【中2理科】神経系とは?刺激と反射の仕組みをわかりやすく解説&テスト頻出問題付き!

神経系アイキャッチ画像 中2理科
スポンサーリンク

中学2年理科。今日は「神経系」について学習していきます。感覚器官で受け取った刺激は、どのように伝えられ、どうやって行動に結びつくのかを学習します。まずは、神経系の名称から覚えていきましょう。また、反射の例も覚えます。

スポンサーリンク

神経系とは

神経系とは、からだ全身や体の中心に存在する、生物の行動に関係する器官です。神経系を通じて様々な情報が伝達されています。

神経系は大きく次の2つに分類されます。

  • 中枢神経系
    頭の中にあるや、背骨の中にあるせきずいなど、行動を決定する中心です。
  • 末しょう神経系
    感覚器官からの刺激を中枢神経に伝える感覚神経や、中枢神経からの命令を運動器官に伝える運動神経など、からだの隅々までいきわたっている神経のことです。

神経系

中枢神経と末しょう神経を合わせて神経系といいます。

普通の反応

「教室が暑かったので上着を脱いだ。」という反応は普通の反応になります。このとき生物は、脳で「暑い!」と認識し→「上着を脱ごう!」と判断しています。つまり脳で意識して行動しています。反応の伝わり方は下の通りです。

  1. 感覚器官(皮ふなど)
  2. 感覚神経
  3. せきずい
  4. ここで判断
  5. せきずい
  6. 運動神経
  7. 運動器官(筋肉など)

脳でしっかりと意識して行動します。反応経路が長くなるので、実際に行動するまでに時間がかかります。

反射

それに対して、「熱いものに触ると思わず手を引っ込める」という反応は無意識でおこる反応です。無意識でおこる反応ですので「脳」が関与しない反応になります。このときどのように刺激が伝わっているか見てみましょう。

  1. 感覚器官(皮ふなど)
  2. 感覚神経
  3. せきずいここで命令が出る
  4. 運動神経
  5. 運動器官(筋肉など)

せきずいが判断しているので、脳が関係しません。なので無意識で起こる反応になります。脳が関係しない分、反応までの時間が短くなり、危険からいち早く身を守るのに役立っています。

反射のポイント!❶脳が関係しない反応でせきずいが命令を出す!
❷反応までの時間が短くなるので、危険から身を守るのに役立っている!

反射の例

入試や定期テストでよく出る反射の例をご紹介します。

●熱いものに触り思わず手をひっこめた。
●ボールが飛んできたので思わず目をつぶった。
●おにぎりを口入れると勝手にだ液が出てきた。
●転倒したときとっさに手を出していた。
●熱いラーメンを食べたら、勝手に汗が出た。

「思わず」や「とっさに」など無意識で起こる反応が反射の行動になります。

「酸っぱい梅干を想像すると、だ液が出てきた。」という反応は、勝手にだ液が出ていますが、過去の記憶から「梅干しが酸っぱい」ことを意識しているので、反射ではありません。条件反射という反応になります。

スポンサーリンク

【問題】神経系の問題

問題下の図は、ヒトの神経系を表した図である。生物は神経系を通して、外界からの刺激を受け取り、それに対し行動する。次の例①~②は、刺激に対するヒトの反応の例である。あとの各問いに答えよ。

【例①】手の先に虫がとまったと感じたので、追い払おうと手を動かした。
【例②】熱いものに手が触れたとき、思わず手をひっこめた。

刺激と反応

(1)例①②の皮膚のように、外界からの刺激を受けとる部分を何というか。

(2)例①の反応で、虫がとまったと意識したのはA~Dのうちどれか。記号で答えよ。

(3)例①で、刺激に対して反応が起こるまでの信号の伝わる経路はどうなるか。始めをA、最後をDとし、図中のa~eの記号を用いて表せ。

(4)例②のような刺激に対する反応を反射という。このときの、刺激に対して反応が起こるまでの信号の伝わる経路はどうなるか。始めをA、最後をDとし、図中のa~eの記号を用いて表せ。

(5)例②のような反射の反応は、ヒトが生きていく上でどのようなことに役立っているか。簡単に1つ答えなさい。

(6)図中のBのつくりの名称を答えよ。

(7)Aの脳や、Bを中枢神経というのに対し、aやeのように全身に張り巡らされている神経を何というか。

【解答・解説】神経系の解答

(1)感覚器官

皮ふや目、耳、舌、鼻のように、外界からの刺激を受けとる器官を感覚器官といいます。皮膚は、温度や圧力などを刺激として受け取っています。

(2)C

熱いと感じたり、虫がとまっていると感じたり、意識するところは脳です。

(3)A→a→c→d→e→D

普通の反応では、感覚器官で受け取った刺激は、感覚神経によってせきずいに伝えられ、脳に信号が行き、脳で意識します。脳から信号がせきずいに送られ、運動神経を通って運動器官である筋肉に信号がとどき、体が動きます。

(4)A→a→b→e→D

反射では、脳に信号がとどく前に、せきずいが命令を下します。このとき、せきずいの中のbが感覚神経から運動神経に信号を伝えます。

(5)危険からいち早く身を守ることに役立っている。

反射は、脳が関係しない反応なので、それまでの時間が短く、いち早く危険から身を守ることができる反応になっています。

(6)せきずい

背骨の中にある神経のたばをせきずいといいます。中枢神経の一部で、反射の中枢になっています。

(7)末しょう神経

感覚器官からの刺激を中枢神経に伝える神経を感覚神経、中枢神経からの命令を運動器官に伝える神経を運動神経といいます。感覚神経と運動神経は全身に張り巡らされている神経で、末しょう神経といいます。

理科をもっと学ぼう!
中学理科で習う単元のポイント、対策問題を一覧にしています。日々の勉強から定期テスト対策、実力テスト対策、受験対策まで対応しています。

コメント

テキストのコピーはできません。