【中学3年理科】有性生殖のまとめとポイント

シェアする

中3理科の生殖では、動物の生殖と植物の生殖の両方を学習します。カエルの受精と植物の受精を詳しく学習し、有性生殖の特徴をマスターします。減数分裂や発生などのポイントをおさえましょう。

有性生殖とは

有性生殖とは、自分と同じなかまをふやす生殖の中でも、オスとメスが関わって生殖を行う方法です。無性生殖と比べると面倒な手順になりますが、環境の変化に対応しやすい生殖方法になります。

  • 無性生殖体細胞分裂でなかまをどんどんふやす。
    メリット数をふやすのに都合がよい
    デメリット染色体の組み合わせが親と同じなので、環境の変化に弱い
  • 有性生殖…減数分裂生殖細胞をつくり受精によってなかまをふやす
    メリット染色体の組み合わせが親と異なるので、環境の変化に対応しやすい
    デメリット数をふやすのに都合が悪い

動物の有性生殖

動物の有性生殖でもカエルの有性生殖が取り扱われます。有性生殖の手順は次の通りです。

  1. オスの精巣、メスの卵巣で体細胞から減数分裂によって生殖細胞(精子、卵)がつくられる。
  2. 生殖細胞どうしの核が合体し(受精受精卵ができる。
  3. 受精卵が発生ができる。
  4. 発生が進み個体の身体が形作られる。
  5. 自分でエサを取り始めるようになる。

カエルの有性生殖

スポンサーリンク

有性生殖のポイント

精巣や卵巣で減数分裂が行われ、体細胞から生殖細胞である精子と卵がつくられることと、生殖細胞の精子と卵の核が合体する受精が行われ、受精卵ができることです。

また、受精卵は体細胞分裂を繰り返して発生し、になることも重要です。

染色体の数の変化も重要です。

動物の有性生殖

  • 減数分裂によって染色体の数が体細胞の半分になります。
  • 受精によって生殖細胞どうしの核が合体し染色体の数が親と同じ数に戻ります。
  • 受精卵以降は体細胞分裂によって細胞数が増えていくので、染色体の数は変化しません。

発生と胚

受精が終わって受精卵ができると、受精卵は体細胞分裂を繰り返して成長していきます。この過程を発生といいます。受精が終わった後は、体細胞分裂で細胞の数が増えていきますが、普通の体細胞分裂と少し変わったところがあります。下の図は、カエルの発生のようすを表したものです。

発生と胚

まず、覚えておきたいのが、受精卵が発生すると、名前がに変わることです。自分でエサを食べるようになるまで胚と呼ばれます。

普通の体細胞分裂と異なる点は、細胞分裂が終わっても細胞が大きくならずに、すぐ次の細胞分裂が起こることです。したがって、発生が進につれて、細胞一つ一つの大きさはだんだん小さくなっていきます

動物の有性生殖の確認問題

  1. オスとメスによってなかまをふやす方法を何というか。
  2. 有性生殖のメリットを答えよ。
  3. カエルのオスで精子をつくる場所を何というか。
  4. 精子や卵などのように生殖に関わる特別な細胞を何というか。
  5. 4をつくるときに行われる特別な細胞分裂を何というか。
  6. 5が行われると染色体の数はどうなるか。
  7. 受精とは何か。「精子」「卵」という語句を使って説明せよ・
  8. 受精卵はその後、体細胞分裂を繰り返す。この過程を何というか。
  9. 8が行われると受精卵は何になるか。
  10. 8が行われると細胞1つの大きさはどうなるか。

解答

  1. 有性生殖
  2. 親と異なる染色体の組み合わせになるので環境の変化に対応しやすい。
  3. 精巣
  4. 生殖細胞
  5. 減数分裂
  6. 半分になる。
  7. 精子の核と卵の核が合体すること。
  8. 発生
  9. 小さくなっていく。

植物の有性生殖

植物の有性生殖は、花のつくりの中で行われています。おしべの先端のやくでつくられた花粉が、めしべの先端の柱頭に受粉することで有性生殖が始まります。次の流れで進みます。

  1. おしべのやくの中で花粉がつくられる
  2. 花粉がめしべの柱頭受粉する
  3. 花粉から花粉管胚珠に向かって伸びる
  4. 花粉管の中を精細胞が移動する
  5. 胚珠の中の卵細胞と花粉管を通ってきた精細胞の核が合体する(受精
  6. 受精卵ができ、受精卵はその後発生になる

植物の有性生殖

受粉後の花のつくりの変化

ここでよく出題されるのが、受粉後の花のつくりの変化です。めしべの根元に注目してください。

  • 子房果実
  • 胚珠種子
  • 卵細胞精細胞受精卵

上記の変化は頻繁に出題されます。しっかり覚えてください。

柱頭と花粉管の実験

花粉管の実験柱頭に花粉をつけると、花粉から花粉管が伸びてきます。この柱頭と同じ条件をつくり、伸びる花粉管を観察する実験があります。

柱頭と同じ条件をつくりだすために、スライドガラスの上にのせる液体はショ糖水溶液(砂糖水)です。ショ糖(砂糖)の養分を使って花粉管が伸びていきます。ショ糖の量は多すぎても花粉管が伸びなくなってしまうので注意してください。

花粉の乾燥を防ぐ

花粉管の観察実験プレパラートを作成したあとは、花粉が乾燥しないようにするために、水を入れたペトリ皿に割りばしをしき、その上にプレパラートを乗せ、ふたをする必要があります。

