【中1理科】質量パーセント濃度の求め方についてポイントをまとめています。
【ポイント】濃度(質量パーセント濃度)
濃度、正式には質量パーセント濃度といいます。濃度とは簡単に言うと「濃さ」のことです。どれくらいたくさんの物質が溶けているかを表す数値になります。理科的な用語で説明すると、「溶液」に対する「溶質」の割合になります。
濃度の計算方法
濃度の計算方法は、次の手順で行います。
- 溶媒と溶質を合わせた溶液の質量を求める
まずは、溶液全体の重さを求めます。 - 溶質÷溶液で溶質の占める割合を計算する
分数式で表すと分子が溶質、分母が溶液の質量です。 - 最後に100倍にして百分率(%)を求める
よくある濃度計算の間違い
濃度の計算でよくある間違いは、分母を「溶媒」で計算してしまうことです。
[悪い例]水100gに食塩25gを混ぜたときの濃度を計算せよ。
25÷100×100=25%×
[正しい例]水100gに食塩25gを混ぜたときの濃度を計算せよ。
25÷(100+25)×100=20%〇
分母は溶液の量、つまり全体の質量になります。間違えないように注意してください。
濃度の計算、質量パーセント濃度の計算を学習します。
【理科問題】質量パーセント濃度の計算特訓
【問1】次の各問いに答えよ。答えが割り切れない場合は、小数第2位を四捨五入しなさい。
(1)食塩25gが溶けた食塩水125gの質量パーセント濃度は何%か。
(2)水200gに食塩を50g溶かした食塩水の質量パーセント濃度は何%か。
(3)質量パーセント濃度12%の食塩水300gの中に、食塩は何g溶けているか。
(4)質量パーセント濃度20%の食塩水150gをつくるには、何gの水が必要か。
(5)質量パーセント濃度5%の食塩水600gに食塩を100g加えると、加えた後の食塩水の質量パーセント濃度は何%になるか。
(6)質量パーセント濃度15%の食塩水200gに水100gを加えると、加えた後の食塩水の質量パーセント濃度は何%になるか。
(7)質量パーセント濃度18%の食塩水300gを加熱し水を50g蒸発させると、蒸発後の食塩水の質量パーセント濃度は何%になるか。
(8)質量パーセント濃度30%の食塩水200gと、質量パーセント濃度20%の食塩水150gを混ぜると、できた食塩水の質量パーセント濃度は何%になるか。
(9)下のグラフは、100gの水に溶ける硝酸カリウム質量の温度による変化を表したものである。水の温度が30℃で、硝酸カリウムを溶けるだけとかしてできた水溶液の質量パーセント濃度は何%か。
(10)20℃の硝酸カリウム飽和水溶液200gには、何gの硝酸カリウムが溶けているか。右のグラフを参考にして求めよ。
【問2】次の問いに答えなさい。
- 濃度は、溶質の質量÷( )の質量×100で求めることができる。( )には、溶液、溶質、溶媒のどれが入るか。
- 食塩20gを水80gに溶かしたときの濃度は何%か。
- 食塩20gが溶けた食塩水80gの濃度は何%か。
- 濃度40%の食塩水200gには何gの食塩が溶けているか。
【解答・解説】質量パーセント濃度の計算特訓
【問1】
(1)20%
溶質(食塩)25gと溶液(食塩水)125gなので、
25/125 ×100=20%
(2)20%
溶質(食塩)50gで溶液(食塩水)は、200+50=250gなので、
50/250 ×100=20%
(3)36g
溶液(食塩水)300gの12%が溶質(食塩)なので、
300×0.12=36g
(4)120g
質量パーセント濃度が20%なので、溶液(食塩水)の20%が溶質(食塩)、残りの80%が溶媒(水)になります。溶液(食塩水)が150gなので、その80%は、
150×0.8=120g
(5)18.6%
質量パーセント濃度5%の食塩水600gには、
600×0.05=30g
の食塩が溶けています。
ここに食塩を100g加えるので、溶質(食塩)と溶液(食塩水)の質量は、
30+100=130g(食塩)
600+100=700g(食塩水)
になります。したがって、水溶液の濃度は、
130/700 ×100=18.57…%
(6)10%
質量パーセント濃度15%の食塩水200gには、
200×0.15=30g
の食塩が溶けています。
ここに水を100g加えるので、溶質(食塩)と溶液(食塩水)の質量は、
30+0=30g(食塩)
200+100=300g(食塩水)
になります。したがって、水溶液の濃度は、
30/300 ×100=10%
(7)21.6%
質量パーセント濃度18%の食塩水300gには、
300×0.18=54g
の食塩が溶けています。
ここから水だけを50g蒸発させるので、溶質(食塩)と溶液(食塩水)の質量は、
54-0=54g(食塩)
300-50=250g(食塩水)
になります。したがって、水溶液の濃度は、
54/250 ×100=21.6%
(8)25.7%
質量パーセント濃度30%の食塩水200gには、
200×0.3=60g
質量パーセント濃度20%の食塩水150gには、
150×0.2=30g
の食塩が溶けています。
2つの食塩水を混ぜると、溶質(食塩)と溶液(食塩水)の質量は、
60+30=90g(食塩)
200+150=350g(食塩水)
になります。したがって、水溶液の濃度は、
90/350 ×100=25.71…%
(9)31.5%
溶解度のグラフから、30℃の水100gに硝酸カリウムは最大で約46g溶けるとわかります。
溶質(硝酸カリウム)46gで溶液(硝酸カリウム水溶液)は、100+46=146gなので、
46/146 ×100=31.50…%
(10)48.5g
溶解度のグラフから、20℃の水100gに硝酸カリウムは最大で約32g溶けるとわかります。このときの飽和水溶液の質量は、
100+32=132g(硝酸カリウム飽和水溶液)
今回、硝酸カリウム飽和水溶液が200gあるので、その中に溶けている硝酸カリウムは、
132:32=200:x
x=48.48…g
【問2】
- 溶液
- 20%
- 25%
- 80g
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