【中学1年理科】光の反射・屈折のポイント

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中学1年理科の物理分野は、光・音、力と圧力、水圧・浮力の学習をします。その中でも今回は光の性質について学習します。光の反射と屈折について詳しく学習します。

光の性質

光には次のような性質があります。

  • 光の直進…光は同じ物質中を直進します。
  • 光の拡散…光は1つの光源からあらゆる方向に広がっていきます。
  • 光の反射…光は鏡や水面で、入射角と反射角が等しくなるように反射します。
  • 光の屈折…密度の違う物質に光が進むとき、その境界線で光が屈折します。

光の性質

この中でも中学理科で重要になってくるのは、「光の反射」と「光の屈折」です。

光の反射

鏡などに光が当たった場合、光は入射角と反射角が等しくなるように鏡の面ではね返ります。これを光の反射といい、鏡に向かってくる光を入射光、鏡ではね返って進む光を反射光といいます。

反射の法則

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反射の法則

入射角と反射角が常に等しくなるという法則です。

入射角=反射角

光の屈折

光が異なる物質に進むとき、異なる物質の境界線で光が曲がる現象光の屈折といいます。光が空気中から水中へ、水中から空気中に進む例で説明します。

光の屈折

屈折の方向

光が屈折する方向は、物質の密度によって決まります。密度が小さい(やわらかい)ものから密度が大きいもの(硬いもの)に進む場合と、密度が大きいものから密度が大きいものに進む場合で異なります。

  • 光が空気(密度小)から水(密度大)に進むとき
    入射角>屈折角
  • 光が水(密度大)から空気(密度小)に進むとき
    入射角<屈折角

空気と水の密度を比べると、密度が大きいのは水になります。上の図の屈折の方向を見てみると、密度が大きい水側に屈折することがわかります。

全反射

光が水中(密度が大きい物質)から空気中(密度が小さい物質)に進むとき、入射角がある大きさ以上に大きくなると、屈折して空気中に出ていく光がなくなり、空気と水の境界線で光が全て反射されます。この現象を全反射といいます。

光の性質 全反射

全反射は、光が空気中(密度が小さい物質)から水中(密度が大きい物質)に進むときは全反射は起こらないことに注意しましょう。

【理科問題❶】光の反射と屈折

問題光の性質について調べるために実験を行った。次の各問に答えよ。

実験

円を30°間隔に区切って線を引いた記録用紙の中心に、半円形レンズの中心を合わせて置いた。次に、光源装置から半円形レンズの平らな面の中心(O点)に光を当て、光の進む道すじを調べた。図1は、そのときの実験のようすを表している。
光の反射と屈折

(1)実験で、半円形レンズの平らな面で反射した光はどのように進むか。問題文の図2に記入せよ。

(2)実験で、半円形レンズの平らな面で屈折して進んだ光の道すじとして正しいのはどれか。図2の1~4から1つ選び、番号で答えよ。

(3)(2)のときの入射角は何度か。

(4)実験で、半円形レンズを図3のようにO点を中心に回転させたところ、半円形レンズの平らな面で屈折する光がなくなった。この現象を何というか。

【解答・解説❶】光の反射と屈折

(1)光の反射に関する作図問題です。ここでは反射の道筋を求めているので、入射角と反射角が等しくなるように反射光を作図します。

光の反射

(2)
ガラスの面に当たった光の一部はガラス面で反射しますが、一部はガラスの中に屈折して入っていきます。空気からガラスに光が進む場合、密度が小さい物質から密度が大きい物質に光が入射するので、入射角よりも屈折角の方が小さくなります。したがって、屈折する光の道筋は2になります。

屈折の方向光の屈折の方向

(3)60°
入射角や反射角、屈折角は空気とガラスの境界面に立てた垂線から測ります。図2の破線は30°ごとに引かれているので、垂線から60°であるとわかります。

(4)全反射
光がガラスから空気に進む場合、密度が大きい物質から密度が小さい物質に光が進むことになります。このとき、入射角よりも屈折角の方が大きくなります。入射角があるかく度以上になると、屈折光がなくなりすべてガラスの面で反射します。この現象を全反射といいます。

全反射が起こる条件❶光が密度が大きい物質から小さい物質に進むときだけ!
❷入射角がある角度以上に大きくなったとき!

【理科問題❷】全身を映す鏡

身長180cmの男性が、床に対して垂直な鏡の前に立って、全身を鏡に映す実験を行った。下の図は、鏡の前120cmの位置に立つ男性が全身を鏡に映しているようすを表したものである。これについて、後の各問いに答えなさい。ただし、下の方眼の1目盛りを30cmとする。

全身を映す鏡

(1)男性が鏡の120cm前に立っているとき、その場所から鏡の中の自分の像までは何cm離れて見えるか。

(2)男性が全身を映すためには、最低でも何cmの縦幅が必要か。

(3)男性が全身を映すためには、鏡の上端と下端は床から何cmの位置に設置する必要があるか。それぞれ答えなさい。

(4)男性が鏡の120cm前の位置から鏡に近づき、鏡の60cm前に来ると、全身をちょうど映していた鏡には、自分がどのように映るか。最も正しいものを下のア~エから一つ選び、記号で答えなさい。
ア 鏡の中に全身がちょうど映ったまま変わらない。
イ 頭と足先が鏡に映らなくなる。
ウ 頭が一部が鏡に映らなくなる。
エ 足先の一部が鏡に映らなくなる。

