【中学理科作図問題】身近な物質(気体の捕集やろ過、蒸留など)の作図問題です。
作図問題「身近な物質編」
身近な物質の作図では、気体の捕集方法やろ過、蒸留などの実験に関する作図がよく出題されています。試験管の書き方や液面の書き方など細かなところまで確認していきましょう。
ものが燃えるときの空気
次の図は、口が開いた容器の中でろうそくが燃えているときのようすを表したものである。このろうそくが長時間燃え続けるようにするには、次の図の容器のどこに穴をあければよいか。穴をあける場所として適当な位置に、穴を作図しなさい。
解答
ものが燃えるとき、空気は下から上に流れます。ものが長く燃え続けるには、この空気の流れをつくってあげることが重要です。したがって、容器の下のほうに空気の入り口を作図しましょう。
気体の捕集方法
下の図は、アンモニアを発生させる装置である。発生したアンモニアを集める装置を、試験管やガラス管を使って作図しなさい。
解答
アンモニアは、水に溶けやすく空気よりも密度が小さい(軽い)気体ですので、上方置換法で捕集します。試験管とガラス管を使う作図をしますが、ポイントはガラス管を試験管の奥まで差し込むことがポイントになります。そうしないと、試験管にたまっている空気が追い出せず、アンモニアを上手く捕集できません。また、アンモニアを集める試験管には栓をしないようにしましょう。
物質が水に溶ける様子
下の図は、物質を水に溶かしたときのようすを表している。物質を水に入れてすぐは下のほうにたまっているときのようすを表している。この後、1週間が経過し、完全に物質が溶けたときのようすを作図しなさい。
解答
水溶液の性質に、濃さはどこでも同じという性質があります。物質が水に溶けると、物質を構成していた粒子は、水の中に均一に散らばります。最初は下のほうにたまっていますが、時間が経つと均一になるんですね。
再結晶の量
下のグラフは、100gの水に溶ける硝酸カリウムの質量を表している。40℃の水100gに硝酸カリウムを限度まで溶かした水溶液を10℃まで冷却すると、どれくらいの結晶が出てくるか。結晶として出てくる量がわかるように、棒グラフを書き入れなさい。
解答
40℃の水100gに硝酸カリウムは約63g溶けるとわかります。これを10℃まで冷却すると、約21gしか溶けなくなってしまいます。なので、結晶として出てくる量は、63-21=42gになります。溶解度の曲線を上に飛び出した部分が出てくる結晶の量を表しています。
ろ過
下の図は、ろ過の装置を表したものである。正しくろ過を進めることができるように、ビーカーと必要な器具を図の中に書き入れなさい。
解答
ろ過の作図は頻出です。ポイントはガラス棒とろうとの先端です。まずは、液体をろうとに流しこむとき、必ずガラス棒を伝わらせて流し込みます。そうしないとこぼれてしまうからです。次にろうとの先端ですが、ろうとの先端のとがったほうをビーカーの壁に付けるようにします。こうすることでろ過が速く終わるようになります。
蒸留
下の図は、丸底フラスコを使って、水とエタノールの混合物を加熱し蒸留しているようすを表している。正しく蒸留できるように、下の図の中に、ビーカーや試験管などを書き入れ装置を完成させなさい。
解答
蒸留とは、液体を加熱して気体にし、冷やして再び液体に戻す操作のことです。出てきた気体を冷やさないといけないので、水や氷で気体を冷やしているようすを作図しましょう。このとき、試験管内にたまった液体の液面に注意してください。水平になるように作図してください。
状態変化と体積
液体のろうをビーカーに入れると、次の図の破線の位置にろうの液面が一致した。この液体のろうを冷やして固体にしたときのようすを作図しなさい。
解答
ろうが液体から固体に状態変化すると、上の図のように、中央付近がくぼんで固まります。これは、液体から固体に状態変化することで体積が小さくなるからです。ろうのように普通の物質は固体になると体積が小さくなりますが、水の場合は氷になると体積が大きくなることも重要です。
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