飽和水蒸気量、湿度の計算、露点の求め方を演習します。出題される計算パターンを網羅しているので、一つ一つマスターしていきましょう。
【対策問題】湿度・水蒸気量・露点の計算
下の表は、気温と飽和水蒸気量との関係を示したものである。現在の教室内の気温は20℃で、空気1m³中に11.4gの水蒸気が含まれている。次の各問いに答えよ。
気温[℃] | 飽和水蒸気量[g] |
10 | 9.4 |
11 | 10.0 |
12 | 10.7 |
13 | 11.4 |
14 | 12.1 |
15 | 12.8 |
16 | 13.6 |
17 | 14.5 |
18 | 15.4 |
19 | 16.3 |
20 | 17.3 |
(1)この空気は、1m³あたりあと何gの水蒸気を含むことができるか。
(2)教室の体積が200m³だったとすると、あと何gの水蒸気を含むことができるか。
(3)このときの教室内の湿度は何%か。小数第2位を四捨五入して求めなさい。
(4)この空気を冷やしていったとき、水滴が生じ始めるのは何℃になったときか。
(5)(4)の温度をこの空気の何というか。
(6)教室の空気を冷やして11℃にしたとき、教室200m³全体で何gの水滴が生じるか。
(7)教室の気温と湿度が変化し、気温が12℃、湿度が60%になったとき、空気1m³中に含まれている水蒸気は何gか。小数第2位を四捨五入し求めなさい。
(8)教室の気温と湿度が変化し、気温が18℃で露点が10℃になった。このときの空気の湿度は何%になるか整数で求めよ。
【解答・解説】湿度や水蒸気量・露点の計算
(1)5.9g
20℃の飽和水蒸気量(最大含める水蒸気量)が17.3gで、実際に含まれている水蒸気量が11.4gなので、あと含むことができる水蒸気量は次のように計算できます。
17.3g-11.4g=5.9g
(2)1180g
(1)より、空気1m³中にあと5.9gの水蒸気が入るので、教室200m³中には次の水蒸気量を含むことができます。
5.9g×200m³=1180g
(3)65.9%
湿度は飽和水蒸気量に対する実際の水蒸気量の割合なので、実際の水蒸気量÷飽和水蒸気量を求めて100倍にすることで求められる。
11.4÷17.3=0.6589…
0.6589×100=65.9%

(4)13℃
実際に含まれている水蒸気量は、空気1m³あたり11.4gなので、表で11.4gが飽和水蒸気量になっている気温を探すと13℃になる。この空気を13℃まで冷やすと水蒸気が凝結し、水滴が生じ始める。
(5)露点
水蒸気が凝結し、水滴に変わり始める温度を露点という。
・凝結…水蒸気が水滴になること。
・飽和水蒸気量…空気1m³中に含むことができる水蒸気の最大の量。
(6)280g
空気1m³中に11.4gの水蒸気を含む教室の空気を11℃まで下げると、飽和水蒸気量が10.0gになるので、
11.4g-10.0g=1.4g
空気1m³あたり1.4gの水滴が生じる。教室の体積は200m³なので、
1.4g×200m³=280g
教室全体で280gの水滴が生じることになる。
(7)6.4g
12℃の飽和水蒸気量は表より10.7g。湿度は飽和水蒸気量に対する実際の水蒸気量の割合なので、この空気中に含まれる水蒸気量は、
10.7g×0.6=6.42g
したがって、水蒸気量は6.4gとなる。
(8)61%
気温が18℃なので、飽和水蒸気量は15.4g。露点が10℃ということは、10℃の飽和水蒸気量より9.4gの水蒸気が含まれていることがわかる。
9.4÷15.4=0.610…
0.610×100=61%
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