中1理科|光・音・力による現象|学期定期テスト問題です。中学1年生の理科「光・音・力による現象」の単元では、私たちの日常生活でよく目にしたり、耳にしたりする現象が科学的にどのように起こるのかを学びます。この単元では、光の反射や屈折、音の伝わり方、力の作用など、身近な現象の仕組みを理解することが求められます。テストでは、それぞれの現象についての理解が問われるので、しっかりとポイントを押さえておくことが大切です。今回は、テストで高得点を目指すための重要な問題を厳選しましたので、一緒に解いていきましょう!
【問題】光・音・力の現象を完全攻略!テスト対策問題
【問題1】凸レンズの実像と虚像の問題
[問題]下の図のように、光学台に凸レンズと電球、矢印の形に穴をあけた板を固定し、スクリーンに像がはっきりと映るように、凸レンズとスクリーンの位置を変化させる実験を行った。このとき、凸レンズとスクリーンとの間の距離が30cmのとき、スクリーンにはっきりと矢印の形と同じ大きさの像が映った。次の各問いに答えよ。
(1)このときスクリーンに映ったような実際に光が集まってできる像を何というか。
(2)スクリーンに像が映るのは、次の中のどの光の性質があるからか。
ア 全反射 イ 光の直進 ウ 光の屈折 エ 光の拡散
(3)この凸レンズの焦点距離は何cmか。
(4)このときスクリーンに映った像を凸レンズとは反対側のスクリーンの裏側から見るとどのように見えるか。上のア~エの中から選べ。
(5)板を凸レンズに近づけ、板と凸レンズの距離を小さくしたところ、スクリーンに映った像がぼやけたのではっきりと映るように、凸レンズとスクリーンの距離を動かした。このとき凸レンズとスクリーンの間の距離は大きくなるか。小さくなるか。
(6)(5)のときスクリーンに映る像の大きさは、実物の矢印の大きさよりもどうなるか。
(7)さらに、板を凸レンズに近づけていくと、スクリーンにまったく像ができなくなった。板と凸レンズの距離を何cm以上近づけるとスクリーン上に像ができなくなるか。
(8)(7)のときに凸レンズを通して見える、実物よりも大きく見える像を何というか。
(9)(8)でできた像を利用したものには何があるか。次の中から1つ選べ。
ア 光ファイバー イ カメラ ウ ルーペ エ カーブミラー
(10)板と凸レンズとの間の距離を初めの状態に戻し、スクリーンにはっきりとした像ができる位置にスクリーンの位置を戻した後、凸レンズの下半分を黒い板でかくすと、スクリーンに映る像はどうなるか。次の中から一つ選べ。
ア 像が半分欠ける イ 像が映らなくなる ウ 暗くなる エ 変化はない
【問題2】音の速さの公式
下の図のように、グラウンドで音の速さを計測する実験を行った。スピーカーから138m離れた所に立ち、スピーカーから出るチャイムの音を観測した。また、スピーカーと反対側に壁があり、観測者は壁ではね返ってきたチャイムの音を、最初にチャイムの音を聞いた0.6秒後に再び聞いた。ただし、この日の気温は22.5℃であり、t[℃]のときの音の速さは次の公式で求めるものとする。
音の速さ=331.5+0.6t
(1)この日の音の速さは何m/sか。
(2)スピーカーから出たチャイムを観測者が最初に聞いたのは、スピーカーからチャイムが出て何秒後か。
(3)観測者と壁の距離は何mか。
(4)音の速さを計測した実験を行った日の夕方、家から数百メートル離れた避雷針に落雷した。このときいなずまを見てから少し遅れて雷鳴が聞こえた。その理由として正しいものを、下のア~エの中から一つ選び、記号で答えよ。
ア 光はどんなときも同じように伝わるが、音は気温や湿度により伝わり方が変わるから。
イ 光は瞬時に伝わるが、音が伝わるのには時間がかかるから。
ウ 放電によりいなずまが出た後に、少し遅れて雷鳴が発生するから。
エ 光と音を同時に観測しているが、音を認識するまでに時間がかかるから。
【解答・解説】光・音・力の現象を完全攻略!テスト対策問題の解答
【問題1】凸レンズの実像と虚像の解答
(1)実像
凸レンズを通過した光は屈折し、スクリーン上で集まって像をつくります。このときできた像を実像といいます。実像は実際に光が集まってできる像でスクリーンに映すことができます。
・実際に光が集まっているのでスクリーンに映すことができる。
・像の向きは上下左右が逆になっている。
(2)ウ
凸レンズは光の屈折を利用した道具になります。光を屈折させることで実像や虚像をつくりだすことができます。
・光の屈折→凸レンズ
・全反射→光ファイバー
(3)15cm
スクリーンに光源である矢印の形と同じ大きさの実像ができているので、凸レンズとスクリーンの距離は焦点距離の2倍の位置にあることがわかります。ということは、焦点距離は、30÷2=15cmが焦点距離になります。

(4)イ
凸レンズを通過した光は屈折し、上下左右が逆になってスクリーンに映ります。したがってスクリーンに映る像は、上下左右が逆になっているイとなります。しかし、凸レンズ側からスクリーンを見た場合はイを裏側から見たアになるので注意が必要です。
(5)大きくなる
光源である板と凸レンズの距離を小さくした場合、凸レンズとスクリーンの距離は大きくしないと像がぼやけてしまいます。作図を実際に行うと答えがわかります。

(6)大きくなる
光源である板を凸レンズに近づけ、凸レンズとスクリーンの間の距離を大きくすると、スクリーンに映る実像の大きさは大きくなります。
(7)15cm
焦点距離が15cmですので、15cmの位置に光源である板を置くと、実像も虚像もできなくなり、15cm以内の距離に置くと虚像しかできなくなります。
(8)虚像
虚像は、光源が焦点距離よりも近くにある場合にできます。凸レンズごしに見える像です。
・スクリーンに映すことができない。
・光源を焦点距離よりも凸レンズの近くに置くとできる。
(9)ウ
ルーペは虫メガネと同じで、凸レンズになっています。物体を拡大して見えるのは虚像を見ているためです。
・虚像の利用→ルーペ・虫眼鏡
(10)ウ
凸レンズの下半分を光が通らないようにおおっても、上半分から光が通り像ができます。しかし、下半分から行く光が無くなるので全体的に像は暗くなります。
【問題2】音の速さの公式の解答
(1)345m/s
音の速さの公式に気温22.5℃を代入して音の速さを求めます。
音の速さ=331.5+0.6×22.5℃=345m/s
(2)0.4秒後
スピーカーと観測者の間の距離138mと、(1)で求めた音の速さ345m/sで求めます。
138m÷345m/s=0.4s
(3)103.5m
スピーカーから出たチャイムが、観測者を通過し、壁ではね返って2回目のチャイムが観測されます。チャイムは0.6秒間で観測者から壁に進み、壁で反射して再び観測者に達しているので、0.6秒は観測者と壁の往復の時間となります。したがって、片道の0.3秒で計算します。
345m/s×0.3s=103.5m/s
(4)イ
光が空気中を進む速さは秒速30万km、音が空気中を伝わる速さは約340m/sと、圧倒的に光の方が速いので、光は瞬時に伝わり、音はそれから少し遅れて伝わります。
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