アジア州は、広大な面積と多様な気候・文化を持つ地域で、中学地理の重要な単元の一つです。国名や地形、気候の特徴、産業の違いなどがテストで頻出のポイントになります。特に、白地図を活用した学習や一問一答形式の問題演習は、効率的に知識を定着させるのに役立ちます。
この記事では、アジア州の重要ポイントをわかりやすく整理し、白地図問題や一問一答形式の演習問題(解答付き)を用意しました! テスト対策に活用して、高得点を目指しましょう!
アジア州のポイント
アジアについて、国名、気候、農業、工業、日本との関係などを解説しています。最低限覚えておくべきことなので、しっかりおさえておきましょう。
アジアの国々
- 東アジア…日本・中国・韓国など
- 東南アジア…インドネシア・ベトナム・タイなど
- 南アジア…インド・パキスタン・スリランカなど
- 中央アジア…カザフスタン・ウズベキスタンなど
- 西アジア…サウジアラビア・イランなど
アジアの気候
- 東部…温帯に属し季節風の影響で、四季があります。
- 南部…赤道付近は熱帯雨林気候気候。その周りに雨季と乾季があるサバナ気候。
- 内陸部から西部…乾燥帯で広大な砂漠が広がります。
アジアの特徴
区分 | 東アジア | 東南アジア | 南アジア | 西アジア |
---|---|---|---|---|
主な国 | 日本・中国・韓国 | インドネシア・ベトナム・タイ | インド | サウジアラビア |
気候 | 温帯に属し季節風の影響で、四季 | 雨季と乾季があるサバナ気候 | 赤道付近は熱帯雨林気候気候 | 乾燥帯で広大な砂漠 |
農業 | 畑作・稲作 | 二期作・プランテーション | 稲作・小麦 | |
鉱工業 | 中国の石油、鉄鉱石、石炭 | マレーシア・タイが急速に成長 | 最先端産業や情報技術(IT)産業が急速に発展。 | 石油の埋蔵量は世界有数 |
宗教 | 道教、仏教を中核 | 仏教、キリスト教、イスラム教 | インドのカースト制(ヒンドゥ教) | イスラム教 |
アジアの農業
- 稲作…季節風の影響から東アジア、南アジアの平野部でさかん。
- 畑作…降水量が少ない、中国北部、インド西部でさかん。(小麦、とうもろこし、綿花など)
中国は国土が広いので、北部(畑作)南部(稲作)内陸部(牧畜)とおさえておきましょう。 - 牧畜…羊・らくだの飼育で乳や肉を利用
- 遊牧…モンゴルなどでは、家畜(羊・やぎを飼育)ともに、水や草を求めて移動。
- プランテーション…東南アジアやアフリカなどに多く見られる植民地時代に欧米諸国の資本で開かれた大農園
- タイ…米はタイの重要な輸出品の1つで、輸出量は世界有数です。このほか、鶏肉や水産物の輸出も多いです。
- インドネシア…植民地時代からプランテーション(大農園)による天然ゴムやパーム油などの生産が中心です。また高温多雨な気候を生かして稲作もさかんです。
- ベトナム…南部の大河メコン川下流に広がるメコンデルタ地帯では、高温多雨な気候を利用して、古くから稲作がさかんです
アジアの工業
- シンガポ-ル…世界経済のハブ(大まかにいえば、発信地)の役割を担いつつある。
- 工業団地…タイ、マレーシアでは、外国企業を受け入れ、そこに労働者に安い賃金で住居を提供。
- インド…IT産業の発展が目覚ましく、メガベンチャーには、多くの役員や技術者がいる。
- 越境ビジネス…東南アジアを中心に国や地域を越えて役割分担をし1つの製品やプロジェクトを成しえている。
- 西アジア…原油や石油製品を輸出。
- アジアNIES(新興工業経済地域)…工業が急速に発達した韓国・台湾・シンガポール・タイなど。
- マレーシア…伝統的な天然ゴムのモノカルチャー経済に代わり、1990年代に入り、急速に工業化が進み、電子製品に代表される工業製品輸出国へと大きく変貌した。
- インドネシア…東南アジア最大の産油国である。スマトラ島にあるミナス油田は、硫黄分の少ない良質の原油を産出している。
ASEANとAPEC
- ASEAN…1967年8月8日にバンコクで発足した東南アジアの友好と経済発展、政治的安定を目的として設立された東南アジア初の地域協力機構。現在はタイ、インドネシア、シンガポール、フィリピン、マレーシア、ブルネイ、ベトナム、ミャンマー、ラオス、カンボジアの10カ国により構成されており、本部はインドネシアのジャカルタに置かれています。
