【定期テスト対策問題】鉄と硫黄の化合

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鉄と硫黄の粉末を混ぜ、加熱して化合させる問題を演習します。加熱後にできる硫化鉄の性質をしっかりと確認してください。

ポイント 【中2理科】鉄の硫化のまとめ・過不足がある計算

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【対策問題】鉄と硫黄の化合

次の実験について、あとの各問いに答えなさい。

〈実験〉

①下の図のように、鉄粉約7gと硫黄の粉末約4gをよく混ぜ合わせ、2本の試験管AとBに半分ずつ分けて入れた。
②試験管Aはそのままにして、試験管Bに入れた鉄粉と硫黄の混合物を下の図のように加熱して、半分ぐらい赤く色が変わったときに加熱をやめた。
③試験管内の変化が終わった試験管Bと、加熱しなかった試験管Aに、それぞれうすい塩酸を2、3滴加え、発生する気体のにおいを比べると、一方はにおいはなく、他方は刺激臭があった。
鉄と硫黄の化合

(1)実験②で、加熱をやめたあと、反応はどうなったか。簡潔に答えなさい。

(2)実験②で、加熱をやめたあと、反応が(1)のようになる理由を、簡潔に答えなさい。

(3)実験②の試験管Bで起こった化学変化を、化学反応式で表しなさい。

(4)実験②の試験管Bで起こった化学変化のように、硫黄が結びつく化学変化を何というか。また、この実験でできた物質の名称を答えなさい。

(5)実験③で、刺激臭があったのは、試験管AとBのどちらで発生した気体か。記号で答えさない。また、刺激臭がする気体の名称も答えなさい。

(6)実験③を行う際に注意することは何か。試験管Bから発生する気体の性質と絡めて説明しなさい。

(7)鉄粉と硫黄の粉末が反応するとき、それぞれの物質の質量の比は一定で、7:4であることがわかっている。鉄粉5.6gと硫黄の粉末4.0gをよく混ぜ合わせて加熱し、いずれか一方の物質が完全に反応したとすると、鉄と硫黄の化合物は何gできるか。

【解答・解説】鉄と硫黄の化合

(1)反応は全体に広がっていった。

鉄と硫黄の混合物を加熱すると、熱を放出する発熱反応が起こります。反応により発生した熱で加熱をやめても全体に反応が広がります。なので、混合物の上部を加熱するだけで、反応は全体に広がります。

(2)鉄と硫黄の化合で熱が発生したから。

鉄と硫黄の化合で発生した熱により、反応が全体に広がっていきます。

(3)Fe+S→FeS

鉄の化学式はFe、硫黄の化学式はS、硫化鉄の化学式はFeSになります。化学変化の前後(矢印の左右)で原子の個数が一致するので、化学反応式の係数はそのままで完成になります。

(4)化学変化:硫化 物質:硫化鉄

物質と硫黄が化合する化学変化を硫化といいます。また、硫化によってできる物質を硫化物といいます。

(5)試験管:B 気体:硫化水素

鉄と硫黄の混合物を加熱すると、硫化鉄という化合物ができます。硫化鉄にうすい塩酸を入れると、硫化水素という卵が腐ったような臭いがする気体が発生します。一方の、加熱していない試験管Aには、鉄が入っているので、うすい塩酸を入れると、水素が発生します。

(6)試験管Bから発生する硫化水素は有毒なので、十分に換気を行う。

硫化鉄にうすい塩酸を入れると、硫化水素が発生しますが、硫化水素は有害な気体なので、十分に換気を行う必要があります。

(7)8.8g

鉄と硫黄の反応比は7:4なので、鉄と硫黄とできる硫化鉄の比は7:4:11になります。鉄粉が5.6gしかないので、硫黄の粉末4.0gはすべて反応しません。鉄はすべて反応するので、できる硫化鉄は、
7:11=5.6:x
x=8.8
になります。

中2理科
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この記事を書いた人

Exameeでは、理科の記事を担当。中学基礎・基礎学習サイトPikuuの編集長も兼任。普段は、学習塾で理科、高校生物、高校物理、高校地学を担当。丁寧でわかりやすい授業が好評を博する。

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