植物の有性生殖の確認問題

  1. おしべの先端のやくでつくられた花粉はどこに受粉するか。
  2. 受粉後、花粉からのびる管を何というか。
  3. 2はどこに向かって伸びるか。
  4. 花粉管の中を送られる生殖細胞は何か。
  5. 胚珠の中にある卵細胞の核と精細胞の核が合体することを何というか。
  6. 5のあと受精卵は何になるか。
  7. 5のあと子房は何になるか。
  8. 5のあと胚珠は何になるか。
  9. 花粉管の観察を行うとき、柱頭と同じ状態をつくりだすために何という水溶液を使うか。

解答

  1. 柱頭
  2. 花粉管
  3. 胚珠
  4. 精細胞
  5. 受精
  6. 果実
  7. 種子
  8. ショ糖水溶液(砂糖水)

【理科問題❶】動物の有性生殖

問題下の図1は、カエルの生殖について表した図である。図2は、受精の後にカエルの受精卵が変化していくようすを表したものである。これについて、次の各問いに答えなさい。

動物の有性生殖

(1)図1で、カエルの雌の卵巣と雄の精巣でつくられるAとBの細胞を何というか。また、AとBのような細胞をまとめて何というか。

(2)AとBが受精によって受精卵に変化するが、受精とは何か。簡潔に説明せよ。

(3)図2は、カエルの受精卵が変化していくようすを表したものである。受精卵の変化が正しくなるように、ア~オを正しく並びかえなさい。

(4)図2のように、受精卵が変化する過程を何というか。

(5)下の文は、受精卵が変化していくようすを説明文章である。文中の( )に適する語句を書きれなさい。

 受精後、受精卵は細胞分裂を繰り返し、オタマジャクシに変化していく。細胞分裂が進むにつれ、細胞の数は( ① )し、細胞1つの大きさは( ② )なる。また、受精卵が細胞分裂を繰り返し、自分でエサを取るようになるまでの間を( ③ )という。

(6)カエルの雄の体細胞の染色体の数を2n本とすると、図1中のAの核にある染色体の数と、受精卵の核にある染色体の数は、nを使ってどのように表すことができるか。

【解答・解説❶】動物の有性生殖

(1)A: B:精子 細胞:生殖細胞

動物の雌の卵巣で卵、雄の精巣では精子がつくられます。卵も精子も有性生殖でなかまをふやすときにつくられる特別な細胞で、生殖細胞といわれます。

(2)卵の核と精子の核が合体すること。

受精とは、生殖細胞どうしの核が合体することである。動物の場合、生殖細胞である精子と卵の核が合体します。植物の場合、生殖細胞である精細胞と卵細胞の核が合体します。

(3)オ→ア→ウ→イ→エ

受精卵は1つの細胞で、この後、細胞分裂を繰り返して胚になります。細胞分裂によって細胞数が1個→2個→4個→8個→16個とどんどん増えていき、最終的に1つ1つの細胞が分からなくなるまで小さくなっていきます。

(4)発生

受精卵が細胞分裂を繰り返して行く過程を「発生」といいます。受精卵が発生すると、受精卵は胚になります。

(5)①増加 小さく ③

発生は、基本的に普通の体細胞分裂と同じような変化をしますが、細胞分裂後に、細胞の大きさが大きくならないのが特徴です。細胞の数は増えますが、その後、細胞が大きくならないので、細胞1つ1つの大きさは小さくなっていきます。

(6)A:n本 受精卵:2n

生殖細胞である精子や卵がつくられるときに、特別な細胞分裂である減数分裂が行われます。減数分裂では、染色体の数が半分になります。また、生殖細胞どうしの核が合体する受精後は、染色体の数がもとの体細胞の数と同じになります。

【理科問題❷】植物の有性生殖

問題下の図は、植物の種子のできるようすを表した図である。また、下のa~eの記述は種子ができるまでにおこる過程を述べたものである。次の各問いに答えよ。

植物の有性生殖

a Fが花粉管の中を通ってCに送られる。
b 受精したEは、細胞分裂を繰り返しGになり、AはDに、BはCになる。
c 花粉から花粉管がCに向かって伸びていく。
d Fの核とEの核が合体する。
e 花粉がめしべの柱頭に付く。

(1)図の花のように、BがAに包まれている植物を特に何というか。

(2)A~Gはそれぞれ何を表しているか。

(3)a~eを、種子ができる順番に並べなさい。

(4)花粉管が伸びるようすを観察するために、ある液体に花粉をのせると、花粉管が伸びるようすを観察することができます。次の液体のうち何を使えばよいか。
ア うすい塩酸  イ 蒸留水  ウ ショ糖水溶液  エ エタノール

(5)図の植物のように、dによって新しい個体ができる生物のふえ方を何生殖というか。

(6)E、Fのように生殖に関係する細胞を生殖細胞というが、生殖細胞ができるための特別な細胞分裂を何というか。

【解答・解説❷】植物の有性生殖

(1)被子植物
胚珠Bが子房Aに包まれている植物を、被子植物といいます。

(2)A:子房  B:胚珠  C:種子  D:果実
E:卵細胞  F:精細胞  G:

(3)e→c→a→d→b
花粉がめしべの柱頭に付くと、花粉から花粉管が子房の中の胚珠に伸び、花粉管の中を精細胞が送られていきます。この精細胞と胚珠の中になる卵細胞の核が合体し受精します。受精が終わると、受精卵は細胞分裂繰り返し、胚になります。この胚が将来、葉や茎や根になるのです。

(4)
柱頭と同じ状態にするためにショ糖水溶液(砂糖水)を使います。

(5)有性生殖
受精は有性生殖の一つの方法です。ヒトも有性生殖でなかまをふやしています。

(6)減数分裂
体をつくる体細胞から、精細胞や卵細胞、精子や卵のように生殖に関わる特別な細胞である生殖細胞をつくる、特別な細胞分裂を減数分裂といいます。

スポンサーリンク

シェアする

スポンサーリンク
トップへ戻る