マンガンにオキシドールを加える
ウ 亜鉛にうすい塩酸を加える
エ 塩化アンモニウムと水酸化カルシウムの混合物を加熱する

(4)図の簡易電気分解装置で発生した気体Bを調べる方法とその結果を、簡潔に答えよ。

(5)次に、簡易電気分解装置から電源装置を外し、電子オルゴールをつなげた。電子オルゴールの音が鳴っているとき、簡易電気分解装置の中で起こっている化学変化を、化学反応式で表せ。

(6)水の電気分解で発生した物質で電流を得る装置を何というか。名称を書け。

【解答・解説】燃料電池の解答

(1)小さな電圧で水に電流を流すため。
純粋な水には電流が流れません。水酸化ナトリウムを水に溶かす理由は、小さな電圧で電気分解を進めるためで、電流を流しやすくするという目的があります。

(2)
水の電気分解では、陽極に酸素、陰極に水素が発生します。発生する気体の体積比は、酸素:水素=1:2となります。したがって、発生した量が少ないアが陽極で、酸素が発生しています。

(3)
水の電気分解で多く発生する気体は水素です。陰極から発生します。選択肢で水素が発生するのは、金属の亜鉛を塩酸に入れているウになります。アは二酸化炭素、イは酸素、エはアンモニアが発生します。

覚える!気体の発生方法
❶石灰石(炭酸カルシウム)にうすい塩酸→二酸化炭素
❷二酸化マンガンにうすい過酸化水素水(オキシドール)→酸素
❸亜鉛(金属)にうすい塩酸→水素
❹塩化アンモニウムと水酸化カルシウムの混合物を加熱→アンモニア

(4)火を入れると、火が大きくなる
または、「線香がより激しく燃える」

(5)2H₂+O₂→2H₂O
発生した水素と酸素を反応させ、水ができるときに電気エネルギーが放出されます。電流を取り出しているとき、水の電気分解とは逆の反応が起こっています。
燃料電池水素+酸素→水+電気エネルギー

(6)燃料電池
水素と酸素を反応させ、水ができるときに電流を取り出す装置を燃料電池といいます。燃料電池では、電流を取り出した後に水しか残らないので、クリーンなエネルギー源になります。

中3理科
スポンサーリンク
シェアする
理科をもっと学ぼう!
中学理科で習う単元のポイント、対策問題を一覧にしています。日々の勉強から定期テスト対策、実力テスト対策、受験対策まで対応しています。

コメント

テキストのコピーはできません。