【解答・解説❷】全身を映す鏡

光の反射の作図を行ってから問題を解いていきます。まずは、鏡の中に見える像を作図し、そのあと、像から出る光の線を作図します。そうすれば、必要な鏡の幅がわかります。

全身を映す鏡

(1)240cm

鏡の中の像

鏡の線に対して対称な位置に像ができます。したがって、
120cm×2=240cm

(2)90cm

全身を映す鏡の幅

頭のてっぺんから目まで30cmなので、鏡の上端はその半分の位置にあれば頭のてっぺんまで映すことができます。足先から目までは150cmなので、鏡の下端はその半分の位置にあれば足先まで映すことができます。
30cm÷2=15cm
150cm÷2=75cm
15cm+75cm=90cm
また、全身を映すためには、身長の半分の縦幅の鏡があればよいとわかります。

(3)上端の位置:165cm 下端の位置:75cm

鏡の上端と下端

上端の位置は、頭からの光が目に届けばいいので、頭のてっぺんから目までの半分の高さの位置に設置します。
30cm÷2=15cm
180cm-15cm=165cm
下端は、足先からの光が目に届けばいいので、足先から目までの半分の高さの位置に設置します。
150cm÷2=75cm
鏡を設置する高さを間違えると、頭のてっぺんが映らなかったり、足先が映らなかったりします。

(4)

鏡に近づくと

鏡に近づいても、遠ざかっても、全身が鏡に映っている状況は変わりません。

【理科問題❸】90°に開いた合わせ鏡

下の図のように、水平な台の上に90°に開いた2枚の鏡Aと鏡Bを置いた。その2枚の鏡の前に鉛筆を置き、その正面に観察者が立ったところ、3つの位置に鉛筆の像が映って見えた。2つの像はすでに描き込まれているが、3つ目の像はどのように見えるか。下の選択肢ア~エの中から一つ選び、記号で答えよ。

合わせ鏡にできる3つの像

合わせ鏡にできる3つの像 選択支

【解答・解説❸】90°に開いた合わせ鏡

解答:

解説

下の図は、鉛筆と鏡を真上から見下ろした図になります。この真上から見た図で3つ目の像がどこに、どのようにできるのかを考えていきます。

90°の合わせ鏡

鏡の中にできる像は、鏡の線に対して対称な位置にできました。鏡Aに対しては次の位置に鉛筆の像ができます。

90°の合わせ鏡 鏡Aの像

同じように、鏡Bの中にも鉛筆の像が、鏡Bの線に対して対称な位置にできます。

90°の合わせ鏡 鏡Bの像

これで2つの像の位置と見え方がわかります。では、最後の3つ目の像はどこにできるのかというと、鏡Aに映った像が鏡Bに映り、鏡Bの線(オレンジ色の線)に対称な位置に像ができます。同じく鏡Bに映った像が鏡Aに映り、鏡Aの線(緑色の線)に対称な位置に像ができます。

90°の合わせ鏡 3つ目の像

正面から鏡を見ると、ちょうど鏡が合わさった所に鉛筆の像ができます。普通の平面の鏡に物体が映ると、左右が逆の像が映りますよね。例えば、右手を上げて鏡に映ると、鏡の中の像は左手を上げていますが、90°に開いた合わせ鏡の場合、正面に見える3つ目の像は、右手を上げることになります。

実際に、鏡を使って実験をすれば、より理解が高まると思います。

【発展理科問題】全反射と臨界角

全反射と臨界角右の図は、円の中心Oに半円形レンズの水平な部分の中心が重なるように置き、光の屈折を調べる実験を行ったときのようすを示したものである。角Aは入射角、角Bは屈折角、a、bはそれぞれ図に示した部分の辺の長さを表している。下の表は、この実験で角AとB、辺の長さaとbの実験結果をまとめたものである。これについて、次の各問いに答えなさい。

角A[°] 辺a[cm] 角B[°] 辺b[cm]
0 0 0 0
20 1.6 13 1.1
40 3.0 25 2.0
60 4.0 35 2.7
80 4.6 41 3.1

(1)表の実験結果をもとに、次の2つのグラフを描け。なお、グラフが直線ではないと判断したときは、なめらかな曲線で描くこと。

①横軸に角A、縦軸に角Bをとったグラフ。

臨界角

②横軸に辺の長さa、縦軸に辺の長さbをとったグラフ。

臨界角3

(2)図と同じ装置を使い、半円形レンズから空気中へと光を進めた場合、入射角をいくらよりも大きくすると全反射が起こるか。

【発展 解答・解説】全反射と臨界角

(1)①なめらかな曲線で作図すること。

臨界角

②原点を通る直線で作図すること。臨界角5

(2)約43°

全反射は、屈折角が90°以上になったときに起こる現象です。光がガラス中から空気中に向かって進むので、角Aが屈折角、角Bが入射角となります。角Aが90°以上になるときに全反射が起こるので、(1)①のグラフより、角Bは約43°になります。

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