【中2理科】乾湿計の読み取り方をわかりやすく解説!練習問題付き

乾湿計アイキャッチ画像 中2理科
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【中2理科】乾湿計の読み取り方です。湿度を測定するための道具の一つに乾湿計があります。乾球と湿球の温度差を利用して湿度を求める仕組みですが、計算方法や表の使い方に戸惑う人も多いのではないでしょうか?

この記事では、乾湿計の読み取り方や湿度の求め方をわかりやすく解説し、実際のテスト頻出問題を使って計算練習ができるようになっています。基礎からしっかり理解して、テスト対策を万全にしましょう!

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乾湿計

乾湿計とは、乾球温度計湿球温度計を組み合わせたものです。これと湿度表があれば湿度を簡単に求めることができます。まずは乾湿計のつくりを下の図で確認しましょう。

乾湿計

乾球温度計

乾球温度計は、普通の温度計と同じです。したがって乾球温度計では気温を測ることができます。

湿球温度計

湿球温度計は、普通の温度計の感部にガーゼを巻き付け、ガーゼの先端を水につけたものです。ガーゼを伝って水が吸い上げられ、空気中に蒸発しています。水が蒸発するときに周りの熱が奪われるので、水が蒸発すればするほど湿球温度計の示度はどんどん下がります。

乾球と湿球の示度の差

乾球温度計とと湿球温度計の示度の差ですが、空気が乾燥していて湿度が低い場合には、差が大きくなります。なぜかというと、空気が乾燥しているから湿球の水がどんどん蒸発します。そうすると湿球の示度がどんどん下がり、乾球と湿球の示度の差が大きく離れることになるのです。

逆に空気が潤っていて湿度が高い場合には、差が小さくなります。空気が十分に潤っているのですから、なかなか水が蒸発しません。水が蒸発しないので、湿球の示度が下がらないのです。

したがって、湿度が低い場合には乾球と湿球の示度の差が大きくなり、湿度が高い場合には乾球と湿球の示度の差が小さくなります。

湿度が100%の場合

湿度が100%ということは、もうそれ以上空気中に水蒸気が入りません。湿球の水がまったく蒸発しないのです。水が蒸発しないので湿球の示度は下がりません。湿球は乾球と同じ示度を指すことになります。

乾球と湿球の示度の差が0の場合、湿度は100%になります。

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乾湿計から湿度を求める

では実際に乾湿計から湿度を求めてみましょう。乾湿計から湿度を求めるには、次の2つの数字がわかれば湿度表から湿度を求めることができます。

  • 乾球の示度…気温になる
  • 乾球と湿球の示度の差…乾球の示度-湿球の示度

湿球の示度が乾球の示度を超えることはありません。乾球と湿球を読み間違えないように注意してください。

[問題]乾湿計の示度が下の図のとき、湿度は何%になるか。

乾湿計

  • 乾球の示度は→19.0℃
  • 湿球の示度は→17.0℃
  • 乾球と湿球の示度の差は→19.0ー17.0=2.0

湿度表を読み取ると…

乾湿計

湿度は81%となります。このように乾湿計は読み取ります。

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【問題】乾湿計の問題

問題乾湿計を使い、教室内の気温と湿度を測定した。下の図は、そのときの乾湿計のようすと湿度表を表したものである。これについて、次の各問いに答えなさい。

乾湿計

(1)乾湿計は、乾球と湿球を組み合わせたものである。上の図で、乾球はAとBのどちらか。記号で答えよ。

(2)このときの教室内の温度は何℃か。

(3)このときの教室内の湿度は何%か。

(4)下の表は、気温と飽和水蒸気量の関係を表したものである。このときの教室内の水蒸気量は空気1㎥あたり何gか。四捨五入し、小数第1位まで求めよ。

気温[℃] 12 13 14 15 16 17 18 19 20
飽和水蒸気量[g/㎤] 10.7 11.3 12.1 12.8 13.6 14.5 15.4 16.3 17.2

(5)このあと、教室内の気温が上昇すると、湿度はどうなるか。ただし、空気中の水蒸気量は変化しないものとする。

(6)夕方になり、教室内の気温が17℃になった。湿度は何%になるか。整数で求めよ。ただし、空気中の水蒸気量は変化しないものとする。

(7)夜になり、気温が12℃まで下がると、空気1㎥あたり何gの水滴が生じるか。

(8)乾湿計の乾球温度計と湿球温度計は、湿球温度計の方が示度が低くなる。その理由を「蒸発」「熱」という言葉を使って、簡潔に説明せよ。

【解答・解説】乾湿計の問題

(1)A

乾球温度計は、気温をはかるためにあり、湿球温度計よりも示度が高くなっています。したがって示度が高いA乾球温度計になります。

(2)19.0℃

乾球温度計は気温を表しているので、乾球の示度を読むと気温が19.0℃であるとわかります。

(3)81%

乾球の示度(気温)と、湿球の示度がわかれば、湿度表から湿度を求めることができます。乾球と湿球の示度の差は、19.0℃-17.0℃=2.0℃
乾球の示度が19℃、乾球と湿球の示度の差が2.0℃なので、湿度表より湿度は81%であるとわかります。

(4)13.2g

気温が19℃で、その飽和水蒸気量は表より16.3g/㎥であるとわかります。湿度が81%だったので、空気1㎥中に含まれている水蒸気量は、16.3×0.81=13.203
小数第2位を四捨五入すると、13.2gであるともとまります。

(5)下がる

気温が上昇すると、飽和水蒸気量が大きくなります。実際に含まれる水蒸気量は変化しないので、湿度は低くなります。

(6)91%

気温が17℃になると、飽和水蒸気量が14.5g/㎥になります。水蒸気量は13.2gで変化していないので、湿度は、13.2/14.5 ×100=91.03…となります。

(7)2.5g

気温が12℃になると、飽和水蒸気量が10.7g/㎥になります。実際に含まれている水蒸気量は13.2gなので、13.2-10.7=2.5gの水蒸気が含みきれなくなり水滴としてあらわれます。

(8)湿球温度計のまわりで水が蒸発するときに、周囲の熱を奪うから。

湿球温度計は、液だめ(感部)にガーゼを巻き付け、ガーゼの先端を水につけたものです。ガーゼを水が伝わってきて、液だめ付近で水が蒸発します。そのときに周囲の熱を奪うので湿球温度計の示度は乾球温度計の示度よりも低くなります。

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