- APEC…1989年の創設以来、アジア太平洋地域の経済発展のため、貿易・投資の自由化、円滑化、そして技術協力を三本柱として活動してきた会議。
図表の問題「アジア州」
下の地図中のA~Lにあてはまる語を答えよ。
図表の問題「アジア州」解答
A:アラビア半島 B:インドシナ半島
C:デカン高原 D:チベット高原 E:モンゴル高原
F:テンシャン山脈 G:ヒマラヤ山脈
H:インダス川 I:メコン川 J:長江 K:黄河
L:ペルシア湾
アジア州の一問一答
【問1】次の問いに答えよ。
- チベット高原とともに「世界の屋根」とよばれる山脈を何というか。
- チベット高原に源を発し、中国から東南アジア諸国を通ってベトナムで南シナ海に注ぐ川を何というか。
- 東・東南アジアの沿岸部の気候に影響をあたえる風を何というか。
- 西・中央アジアの大半が属する気候帯を何というか。
- 中国で1970年代末から進められてきたが、2015年に廃止した人口抑制政策を何というか。
- 中国北部を流れ、流域では小麦、大豆の栽培が盛んな川を何というか。
- 中国の東部に多く、中国全体の9割を占める民族は何か。
- 中国で1970年代末から設けられた、外国の企業・資本を誘致するため、関税などを優遇している地区を何というか。
- 1980年代から急速に工業化が進んだ韓国,台湾,香港, シンガポールの地域を総称して何というか。
- 近年、台湾を中心に半導体・電子部品などの生産が盛んである。このような製品をつくる産業を何というか。
- 1967年に設立された東南アジアの国々からなる地域協力機構を何というか。
- 東南アジアのミャンマー, タイ, カンボジア, ベトナムで,多くの国民に信仰されている宗教は何か。
- 東南アジアの各地で経済分野などで活躍している中国系の住民を何というか。
- 東南アジアの多くの大都市に形成されている。貧困層が多い過密居住地域を何というか。
- 植民地時代のマレーシアやインドネシアなどで, コーヒー, 天然ゴムなどを大規模に栽培するためにつくられた大農園をカタカナで何というか。
- 東南アジアの大河川の下流域では、同じ耕地で一年に二回米を収穫している。このような農業の方法を何というか。
- ヒンドゥー教の影響でインドに根強く残る身分制度を何というか。
- インドでバンガロールを中心に,近年,急成長している産業は何か。
- サウジアラビアやイラクなど、西アジアの国々に多い民族は,何系の民族か。
- 西アジアや中央アジアの乾燥帯で行われる,牧草や水を求めて家畜とともに移動する牧畜を何というか。
- ペルシア湾岸の産油国を中心に1960年に結成された組織を何というか。
- 中央アジアで多く産出する、携帯電話などの精密機器に必要な金属を総称して何というか。
【問2】次の問いに答えなさい。
(1)アジアの東部と南部にふいてくる、夏と冬でふく方向がことなるを何というか。
(2)(1)の風が海からふいて、雨が多く降る季節を何というか。また、内陸からふいて、ほとんど雨が降らない季節を何というか。
(3)(1)の風の影響で雨が多い東アジアから南アジアの平野でさかんな農業は何か。
(4)雨が少ない、中国北部やインド西部でさかんな農業は何か。
(5)中国で行われていた、人口増加をおさえるための政策を何というか。
(6)中国が外国企業を受け入れるため、1980年ごろから南部の沿海部に設けた地区を何というか。
(7)世界中に衣類や家電製品などを輸出していることから、中国は何とよばれているか。
(8)中国の首都ペキンなどで深刻化している環境問題は何か。
(9)韓国語で用いられている独自の文字を何というか。
(10)韓国で広く信仰されている、祖先や年長者を大切にする教えがある宗教を何というか。
アジア州の一問一答解答
【問1】
- ヒマラヤ山脈
- メコン川
- 季節風(モンスーン)
- 乾燥帯
- 一人っ子政策
- 黄河
- 漢族
- 経済特区
- アジアNIES (新興工業経済地域)
- 先端技術産業 (ハイテク産業)
- 東南アジア諸国連合 [ASEAN]
- 仏教
- 華人
- スラム
- プランテーション
- 二期作
- カースト制度
- 情報技術産業 (ICT産業)
- アラブ系
- 遊牧
- 石油輸出国機構 [OPEC]
- レアメタル(希少金属)
【問2】
(1)季節風(モンスーン]
(2)雨季/乾季
(3)稲作
(4)畑作
(5)一人っ子政策
(6)経済特区
(7)世界の工場
(8)大気汚染
(9)ハングル
(10)儒教
コメント