中1理科。気体の性質は入試にも定期テストにも超頻出の内容です。確実に覚えておきましょう。特に気体の発生法や判別方法は必須です。
気体の性質
気体の性質は、中学1年理科だけの話ではなく、これから学習するいろいろな単元で登場します。ここをしっかりと覚えるだけで、確実に得点アップにつなげることができます。
覚える項目を列挙していますので、1つ1つしっかりと覚えていきましょう。
水素の性質
- 化学式
H₂ - 色や臭い
無色無臭 - 水への溶け方
溶けにくい - 重さ
空気より軽い※気体の中で一番軽い - 集め方
水上置換法 - 水素の判別法
マッチの火を近づけると音を立てて燃える。
(マッチの火を近づけると爆発して水ができる。)
水素 + 酸素 → 水 - 水素の発生法
亜鉛やマグネシウムなどの金属に、うすい塩酸などの強い酸を加える。
中学3年でイオン化傾向を学習したら、どの金属と酸性の水溶液が反応し水素が発生するかわかりますが、ここでは省略します。
ほとんどの金属から水素が発生しますが、金や銀、銅などの高価な金属からは水素が発生しません。また、炭酸などの弱い酸でも水素が発生しないので注意してください。
酸素の性質
- 化学式
O₂ - 色や臭い
無色無臭 - 水への溶け方
溶けにくい - 重さ
空気よりわずかに重い - 集め方
水上置換法 - 酸素の判別法
線香の火を近づけると炎をあげて激しく燃える。 - 酸素の発生方法
二酸化マンガンにうすい過酸化水素水(オキシドール)を加える。
酸素自体は燃えませんが、他の物質が燃えるのを助けるはたらき(助燃性)があります。
ジャガイモや切り傷などにオキシドールをかけても発生します。ジャガイモや切り傷などにはカタラーゼという酵素が入っています。酵素も二酸化マンガンと同じ触媒のはたらきをしますので、自らは変化せず過酸化水素水が酸素と水に変化するのを促進します。
二酸化炭素の性質
- 化学式
CO₂ - 色や臭い
無色無臭 - 水への溶け方
少し溶ける
※水に溶けると酸性の炭酸水になる - 重さ
空気より重い - 集め方
水上置換法か下方置換法 - 二酸化炭素の判別法
石灰水に通すと石灰水が白くにごる。
さらにしつこく通し続けると、無色透明にもどります。 - 二酸化炭素の発生方法
炭酸カルシウムが主成分の石灰石などに酸性の水溶液であるうすい塩酸を加える。
他に卵の殻や貝殻、チョーク、コンクリートにうすい塩酸や酢酸(お酢)などを加えても発生します。また、有機物を燃焼させても発生する気体です。
アンモニアの性質
- 化学式
NH₃ - 色や臭い
無色で刺激臭 - 水への溶け方
非常によく溶ける
※水に溶けるとアルカリ性のアンモニア水になる - 重さ
空気より軽い - 集め方
上方置換法
上方置換法で集める気体は、アンモニアのみです。 - アンモニアの判別方法
手で仰ぐように臭いをかぐと鼻を刺すような刺激臭がする。
水に溶かしフェノールフタレイン液を入れると赤色になる。
塩酸を近づけると白煙(塩化アンモニウム)が生じる。 - アンモニアの発生方法
塩化アンモニウムと水酸化カルシウムを混ぜて熱する。
アンモニア水を加熱する。
アンモニアは独特なにおいで判断することができます。水に溶けるとアルカリ性になることも判断の材料になるでしょう。化学式もよく書かせられます。NH₃を確実に覚えましょう。
塩素の性質
- 化学式
Cl₂ - 色や臭い
黄緑色で刺激臭 - 水への溶け方
よく溶ける
※水に溶けると酸性を示す - 重さ
空気より重い - 集め方
下方置換法 - 塩素の判別方法
赤インクがしみ込んだろ紙を近づけると色が抜けて白くなる。 - 塩素の発生方法
塩酸や塩化銅を電気分解すると陽極に発生する。
詳しくは、中学3年生の塩酸の電気分解、塩化銅水溶液の電気分解で学習します。塩素には脱色作用、漂白作用があります。また消毒薬として使用されるので殺菌作用もあります。
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